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私の論考

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私自身についての自己言及、私の姿勢・考え・感じたこと、私と世の中の関わりについて。平たく言えばエッセイ。
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#UXデザイン

外食産業はデジタル弱者を締め出すのか

飲み友のおっちゃんから相談ごと受けることがあり、報酬(?)として食事をご馳走してもらっている。 内容としてはパソコン作業だったり、デジタルものの設定だったり、アナログ人間なおっちゃんにとってはハードル高い事でも、知っていれば容易なことが多い。 先日は回転寿司でご相談を受けた。久々に行ってみると、システムが導入されていて、店員と会話することなく食事が済むくらいの世界になっていた。たまには行ってみるもんだ。 「この人数ならすぐに入れる」の罠店先に設置されたタッチパネルを操作

コモディティ化を克服するビジネスとは

栄枯盛衰くらい自明の摂理として、あらゆる製品やサービスが持つ魅力品質は、いずれコモディティ化を経て当たり前品質となる。特に昨今は刹那に価値が消費されるため、魅力の寿命が短くなる。そんな寿命を克服するようなビジネスをつくることができるか?自分なりに考えて、宗教や武士道の類かなと考えた。 狩野モデルの復習冒頭でサラッと「○○品質」と書いているのは、狩野モデルから概念を借りている。備忘録がてら説明を試みる(関心ない人は最後の節まで読み飛ばしOK)。 2017年1月に狩野先生から

アウトプットとインプットって逆じゃない?

この記事では「インプットだけでなくアウトプットも大事だよ」みたいな話は一切せず、「アウトプットとインプットって逆じゃない?」という違和感を投げかける。おそらく「豆腐と納豆って漢字が逆じゃない?」くらい理解されにくい違和感だと思う。入力と出力の解釈から展開して、その境界であるインターフェースの話など。 note投稿はソフトウェア工学で言うインプット今パソコンのキーボードを叩いて連日更新25日目のnoteを書いている。「アウトプット量が凄いですね!」と言うていただくと嬉しい一方

些細な要望をすべて満たしても満足度には繋がらないかもしれない

顧客志向の取り組みとして、お客さんから意見をたくさんもらって、要望を叶えてゆくことは大変すばらしい。でも、やみくもコストをかけて要望を叶えても、満足度につながらないこともありそうという話。 「要求事項の明確化」は「言った通りする」のと違う私は人間中心設計(HCD)を専門としている。もし「UXデザイン」や「デザイン思考」という言葉を聞いたことがある相手には「だいたい似たようなものだよ」と説明している。 乱暴な説明ながら、作り手の事情のせいで使う人が不便を被るのではなく、使う