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サルベージ 2005. 文月


もとからは願ひもせじの二文字を紙の透かしに探す文月  

意地捨てて靡くは如何と夏草が川風受けてSyaraSyaraと鳴く 

甘き香の満ちたる野辺に身を置かば来たらずともよし待ち人なども 

砂利道の水に映れる青空に想ひを馳せる我は幼子  

寂しいとたった一言呟いて返る微笑み望む夕暮れ  



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