さっき小さな嘘を一つついた。嘘をつく前の後ろめたさは嘘をついた後の開放感にいとも容易く吸い込まれて見事に分解されて清々しさに変わってしまった。これはたぶん、あれは嘘なんかではなくて私が私を守るための大事な丸い盾であったのだと。あちらもこちらも傷つかないまぁるいまぁるい柔らかな盾。

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