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シリンダーヘッドの取付け方

割引あり

ハーレーダビッドソンのシリンダーヘッドはEVO以降とそれより前とでは取り付け方が大きく異なるので今回はそれについて解説していこう。

 EVO以降はヘッドのみならずシリンダーの取り付け方も異なるのだが、それまではクランクケースにシリンダーを取付け、その後ロッカーアームやカバーを取り付けたアッセンブリー状態のシリンダーヘッドを取り付けるという手順だった。それがEVO以降はクランクケースに取り付けられたロングスタッドボルトにシリンダー、シリンダーヘッドを貫通させまとめて締め付ける方法に変わった。そしてEVO以降ではシリンダーやヘッドに対してダウエルピン(dowel pin)が設けられ適正な位置に簡単に取り付けられるようになった。このダウエルピンのコストパフォーマンスは製造過程において多大に発揮されたことであろう。逆を言うとそれ以前はここにひと手間かかっていて、それを今回解説するのだがひと手間掛けなければ良いエンジンに仕上がらないとも言えるだろう。時代が、と言えばそうかもしれないがビンテージハーレーはいかに人に依存しているかが良く解る事例の一つだと思う。

 まず物作りの基本として穴の考え方がある。ここでいう穴はボルトを通す穴についてなのだが、例えば太さ10mmのボルトを通す穴を開ける時にどれぐらいの大きさの穴を開ければよいだろう?

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