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2021/7/29 怪談話の妙

■『リアル』
家事や作業をするときはラジオ感覚で楽しめる動画をお供にしていて、最近はゆっくり朗読の怪談動画を聞いてます。
都市伝説とか怪談師が語る実話…とかいろいろあるけど、好きなのはもっぱら2ch発祥のやつで、特に面白かったのは『リアル』という、2chオカルト板に投下された体験談です。

何かに取り憑かれたり狙われたり付きまとわれたりしたら、マジで洒落にならんことを最初に言っておく。
もう一つ俺の経験から言わせてもらうと、一度や二度のお祓いをすれば何とかなるって事はまず無い。
長い時間かけてゆっくり蝕まれるからね。
祓えないって事の方が多いみたいだな。

俺の場合は大体2年半位。
一応、断っておくと五体満足だし人並みに生活できてる。
ただ、残念ながら終わったかどうかって点は定かじゃない。

(https://xn--u9jv84l7ea468b.com/kaidan/7wa.htmlより引用。トップ画像ちょっと怖いので注意)

これ冒頭部分なんですが、これだけでもうめちゃくちゃ語りが上手いのがわかって、一気に惹きつけられてしまいました。しかもあえて結果を先にいっているのがまた面白い。
怪談話って「語り継いでる時点で語り手の無事(生還)がわかっちゃうじゃん!」と、ある意味安心して聞けるけど、この場合は『命は無事だが安寧の日々には戻れていない』という後味の悪さや、相手にしてしまったモノがいかに強いかが察せられます。

友人の知り合いにお祓いを頼んだり、祖母が懇意にしている人に「先生」と呼ばれるお坊さんがいたりと、怪談あるある的な創作っぽいくだりはあるものの、描写やいきさつの説明が上手く、ストレスなく話がすんなり入ってくるおかげでかなり怖かったです。特に最後の手紙のところでぞわっと…。

どちらかというと怖さよりも文章の上手さに聴き入ってしまったのですが、2chの怖い話って「地元の悪い友人たちと…」とか「オレ馬鹿だからうまく伝わんないかもだけど…」とか言ってるわりに文章力ありすぎるので、「絶対頭いい人が書いてるだろ!!」と思わずつっこんでしまう。


■かまいたちの夜2
先日、ゲーム実況者のコジマ店員さんが『かまいたちの夜2』を実況していて、懐かしさにテンションがあがってしまいました。

かまいたちシリーズは1〜3をやったけど、個人的にはこの2がめちゃくちゃ好きで、今まででどハマりしたゲームのひとつでもあります。
金の栞までやりこんだし、当時は攻略サイトをみなかったのでバグ演出の存在を知らず、陰陽篇で急に出てきてビビり倒したのはいい思い出です。よりによって陰陽篇だったんだよなあアレ…。

”1で起きたことは『かまいたちの夜』というゲームの内容だった“というメタな設定なので、1のファンにとっては抵抗感があるのもわかるし、本編以外はホラーよりもグロテスク寄りになってるので評価が低いのも仕方ないとは思うんですが、どれもトゥルーエンドの余韻がものすごい胸に残るんですよね…。
あの雅楽調の音楽も相まって、なんというかエモい。

底蟲村篇のポンポンポンエンドは映像も含めてうつくしくて、今の自分の性癖に確実に影響を与えている。
実況を見てあらためて、我孫子武丸さんの文章が好きだなあと再認識しました。

コジマさんは本編のわらべ歌篇、底蟲篇、陰陽篇の3本のみ(それでも全読み上げする体力すごすぎる)実況してたけど、欲を言えば惨殺篇とかサイキック篇とか妄想篇もみたかった。
PS2が動きそうなら自分でもう一回プレイしようかな。それにしてももう20年前のゲームなのか…。


■ヤマタノオロチ

先日家族と雑談していたら、ヤマタノオロチの話になった。

「ヤマタノオロチって、なんでマタに焦点を当てた名前なんだろうか」
「五本指を四股の手って言わないよね」
「ふつうは頭が九本あるほうに着目しない?」
などと話している流れで、

「もしかしてヤマタノオロチって九頭龍ってこと!?」(ゲームなどで九頭龍という名称だけは知っていた)

と、さも大発見をしたかのように盛り上がったものの、そこから特に深掘りすることもなくヤマタノオロチはフェードアウトしてしまったので、思い立った今日、なんとなく調べてみました。

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同じことを思っていた人普通にいた。恥ずかし!
この回答によればヤマタノオロチ=九頭龍ではないとあったものの、一応別のサイトも見てみました。

ヤマタノオロチは出雲の国で、スサノオノミコトに退治されたことは、先に述べた通りです。
九頭竜については、
・長野県の戸隠
・福井県の九頭竜川
・千葉県鹿野山麓
での伝承などがあります。

(中略)

千葉県の九頭竜伝承は、鹿野山麓の鬼泪山に9つの頭を持つ大蛇が、住みついたことから始まります。
九頭竜に襲われて困った村人は、ヤマトタケルノミコトに退治を頼みます。ヤマトタケルノミコトは草薙剣(天叢雲剣のこと)を使い、9つの頭を切り落として見事、九頭竜を退治したのです。

(上記サイトより引用)

どうやら千葉県発祥の伝承だと、ヤマタノオロチと九頭龍のエピソードはほぼ同じらしいです。
また別のサイトやwikiの『九頭竜伝承』の項目ものぞいてみたけど、説はいろいろあれど、ヤマタノオロチと九頭龍をイコールとする説はこの千葉の伝承から来ているというのが共通してました。

とりあえず自分が調べたところによると、ヤマタノオロチは畏怖の存在としてのカミ(蛇体神)で、それが改心もしくは浄化されて善神に転じたのが九頭龍ということっぽいので、外見は一緒でも同一視するのはタブーなんだろう。千葉県の伝承も、その後に神となった九頭龍としての名前を残すことにしたのかもしれない…?
と、ふとした疑問を解決しようとしたらなんだか難しいことになってしまったので、このあたりで…。

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