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WRCベスト8 放送対局振り返り(衝撃の大三元とベテラン勢の攻め抜く姿勢)



WRCベスト8放送卓をご視聴頂き、ありがとうございました!

前回の新人王決勝戦以来の約8ヶ月振りのノートです。
長かった。
ようやく振り返りが出来る...。

(↓前回のnoteはこちら)

◾️全体を通しての自己採点

自己採点:65

放送対局になると配牌が悪くなるスキルでも持ってるのか?!と思うほど配牌も展開もとにかく悪い。

でも新人王決勝戦より「小高麻雀らしくはない」ので点数低く付けた。特に1回戦目。

インタビューでも言ったが、ミスというミスは無かったが小高麻雀らしくは無かった。そんな全体の所感だ。

前回みたいな九蓮宝燈のような見せ場も無かったな...。

◾️対戦相手の紹介

全員対戦経験があるので、あくまで小高的視点での紹介なので悪しからず。

太田優介プロ
優しくて声もかけてくれて、松戸によく出現する大好きな先輩プロの一人。

過去対戦成績:0勝2敗

そのうちの1回は私の新人王戦決勝想定の練習セットでの同卓だ。最終半荘の最終局、太田プロは役満条件だったが、太田プロに簡単にクリアされ、「この人マジつえー」と語彙力がなくなるほど圧倒された。

ドラクエで例えるなら「ゴーレム」
なんならWRCベスト8の対戦時は自分でバイキルトをかけられるチートゴーレム。
最強。

(C)2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved

石立岳大プロ
なかなか声かけにくいオーラだが、たまに他の人と話している時に笑う顔が好き。その笑顔をいつか僕に...

過去対戦成績:1勝2-3敗

仕掛けが多いのはもちろん、ギリギリまで押してなかなか放銃しない。その押し引きの絶妙なラインが本当に凄い。
そして本当に麻雀強いので同卓したくはなかった...。
勝てる気がしない。

ドラクエで例えるなら「キラーマシーン」
素早い仕掛けと、まるで2回攻撃するかのごとく手数の多さ。
それでいて痛恨の一撃も放ってくるのよ。

(C)2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved

阿久津翔太プロ
実況も解説も出来るユーティリティプレイヤー。
言わずと知れた第1期若獅子タイトルホルダー

過去対戦成績:1勝1分(分=3着4着なので。笑)

バランス型で鋭い麻雀を打つイメージ。
私と同卓する際は阿久津プロがなかなか辛い状況が多いのでまだタイプは理解しきれていない...。

ドラクエで例えるなら「アームライオン」
若獅子だけに。

(C)2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved


◾️1回戦目:ベテランvs若手の構図の完成

知っている方々は「太田プロ&石立プロ」vs「阿久津プロ&小高」の構図を想像したと思うが、1回戦目で見事にその通りになる。

まずは阿久津プロの満貫ツモに始まり、1000点の捌き手が何度か決まり、小場気味の進行。

事件は東4局に起きた。

東4局:衝撃の大三元 横移動

いきなり事件は起きた。
キラーマシーンがマダンテを放ったのだ。

そんな魔法をキラーマシーンが使うなんて聞いてないよ。

石立プロの配牌はこんな感じ。これ大三元(マダンテ)になります?

次々と白發中を引き入れ、門前でこの形。
(いい具合に重なる直前に中も切られている...)

發をポンして大三元の聴牌
正直、中が山に浅いか深いかの問題でこの巡目で数巡前に切られた中は誰が止められるのだろうか。

マダンテを食らったのは阿久津プロ。
これを止めるのは個人的には無理だと思う。
私も掴んだら当然切っていた。

倒された手牌を見ての正直な感想。

「掴まなくて良かった。」

その次に思ったのは

YouTube行きか、いいなぁ」

そんな悠長なことを考えつつ、真面目に今後の方針を考える。

「太田プロか私か、どっちが2着を取れるか勝負だな」
(補足でベスト8は2着まで勝ち残り)

