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アルミを磨く

 モーターサイクルは趣味性の高い側面を持ち、とりわけハーレーダビッドソンはその最たる物かもしれない。数年前に皆一様に口にしていた不要不急の直球ど真ん中だろう。事実、所有するハーレーを愛でることとしてピカピカに磨き上げる人はマジョリティだ。そんな人たちにとってみればアルミを磨くノウハウなぞわざわざ書かなくてもと思うだろうが世の中その様な人ばかりではない。今まで気にもならなかったことが急に気になり綺麗な状態にしたいと思うことは極々一般的だ。鉄という金属が錆びることは普遍的な知識だろう。また錆びるという言葉はすなわち鉄のそれを指すことも普遍的かもしれない。しかし錆びるのは鉄ばかりではない、モーターサイクルに多く使われるアルミもまたよく錆びるのである。

 錆びるとはいわゆる金属の腐食のことで、アルミの場合は白く粉をふいたり黒くくすんだりして見栄えはもちろん良くない。ビンテージハーレーはアルミ素地のままのパーツを使用しているが、その他のハーレーは鉄同様に腐食防止のためアルミも何かしらの表面処理(塗装やメッキなど)が施されていることが多い。例えばXLH883などのスタンダードモデルではエンジンがシルバーであるが、これはシルバー色のアルミ素材の上にシルバーの塗装を施していてシルバーなので塗装されていることに気付かない人もいるくらいだ。この表面処理に気付かない部品の最たる物と言って良いのがフロントフォークのアウターチューブだろう。一般的な正立フォークのアウターチューブはハーレー以外もアルミ素地の上にクリアー塗装を施し防錆に努めている。これはよりタイヤに近く水分や飛び石の影響を受けて腐食しやすいことに起因している。しかし実際には防錆に努めても腐食してしまうものだ。このアウターチューブが腐食してくると見栄えが悪く感じる人が多く綺麗にしたいと思う人が多い。

 上記した通り、クリアー塗装が施されているため細目に手入れをしている人でも腐食は塗装の下で侵攻し広がっていくので上からではいくらやっても意味はない。ここを綺麗にピカピカな状態にするにはまずはクリアー塗装の剥離から始めなければならない。

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