WRCベスト8振り返り(激闘の末に掴んだ初勝利!!)
はじめに
決勝進出しました!!嬉しい!!
今まで単独での放送対局は12半荘やって、
TOP0回...こんな可哀想なことありますか?
どうやら、大舞台になればなるほど、力を発揮出来ないスキルを持ち合わせているようなのです。
しかし...ようやく15半荘目でTOPを獲れました!
午前中にがっつりと仕事をして徳を積んできたかいがありました。
過去のnoteは長過ぎて見る気がしないと言われることが多いので、今回からは少しコンパクトに振り返るよう頑張ります。
↓過去のノート
※本内容はWRC決勝戦前に作成していますので、ご了承ください。
ベスト8対局者の紹介
まずはベスト8の対局者の紹介から。これは小高独自視点がありますが、悪しからず!
対局経験は全く無く、実力は未知数。
しかし、十段戦では七段まで勝ち上がったり、リーグ戦も昇級圏内だったり実力は間違いないだろう。
失礼かも知れないが、なんか可愛い。
説明不要のMリーガー。
実は本田プロとはWRCとWRC-Rのトーナメントで2つ共、一緒に勝ち上がっている。トーナメントでは何度もスター性のある和了りで勝ち抜けしてきているのを、目の当たりにしてきた。
最近だと最強戦のハンサム王でもスターな和了りを決めている。
当然、強い。ハンサム王。
雷電所属ということもあり、個人的にはめちゃめちゃ仲間意識を持っているし、大好きなプロの1人。
セットで相手してくれることを夢みている。
入会当初からかれこれ2年以上の練習相手。個人的には仲良しだと思っている。
37期のドンズベリ王。たまに会心の一撃で大爆笑をかっさらうが、基本滑る。滑っても動じない点は強メンタル。でも、麻雀は豆腐メンタル。
ただ、麻雀に対しては素直で真面目なため、ここ2年で1番麻雀が強くなったと勝手に思っている。
紹介はそんな程度で早速内容に。
(コンパクトに、コンパクトに。)
1回戦目:痛恨のミスにより3位スタート
1回戦目はオーラスまでざっと省略します。
仁科プロ、本田プロ、私が中〜高打点を決め、八木プロが遅れをとる展開に。
状況的には3者でTOPを誰が取れるかという展開でオーラスへ。
そんな中、まさかの門前聴牌を入れる。
「7Sの盲牌・・・気持ちえぇーー!!
どっからでもTOPになれるし、小高クラスリーチ!!」
そんなくだらないことを考えていたらS級のミスを。
前巡通っている6mを切らず、何故か3mを切ってリーチしてしまう。
(456を意識していたのと、対子落としを本能的に避けてしまった)
そんなミスを捉えるかのように本田プロからロンの発声。
「はい、これはミスです。謝ります。ごめんなさい。なので打点は2,000点までにしていただけますか?」
そんな思いもむなしく七対子ドラドラの6400点。
2着から3着落ちの激痛・・・。
これはとても反省している。
2回戦目:圧巻の強さ!本田プロの2連勝
1回戦目のTOPから勢いそのまま、本田プロが圧巻の強さを魅せつける。
要所要所に仁科プロ・小高も満貫を和了るも
本田プロが和了りを決めてゆく。
3回戦目:親の大連荘と価値あるかわし手で卓内TOPへ!
3回戦が始まる時にはTOPとラスが約150ptと大きな差に。
つまりは、本田プロが通過濃厚、八木プロが敗退濃厚という状況で3回戦目がスタートされた。
仁科プロ・小高が残り1席を争うという構図。
始まる時はそう思っていたのだ。
しかし、3回戦東1局から波乱の展開が起きる。
まずは東1局、親の本田プロからリーチが入る。
仁科プロとの一対一の闘いだと思っているので、
「もちろん、ハンサム様には逆らいません。
どうぞ、どうぞご自由にお和了りください。」
しかし、これが波乱の幕開けだった。
まさかの仕掛けていた八木プロが本田プロからハネ満の出和了り。
(確かにリャンメンチーから発進しているので、高そうではあった)
(...???)
完全に「仁科プロvs小高」の構図の想定だったので、これが良いことなのか悪いことなのか、イマイチ整理出来ていなかったというのが、正直な感想だった。
取り敢えずは仁科プロとの一対一という構図は引き続き、強く意識。
そして迎えた東2局の私の親番。
怒涛の和了りをものにする。
まずは中を仕掛けての2900点。
直接の相手 仁科プロから討ち取る。
打点こそ低いものの、直接対決の相手からの直撃はめちゃめちゃに嬉しい。倍の喜びだ。
続いての東2局1本場親番でも早い手が入る。
この時にようやく思った。
ここで小高:トップ、本田プロ:ラスの順位であれば、トータルでも捲れるのでは?
