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法人化した理由

こんにちは!作曲家のodasisです。

音楽・サウンド制作会社「株式会社ろくげん堂」を運営しています。
と言っても社員は自分ひとり、実質は駆け出しフリーランスのクリエイターです。ほぼ家にいます。

というわけで、今回は法人化して会社にした理由を書きたいと思います。

一般的な理由は他サイトにまとまっているので、そちらを読んでもらった方が情報に間違いがないかもしれないです。
僕の知識は全然自信ないので…書いている内容にも間違いがあるかもしれません。

僕の業種(音楽・サウンド)にまつわる理由と、僕個人の特殊な事情があるのでそれを書きますね。

仕事の幅が広がる

これは音楽・サウンドの仕事に限った話ではありませんが、個人相手には発注をしない(できない)会社が世の中にはたくさんあります。

ゲームや遊技機(パチンコ・パチスロ)のメーカーにはそういうところが多い感じがします。

理由はいくつかありますが、ひとつは信用の問題です。

企業は取引先を増やす際にいろいろなリスクを抱えます。
反社会的勢力との関わりがある会社と取引するとそれだけで罪に問われる可能性があります。

その取引先経由で企業機密が洩れる可能性もありますね。

たとえば、国を巻き込むような発電設備を作る会社に「原子力発電に関する開発の仕事を請け負いたい」と営業してきた会社があったとして、登記上の本店所在地をGoogle Earthで検索すると普通の民家だったりしたらどうしますか?

みたいな話です。技術的には軍事転用もあり得る情報をそんな会社に預けて大丈夫でしょうか?

企業は新規で取引先を増やす際、相手の会社に問題が無いかどうかを様々な方法で確認すると思います。誰かに何かをお願いするとき、その人のSNSをチェックしたりしませんか?
その延長みたいなものです。

会社にもよりますが、そこには総務や渉外、法務といったコンプラ部門が絡むことが多いのではないかとも思います。

たとえば、開発部門から「この会社は何年も前からの知り合いが立ち上げた会社です。問題ないので取引開始させてください。」という申請があったとします。
実際の仕事は問題なく進むと予想されるでしょう。でもそういう問題ではありません。

取引を開始できるかどうかの判断は発注する担当者だけのものではなくて、会社全体のものだからです。


会社を立ち上げるにはお金と時間がかかります。何をするにもオカネ…オカネ…

初期費用もそうですし、税理士報酬や社会保険料、一切売上がなくても税金で最低7万円(だったと思う)が飛んだりします。

僕は代表になった後すぐにミス(というか勘違い)に気づいて登記変更しました。7万円なくなりました。
実質駆け出しフリーランスには普通に痛い出費です。

銀行口座の開設も今はとても審査が厳しいです。
事業計画書を求められます。
「そんなん知らんがな…」って思いながら頑張って作ります。

「会社HPが無いと審査に落ちる」という情報がネットに転がっています。
僕は大丈夫でしたが、会社HPは重要な信用情報なのでいずれは作らないとダメです。デザインを誰かにお願いしないといけないですね。

メールアドレスやサーバ、自宅で登記できない場合はバーチャルオフィス、取引先次第ではIPアドレスを契約する必要もあります。

挙げればキリがない!
あらゆる手続きに審査があり、お金がかかります。

何が言いたいかと言うと、会社にするということはそれだけ面倒な手続きをこなし、さらに金銭的なリスクを負うということで、その対価としての法人格を社会は信用するようになっているということです。不思議な仕組みですよね。

個人の情報は自分から開示しない限り伏せることができますが、法人の情報は全国の誰でも調べることができます。

面倒な手続きを経て、必要な情報を公開し、ようやく取引の土俵に立てる。

法人相手にしか取引しない企業が多いのもそういう理由です。
(と思います)

どの工程で仕事を受けられるか

あるメーカーが「ゲームのためにBGM20曲を作りたい」と思ったとします。

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