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私の論考

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私自身についての自己言及、私の姿勢・考え・感じたこと、私と世の中の関わりについて。平たく言えばエッセイ。
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2021年8月の記事一覧

なぜわざわざ転職したの?

先日、キャリア相談でメッセージのやり取りをしていて、長い目の文章を書いた。実際、よく聞かれることでもあるので、せっかく書いたのでnoteにも残す。どんな会社からどんな会社に転職したのか、何を思って行動に移したのか、どうやって探し、どう不安を解消したのかについて。 転職Before/After私が転職したのは2017年秋。それまで新卒から約10年務めた地元の医療機器メーカーを退職した。近所のおばちゃんだと名前を知らないようなB2Bメーカーながら、県内では時価総額トップを誇る優

マンション管理組合は小さな社会

私は40~50戸くらいのマンションに住んでいて、今現在、マンション管理組合の理事をやっている。以前にジャン負けで防火管理者講習を受けてきたのも、このくだりである。 全住人が近所の公民館などに集まる総会も年1度くらいはあるけれど、わざわざ集まるのも大変なので、予算内の細々したことは5人くらいの理事会で決めてしまう。前回までお仕事が重なって妻に任せてきたけれど、昨日は用事も重なったため、お仕事の方をサボって理事会に出席してきた。 議題としては「雨水管が詰まった問題」「植え込み

十数年前のユルい就職活動記

私が最初に就職したのはリーマンショック直前、私より上の世代も下の世代も「氷河期」だったので特異点だった。 下の世代の就職活動についてニュースで聞く「100社にエントリーシートを送って内定ゼロ」みたいな話を聞いて驚いたし、さらに昨今ではオンライン化していて、おそらく私の知る就職活動とは別物になっているだろう。 自分の経験について書き残したところで、現役世代には何ら参考にならないけれど、一周回って歴史のアーカイブみたいな意味を持つんじゃないかと思った。「わしの若い頃は...」

コモディティ化を克服するビジネスとは

栄枯盛衰くらい自明の摂理として、あらゆる製品やサービスが持つ魅力品質は、いずれコモディティ化を経て当たり前品質となる。特に昨今は刹那に価値が消費されるため、魅力の寿命が短くなる。そんな寿命を克服するようなビジネスをつくることができるか?自分なりに考えて、宗教や武士道の類かなと考えた。 狩野モデルの復習冒頭でサラッと「○○品質」と書いているのは、狩野モデルから概念を借りている。備忘録がてら説明を試みる(関心ない人は最後の節まで読み飛ばしOK)。 2017年1月に狩野先生から

デジタルネイティブ世代の価値観

デジタルネイティブ世代の価値観と、我々おじさん世代の価値観の間には「ズレ」がある話題の紹介。そんな価値観を前提にすると「若者の政治離れ」が起こるべくして起こるだろうなと感じたエピソード。これに対する私のスタンスについて。 デジタルネイティブ世代の情報接触2020年6月に出版された「アフターソーシャルメディア」の内容について、出版前2019年10月にあった対面ワークショップで、著者である藤代先生・野々山先生からお話をお聞きする機会があった。内容が面白かったので紹介したい。

身近にあるトロッコ問題

私が住んでいる地域でも、再び飲食店の酒類提供が禁止となることになった。それを受けて 「この政策によって救われる命と失われる命のどちらが多いんだろう?」 と問いかける人がいたので掘り下げる。 数値化を試みた人がいた少し調べると2021/7/20付で東京大学の方が「コロナ禍の自殺・コロナ後の自殺」という分析結果を公開していた。 https://covid19outputjapan.github.io/JP/files/FujiiNakata_Suicides_Slides_