しかしこの考えが今思えば大きな誤り。甘すぎ。

阿久津プロもインタビューで

「動揺していなかった、まだ全然取り返せる」

と言ってた通り、まだまだ1回戦、2着取りなんて意識するには早過ぎた。この考えが1回戦目の小高麻雀らしくはない戦い方に繋がってしまった。
元々、小高麻雀は攻めて攻めてスコアを稼ぐ麻雀だったのに最近、2着通過のトーナメントばかりで良くも悪くもトーナメントの戦い方に慣れてしまっていたのだ。

南1局:親番での弱気な選択

インタビューでも伝えた通り、ここが最も後悔している局だ。何度観てもこれはらしくない。

まずはこのリーチがTOP目の石立プロから入る。
手を緩めない、手数が多い、まさにキラーマシーン。
しかも痛恨の一撃並みに打点有り。

リーチの同巡、私はこの形の一向聴になる。
ここで頭の中で「2着抜け」という禁断のワードが頭によぎる。そして、ここから打6p

これ、めちゃくちゃに中途半端。

ピンズが良いと思うならドラの1mを切るべきだし、ドラを切らないなら現物の7p打つべき。親番だぞ?

結果、最悪の6p引き...。せめてもの空切り。

TOP取りなら1mを打てたのに2着取りが故の選択と裏目。
当然、リーチ者の石立プロから5mが打たれ最悪の和了り逃し。

多分この中で唯一、私だけが2着を意識してしまった。
それが顕著に結果として現れた。

そして変則手読みしていた小高は4sを掴み、遂には逃げ出した...

南2-4局:太田プロの和了ラッシュ

いきなりゴーレムはバイキルトを唱えた。
攻撃力が2倍になる。

ゴーレムってバイキルト使えないよな!?

もうここからはゴーレムによる暴力のダイジェストです。

まずは2000.4000

カンドラモロ乗りの3000.6000

親番の4000ALL

全部ツモるやん!!全部愚形やん!!

ひたすらスクルトで凌ぐ勇者小高も徐々にHPは削られ、1回戦終わってみたらかなりの大差に...。
早くもベテランvs若手の構図の出来上がり。

TOP:石立プロ
2
:太田プロ
3
:小高
4
:阿久津プロ

◾️2回戦:東1局で太田プロが通過を決定的に

2回戦目、ゴーレムのバイキルトは切れていなかった。
太田プロが東1局の親番で高打点を立て続けに和了る。

まずは3面張の2600ALL

次はハイテイでペン3pツモ。
4000ALL

手が付けられない...

勇者小高は作戦を変更した。
太田プロはもうダントツの位置にいてもらい、ターゲットを石立プロに変更。
(最強のキラーマシーンをターゲットにするなんて正気の沙汰じゃないが...)

そこから大きな点数移動はなく南2局へ。

南2局:親番での非情なるダマ満貫放銃

下3者の点数状況が平たい状況で、何としても連荘が欲しい私は東から仕掛ける。

そして、数巡後にこの2-5mテンパイに辿りつく。
取り敢えず、和了って次にイオナズン並みの爆発を期待。

そんな中、攻めているのか受けているのか微妙な打牌を続けていた石立プロから6mが打たれる。

!?!?

聴牌しとるんかーい。
流石にドラ跨ぎの6mを打つということは聴牌。
石立プロは危険と理解しつつ危険牌をプッシュしているはずだ。

しかも、ダマテンということは親現物?そこまでの思考はちゃんとあった。本当よ?

そして掴まされた7m。
これ確率でいったらメタルスライムが5ターン目までに逃げる確率と同じくらいの放銃率では...?

ただ、親番は何としても維持したい、そして私の悪い癖でこの牌を通る理由を無理矢理考えるのだ。

「石立プロがド本命を打つ→打点はある程度ある→5mのドラは暗刻で6mを打ったんだ→7mは通る」

今考えれば本当都合の良い解釈だが、あの点数状況で親番。7mを止める力は私にはない。

打7mで高め三色に放銃し、ラスに転落。

マダンテでM P使い果たしたはずでは?!?!

