見出し画像

職業として農業をしたい若者を求めているけど・・・

面接で #求人への応募理由 を聞くと
1 「 #農業が好きだ
という答えが圧倒的に多い。
類似の答えとして
2 #農業が大事な仕事だ
3 #農業をしながら暮らしたい
4 #自然の中で仕事がしたい
5 #田舎で暮らしたい

6 などなど。

#農業が好きだ 」にはいくつかの理由があろう。

就職を希望する会社の面接で、
そこの職業が嫌いと言う人は、
多分いない。

小田々農園には30年前から20年前ぐらいまで、
4000人以上が面接などに来た。

その頃採用した社員で
一番仕事ができた3人の例だ。
A 別に農業をしたいわけではない。起業の勉強のために農業に関わって、経営のノウハウを学び、自分の事業を立ち上げたい。元リクルート社員(妻と子連れ)最初から関連会社の共同経営者として入った。
B 実はーサフィンが好きで、海の近くで暮らしたい。仕事としては漁師になりたいんだ。でも求人がない。だからオダタにした。今まで一つの仕事に3カ月以上いた事がほとんどなく、30以上は仕事を替わった。フリーター(彼女と面接に来て、高知に呼び寄せて結婚)呑み込みが早く、何でもすぐにこなせるようになり、現場では仕事の要にすぐなった。天気図を見て週に二日はサーフィン三昧をしていた。
C 農業をしたい特に有機農業。都会の会社でも1000-2000万の収入があった。地域とのかかわりを大事にした生活がしたいと入社。最初は不器用さが目立ったが、1年で私の右腕になり、関連会社の社長と現場を完全に任せられた。

Aは私の会社や取引先に詐欺行為を働いて辞めた。
Bは、直属の上司(A・C以外)が辞めると実質ナンバー2になることが負担だったようで辞めた。彼の最長不倒距離の3年以上務めた。
Cは、住み始めた地域のために働くと辞めた。そして有機農業をしながら地域になじんで暮らしている。地域で一番若いから色々世話役を押し付けられ、自分の農業に専念する暇が取れずに生活では苦労しているように見える。

ここでDの話をしよう。
D(Bが辞める前の直属の上司:私の片腕)も農業が好きだった。夫婦ともに大学の農学部の時からの恋人同士で、うちに来てから結婚した。
夫婦二人とも農業が好きで、Dは大阪の農家で朝も暗いから夜も暗いまで休日もなしにほぼ無償で使われていた。無農薬の野菜が作りたいのにそこは無農薬ではなかった。都市の中心に近いところに農地があり、作った野菜を阪神電車の駅前で高く売っていた。直売する事で儲けていた。そして研修生が無償で畑に出ていた。小さな部屋に数人で住み、食べ物だけは与えられて奴隷のように暮らしていた。
信州で農地を借りて農業をしたことが有ったが、無農薬では育てられない、稼げない事が分かって、そこに入ったという。
まるで難行苦行の修行僧だ。
私はDに「そのままで人生はどうなる?うちなら週休二日で8時間労働、有機野菜を作っている。うちに来て結婚し、やりたい農業をしないか?」
と誘った。
社員が増えるまでは彼は良く働いた。
しかし、インターネットになじめず、中間管理職にもなじめず、携帯電話も嫌いだった。
辞めた後、自分で独立して農業を始めた。しかし商売になるほどの野菜はほとんどできなかった。
ほどなく、収入を得る為サラリーマンになり、農地も家庭菜園に縮小した。
Dは酒も好きで、近所にいるときは良く飲んだ。
うちの会社にいてくれれば、相談してくれれば、単なる技術職、農作物や畑単位の責任者でずっと働いてもらう事も可能だった。

辞める前に相談できる雰囲気を出せなかった私の責任かもしれない。

#農業が好きだ 」にはいくつかの理由があろう。
しかし、私はそれを言う人を警戒の目で見る。
これは上の4者とは別の話だ。

ほぼ面接段階で、試験をパスしなかったり、
あるいは体験期間中(期間は自己申告)に夜逃げのように消えたり。

#農業が好きだ
という人に圧倒的に多かった。
彼らには農業はできない。
というかどんな仕事もできないかもしれない。

自分の言ったことが守れなかったり、
学習する意欲のない人だ。

面接段階で、試験を通り、
あるいは、自己申告の体験期間を全うした人は
農業ができる人が多かった。
自分の言ったことが守れる、
学習する意欲が高く、学習能力が高い人だ。

今どき(1990年代後半の事)、パソコンやインターネットを使えない人は農業はできない。
他はともかく小田々農園はそうだ。
最初は使えなくてもいい。
教えるから学んでくれればいい。

私は40年前からパソコンを農機具として使っている。
インターネットも携帯電話も、1996年から使っている。

ネット通販も1996年から、アマゾンの一年後、楽天の一年前から始めた。

今できないことは学べばいいだけだ。
肝心なのは、何事も始める前に好き嫌いをし、
食わず嫌いにならないことだ。

そんな向上意欲の高い人を求めていいる。

#農業が好きだ  の裏側に、「#都会を逃げ出したい」が見え隠れする。
そんな人はうちでは、やれない。

#農業が好きだ  が、
「都会から農業に攻め入ってやる。」
ぐらいの気概がある人を求めている。

応募お待ちしております。

学歴も経験も問わない。
1日7.5時間労働、残業は基本的に認めない。自己や家族や地域との生活=人生を大事にしてほしい。
週休3日から週休二日まで希望に沿う。もっと休みの欲しい人も歓迎だ。
詳しくは面接などで・・・

日本に住む若者と、
ウクライナ人(弊社はウクライナからの難民受け入れを日本政府に表明している)と、
あるいはそれ以外の外国人と
或いはAIやロボットと
誰が一番早くうちで働き始めるのだろうか?









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?