だまる

生後240ヶ月の赤子

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生後240ヶ月の赤子

最近の記事

春に侵される。 あの穏やか気温で常に眠気が付き纏い、全身の感覚が麻痺する季節に。 色鮮やかなようで喪失感を孕んでいる季節に。 もう奴がすぐそこまで来ている。 あぁ、私たちは春に侵されてしまう! だから私は春眠する。 次目が覚めたとき、冬になっていることを祈りながら。

    • 緊張バトル

      2年前に書いたビブリオバトルの原稿を何となく残しておきたかったため、ここに置いておく。 コミュ障で上手く話せないなら原稿を全て書いてただ読みあげればよい、という天啓を得た。しかし実際には、目が滑ってしまい台本を半分も読めなかった。多分声は上ずり、早口でキョロキョロしていたと思う。 これはどちらかと言うと、原稿ではなく黒歴史を刻むために残しておきたいのかもしれない。 以下本文『聖なる怠け者の冒険』微ネタバレあり 皆さんは休日をどのように過ごしていますでしょうか。遊んだりどこ

      • 9人の翻訳家 内容と感想

        あらすじ 出版会社の社長アングストロームは、世界的ベストセラー「デダリフェス」三部作の最終作「死にたくなかった男」の出版権を獲得する。そしてそれと同時に、「死にたくなった男」を9つの言語によって翻訳して出版すると宣言した。  そのため、アングストロームによって、9つの言語の翻訳家が集められた。内容が外部に流出するのを阻止するため、翻訳家は屋敷の地下で、出版されるまで生活することを強いられる。そこはとても広く、翻訳するための図書室や、プール、パーティルーム、ボーリング場があっ

        • 記憶の冷凍庫

          おすすめの映画を聞かれて困ってしまった。映画はそれなりに好きで、今まである程度観てきた。興奮したことも、感動のあまり目が潤んだこともある。でも具体的な名前は出てこなかった。 昨日観た映画はもちろん覚えている。じゃあ先週観た映画は?数ヶ月前に観た映画のタイトルを、感想を、僕は何も見ずに言えるだろうか。きっと言えない。映画の半券を掘り出してようやく初めて思い出す。 でも実際に感じた熱だとか、近くの人のうるさいポップコーンの音までは思い出せない。ふわっとした「思い出」としてでしか思

        春に侵される。 あの穏やか気温で常に眠気が付き纏い、全身の感覚が麻痺する季節に。 色鮮やかなようで喪失感を孕んでいる季節に。 もう奴がすぐそこまで来ている。 あぁ、私たちは春に侵されてしまう! だから私は春眠する。 次目が覚めたとき、冬になっていることを祈りながら。

          マンボウのつむじを誰も知らない (週記)

          ・バイトに行った ・死刑にいたる病を見た。阿部サダヲの演技がハマってた。原作をまた読み直したい! ・授業で『わが星』を観た。どこか惹かれて癖になる。劇の内容を、電車にいるときや講義中に頭の中で反芻している。再演したら絶対いく。 ・斉藤和義のFIRST TAKEが公開された。のほほんとした顔をしているのにやはりカッコイイ。自分が楽器を始めたのも、和義さんの影響だった。無限に聴いてる。 でもサムネのほほんとしすぎだろ。 ・ゲームセンターでシンフォギアを打った。初めてのパチ

          マンボウのつむじを誰も知らない (週記)

          余生

          人生100年時代と言われ初め幾数年。それを聞いた私は、なーんだ!まだまだ人生長いし適当に過ごしてればいいや〜と思っていた。2年前のことである。 ところがどうだ。大学では2年生に進級し、20歳目前だというのに本っっっ当に何もしていない。適当に過ごすにしても限度がある。昼に起きて大学に行って、その後バイトに行き、帰ってきてから家でYouTubeか映画を観て一日が終わっている。毎日その繰り返しじゃないか。お前は三日前の自分が何をしていたか思い出せるか? そして親に定期的に告げられる