南4局:若手の協力プレーで石立プロを3着へ

こんな点数状況で迎えたオーラス。配牌悪っ。
私の思考はこんな感じだった。

メタルキングコース:ハネ満ツモ
はぐれメタルコース:満貫ツモ
メタルスライムコース:阿久津プロを2着へ

メタルキングコースとはぐれメタルコースは表裏一体ではぐれメタルを目指しつつ、裏次第でメタルキングコースへ。
そんな手牌進行を考えていた。

とにかく石立プロを3着へ、これが最低ミッション。

頑張ってドラの7pも引き入れ、なんとかこの形。
なんとか、いけそうだ...!

しかし、ここで無情にもドラ表示牌合わせ、3枚目の6pが打たれる。私はこれだけはチーと決めていた。

これ、皆さんならどうしますか?

正直、ここまで来ると2着目との差で麻雀を考える。

・2000点石立プロから和了出来れば、14pt縮められる。
 →ノーテン罰符で石立プロを3着にしても同等価値

・門前進行で1300.2600和了で7.8pt縮められる。
 →裏やラス6pで満貫ツモ、ハネマンツモの可能も有

私は前者を選んだ。
ドラ7pで、6pは1枚使われていると考える。
それであれば夢のハネ満よりリアルな2000点。
悔しいけど、ここが妥協ライン。
石立プロも当然分かっているのでテンパイを取りに来ると考え、直撃率は普段よりアップすると考えた。
もちろん、ツモ拒否・他からの出和了はする気は無かった。

頑張ってくれ、阿久津プロ。 

その甘い考えを見透かされるかの如く、石立プロのリーチ。
これは絶望。爆弾岩にメガンテをされるくらいの。

結果は石立プロのハイテイツモ。
絶望の4000ALL。
本当キツイ。最悪の展開。


最後に一矢報いる石立プロからの8000点直撃も順位は変わらず。
約16ptくらい縮められたのは不幸中の幸い。
これで3回戦目、4回戦目はただのTOPではなく並びの意識や素点の意識をしながら進行しなくてはいけなくなった。
はっきり言って、ちょーキツイ。

TOP:太田プロ
2
:石立プロ
3
:阿久津プロ
4
:小高

◾️3回戦目:小高の会心の一撃からの絶望の1000点

3回戦は東4局まで満貫以上の打点が出ずに中打点が飛び交う。その中で阿久津プロが中打点を何度か和了し、阿久津プロがTOP目に。
もちろん、満貫を最初に和了するのは...

東4局:太田プロの満貫ツモからの待望の並びへ

私が親番の東4局。はっきりいってこの親番は大抵のことでは降りる気はなかった。あと数少ない親番、手放す訳にはいかない。
そんな中やはり、先制リーチは太田プロ。
要所要所、嫌なところでリーチが入り「やっぱこの人強いわ。」と感じていた。

程なくして、ツモっ。

やっぱり愚形やないかーい。
でも、バイキルトの消えないゴーレムはひたすらに私に殴りかかる...。強い、強すぎる。

しかし、次の瞬間に思った。

「この和了キツイけど順位の並びは出来た、あとはここから私がTOPを取るだけだ。」

そのまま大きな点数移動もなく、個人的には1番上手く打てた南2局へ。

南2局:バラバラからの怒りのハネ満

そろそろ気持ち良い和了、配牌お願い!!
そんな思いで配牌を開く。なんと...

なんだ、これ。バラバラにも程があるぞ!?
ここで他の誰に和了されてもキツイ。
でも、打点は欲しい。
ホンイツが1番好きな私にとって字牌対子×2はせめてもの救いだ。

「この配牌は染めよう。」

そう心に決めたすぐに心の中で自らツッコミを入れた。

「何色だ...?」

先に言っとくと、
この局、この配牌でハネマン和了の未来が待っている。

まずは絶一門。(←今の人はこの意味分かるのか?)
そして、自風の西を鳴く。

この次に引いて来た牌の色に染めます。さぁ、どの色に染まりたいんだい?

