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台所短歌

1,401

本

台所から生まれた31文字

運営しているクリエイター: 苧環

#桜

赤い実

見上げれば鳥さえ食まぬ赤い実が風にも揺れずツンと澄まして＊＊＊＊＊＊＊＊小さな実が桜…

2年前

20

桜

一重八重散り初めの一重にかける思いほど持てぬのはなぜ　八重の花咲く花筏曝ばえた姿を二…

2年前

26

胴吹き桜

手折られる枝を持たない胴吹きが一番弱くて一番強いいとけなく揺れる胴吹き桜から出口必ずあ…

2年前

51

やっとこさ自由になれたとひとひらでくるくる回る声も出さずに

もし仮に散るぞ舞うぞと音立てて落ち行く春に生きていたなら

3年前

18

この雨に散るかもしれぬ我を今愛でよと叫ぶ声の聞こへて

そぼ濡れて彩（いろ）を増したる花弁（はなびら）に受けし陽射しの温み思ひて

3年前

14

日陰にも春が訪れ硬蕾詰めてた息がぷはっと漏れる

3年前

12

花影にふつり途切れた太き枝が冷めた眼をして天を仰ぎつ

こともなく時にあわせて散りゆくを知るか知らずか桜花咲く

3年前

12

蒼天を鷲掴みせんと伸びをする古木桜の梢黒々

3年前

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