当然、仁科プロvs小高の構図だと思い込んでいたが、トータルトップが現実的になってきた。
そして、東2局2本場。
ここで、状況がひっくり返る。
W東+ドラドラを手にした私はホンイツ模様の本田プロに生牌を全て切っていき、オリ無しの構えを見せる。
それでもやはり先にテンパイを入れたのは本田プロ
すぐに私も追いつく。
仕掛けた時はかなりキツかったがなんとか好形でのテンパイに辿り着く。
(W東・ドラドラ)
一切オリる気はなかった。
相手がホンイツだろうとなんだろうと全て切り飛ばし和了りきってやる...!
勝って子供のミルク代を稼ぐんだ!
そして執念が実り、とんでもなく大きい和了りを
トータルトップ目の本田プロからの直撃。
なんと暫定ながら、ここで小高がトータルトップ目に。
更には夏目坂スタジオ15半荘目にしてようやく初トップが見えてきた。
その後、本田プロの執念の満貫ツモや仁科プロの細かい和了りや流局もあり、東4局八木プロの親番へ。
今まで、かなりキツい展開だった八木プロが親で先制リーチ。
しかし、ここで和了られるとトップを取られてしまう可能性が高くなる。
ここは勝負所だ。
トップ目から親の現物の3sを鳴き、4センチになり、ペン3pで親に真っ向勝負を全力で挑む。
無筋も勝負。
そして、親の現物である3pが仁科プロより放たれる。
2着目の八木プロの親リーチをかわすだけでなく、供託3本も回収
とんでもなく価値のある和了りだった。
そして、南1局本田プロの親番も全力で和了りに向かう。
ここまではパーフェクトな展開だった。
しかし、夏目坂スタジオノートップの呪いが簡単にはトップを取らせてくれない。
親番で八木プロに満貫をツモられたり、流局などもあり、なんだかんだトップ争いが熾烈に..
最終的に八木プロとはオーラス2本場で1,800点差に。
やはり、呪いは解けないのか。
それでもミルク代の執念が上回り
オーラス2本場に自ら和了りを決め、
遂に夏目坂スタジオ初TOPを取ることに成功!!
15半荘もかかりましたが、とんでもなく価値のある初TOP!!
4回戦:ひりつく激闘を遂に制す!
激闘の4回戦は少し詳細に。
まずは状況整理から。
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【ざっくり状況】
・本田プロ・小高が抜けている状況
・TOP:仁科プロの場合
┗ラス:素点で約2万点差以内ならセーフ
┗3着:素点で約3万点差以内ならセーフ
・本田プロより順位が上であれば大体通過
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つまりは圧倒的に本田プロ・小高が有利な状況であった。
「であった」のだ。
ここから仁科プロが捲ってくるなんて想像できるだろうか?
しかも、トップラスを決めずに素点で...
まず東1局の仁科プロの親番
この一撃が物凄くデカく、背後にひたひたと仁科が近付いてきた。
多分、本田プロも同じことを考えていたと思う。
これでラスを引くと敗退が見えてくる。
しかし、オリ過ぎてもダメ。
1打1打、ミスも油断も許せない。
冷や汗しか出ない、ひりつく展開へ。
流局と私の親の軽い和了りを挟み
東2局3本場。
親番継続中の私の配牌がこちら
自称ホンイツ コンサルタントアドバイザーの私好みの配牌。
白ポンのカン7pをチーしてこのテンパイに辿り着く。
親での高めハネマン、安めでも満貫。
絶対に決めたい。
本田プロも私もどこかで一つ決め手を和了り、有利に進めたいのだ。
ただ、ここまでくると他家も簡単にはオリてくれないし、勝負をしてくる状況。ここで仁科プロからこのリーチ。
しかし、私も簡単にひいてはいられない。
無筋の6mやら8mやらを切り飛ばし和了りへ向かう。
仁科プロへの放銃は罪ではあるものの、ここが最終戦の勝負所と感じていた。
しかし、終盤にこの5p...
大分キツい。
もはやピンズでしょ。とも思っていた。
本日1番の大長考...
「オリるのは簡単だが、どうする?」
やっぱり、ここは行く局面だし、状況がフラットなら絶対に押す牌。
そう自分に言い聞かせてドラの4pを叩き切った。
一応、ワンチャンスの牌を選びつつ、和了りの道を残した。
(ロンと言われれば、敗退濃厚、怖かった...)
結果は流局。
ただ、簡単にはオリないぞ!という意思は示せたし、プレッシャーは与えられたという点において価値ある流局だった。
しかし、その後は仁科プロ、本田プロが和了りを決めていく。
私もテンパイ料や軽い和了りを決めて、なんとか喰らいつき、ラスはなかなか遠い状況に。
しかし、
「あんだけ、ポイント差があったのに..ヤバくね?」
もうすぐ側に仁科がまとわりついてくる。
振り返れば奴がいる。
本田プロも私もラスではないのに素点だけで近付いてきているのだ。
というか、この和了りで実は本田プロを1pt捲っている。
そして、南2局、またもや仁科プロの先制リーチ。
これは流石にいけない、放銃したら終わる。
ここはなんとか流局するも仁科プロが本田プロと差をつけて通過圏内に。
そして、南3局で仁科プロの会心の和了り。
仁科プロにとってはとてつもなくデカい。
これで本田プロと差をつける。
そして、迎えたオーラス。
まずは条件整理から。
圧倒的に有利なのは仁科プロ。
仁科!?
あれだけ最終戦始まる際にはスコアに差があったのに圧倒的に仁科が有利ってどういうことだよ。
約50ptくらい差があったんだぞ!?
トップ且つ素点で捲っているため、圧倒的に有利なのだ。
スコアだけ見ると、私が一番有利のように見えるが
私は着落した瞬間、敗退が決まるという寒い状況。
それでも、次に有利なのは間違いなく順位で本田プロを上回っている私。
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【有利な理由】
1、仁科プロ、小高は和了れば通過
2、小高は仁科プロへは2000点までの放銃は可能
3、本田プロが和了っても本田プロがラス親のため次の局がある。
4、本田プロが大きな和了りを決めても次は仁科との勝負となり、
次局で3000点前後を和了れば通過。
5、仁科プロは小高へ8000までの放銃が可能。4の状況は仁科としても避けたいので、小高の上家である仁科とは利害が一致し、協力して進められる。
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席順も完璧で仁科プロは間違いなく、小高へアシストをした方が良いという状況。
そして、オーラスへ。
配牌を開けるとこの手牌。
うーん、配牌は良いけど、これは局面にマッチしない。
これは東1局で来て欲しい配牌
この時の思考としては下記の和了りを描いていた。
①1s、9mを全てぶった切ってタンヤオへ
②南、西を死ぬ気で重ねる
③門前で漢気リーチ
④死ぬ気で1.2m引きからの鳴き一気通貫
極力、席順を活かして鳴き、リスクを避けつつ進めたい。
そして5巡目
鳥さんが暗刻に。これでは「タンヤオ大作戦」は使えない。③か④の方針に切り替え。
そして巡目が経ち、この手牌。
ん、これは...
最初の想定には無かった
純全帯么九(ジュンチャン)の種が揃ったのだ。
唯一のリャンメンというのはまやかしで、仁科プロのアシストが期待出来る手作りが理想。
なかなか厳しい道のりだが、鳴いて和了れるルートをようやく見つけた。
早速カン8sをチー(打4m)
大ネックである、カン2sをチー(打3m)
そう、これが勝ちパターンとして描いていた展開だ。
仁科プロはこの辺、的確に鳴かせてくれる。
なんて心強いんだ...普段は頼りないのに。
カン2pテンパイになった瞬間、私は勝利を確信した。
そして、まもなく勝利を決める和了りへ。
最後までひりつく状況をなんとかクリア。
終わった瞬間は午前中はがっつり仕事をした疲れと頭を使い過ぎた疲れがどっと出てきたが、それ以上に嬉しさが込み上げた。
新人王戦決勝以来の決勝進出、嬉ちぃ!!
振り返ると3回戦目での本田プロからの親満がもちろん、大きかったのだが、それと同じくらい死ぬ気で和了った捌き手と供託。
死ぬ気でとったテンパイ料、
この2つが勝利に導いてくれた気がする。
WRC決勝 7/30(日)に向けて
まずは決勝戦はこちらのチャンネルから視聴可能です!
7/30(日)!!
続いて決勝メンバー残り2名を小高視点でご紹介!
ベスト8で九蓮宝燈を和了り、一躍有名に。
月刊プロ連盟ニュースで話題を独り占めしたこの男は許さない。
せっかく決勝行ったのにこの男のせいで全然小高の話題は無かった。
最近はどのタイトル戦でも活躍していて、麻雀が弱そうな優しそうな顔して麻雀は激強!
鸞和戦でも決勝に残っている猛者。
実は裏では37期の仁科プロに次いで第二期「滑り王」でもある。
鸞和戦決勝のインタビューでもだだ滑りしていた。
要するに仁科プロと同様、屈強なメンタルの持ち主だ。
↓九蓮宝燈の動画はコチラ
直近のWRC-Rでも決勝戦に残っている、最近めちゃくちゃ強い!
クレーバーで守備型な印象。WRCのベスト16でも同卓したが、要所要所で欲しい和了りを決めてくる。児玉プロへ九蓮宝燈を放銃しても尚、決勝まで残るという強さ。
落ち着いていて、話していても感じが良い。きっとモテる。
37期同期(児玉・仁科・小高)+36期(塚田)の若くない若手の決勝卓。
笑いに対して強メンタルの児玉・仁科
それに対して、クレーバーでスマートな塚田・小高
個人的にはもの凄い楽しみな卓なのだが、2つ心配が。
・スーパースターがいない。
・Mトーナメントの日程と丸被り
やっぱり決勝なので一人でも多くに見て欲しい気持ち。
Mトーナメントの隙間時間でも良いので是非見て欲しい。
是非、この記事をご覧になった方は決勝戦のご視聴・本記事を拡散いただけると幸いです。
私は恩を忘れない人間なので、拡散してくれたらいつか恩を返します!
よろしくお願いします。
では、決勝戦で会いましょう!!
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