次ツモは1m。
ほー、お前はマンズに染まりたいんか。
私は草食系男子ではないんだ、と言わんばかりにソウズとは縁を切り、マンズの染め手に向かう。
道中引いた、ドラの白単騎の満貫構想で手牌を進行。

当然、全部鳴く想定だ。まずはカン7mで鳴き2シャンテン。

そうするとずっと、我慢していたご褒美が...!
待望のドラの白引き!!
メタルキング3体に魔神斬りが3体連続一発で命中する嬉しさのようだ。

さらにご褒美が...!ドラの白が暗刻になって聴牌。
待ちこそ悪いものの是非和了したい、むしろ和了出来なかったら、もう無理だろうくらいに思っていた。
十分に迫力がある仕掛けなので皆んなは降りで後は山と私の戦いだ。

そう思った矢先、石立プロの打7m。


!?!?

来るんかい。

本当にキラーマシーンは手を緩めないし、勝負所が分かっている。ゴーレムがバイキルトならキラーマシーンはまるでピオリムだ。ハートも強い。そうか、機械だ。

改めて本当強いなと思った。
でも、同時に直撃チャンスだ。

直撃にはならなかったものの、最高の3000.6000ツモ
これで最高の並びが完成。この並びのまま後2局消化するのみだ。太田プロも状況的には親番放棄しても良いくらいだ。

南3局:しかし、太田プロは止まらなかった

甘かった。
ゴーレムは止まらなかった。太田プロはこの配牌。
確かに前局私が染めたマンズよりもくっきりとマンズの染め手が見えている。
でも、トータルTOP目の気持ちとしては安牌を取っておきたいってもんだ。

しかし、ゴーレムは手を緩めるどころか更にバイキルトをかけた。字牌を2つ鳴きこのテンパイ。

流石にTOP目が2つ鳴いているのでテンパイか一向聴と読む。

でもどっち色に染まっているの?

そこで手出しの8m。あぁマンズさんか。しかも聴牌したな...

ここ1500.2900の和了の価値はあまりないので最低5800以上。
そしてある程度のスピードがある、そこまでは感じていた。

何も打てない。
そんなことを考えていたら阿久津プロが打中。

えっ、中!?染め手2人いるのに!?

(この時、石立プロもソウズ染めの気配だったのだ。)

そして無情にも太田プロのロンの発声。
12000点、親満だ。

これは阿久津プロにとってはもちろん、並びを作った私にとっても痛恨の一撃だ。

恐らくリーグ戦とかなら打たない中だったと思う。
阿久津プロもここで確かに和了らないとかないと通過はほぼ無理なので責められない。

並びを作って満足していたのは私だけで、そのままの並びで良いと思う人間は誰一人いなかった。そりゃそうだ。

そんな状況にした阿久津プロ、小高の若手コンビに責任がある。裏を返せば、その状況にしたベテランコンビがあまりにも隙がなく強い。

南4局:絶望の1000点。

ほぼ僅差でオーラス。これはキツイ。並びが崩れただけでなく、TOPまで危うい。
そんな中、太田プロからの發のポン。ポンテン臭がぷんぷんする。

私にとっては降りることの出来ない且つ和了されると終わり。2sを掴んだ私はそのまま放銃。
絶望の1000点。
あまりにも痛い1000点だ。

最高の並びが一転、最悪の並びになってしまった。

TOP:太田プロ 
2
:小高 
3
:石立プロ 
4
:阿久津プロ

最終戦は本当にキツイ。キツ過ぎる。
太田プロも石立プロも隙がない。
手を抜いてくれない。防御に回ってくれない。
強い。

◾️4回戦目:石立プロの親満と小高の足掻き

ここまで上2人と下2人の点差が開くのも珍しい。
そんな中、条件が激キツイ最終戦が始まった。

東2局:石立プロの絶望の親満

キラーマシーンは殺戮兵器だ。
手数が多い、多い。
この仕掛け打点は読みにくいがドラ9s考えると5800以上。マズイ。

こんな感じでの純チャンドラドラの親満貫テンパイ。
私は立ち向かえる手ではない。これは流局もしくは石立プロ以外の和了に期待するしかない。

そんな中、阿久津プロからのリーチ。
7s単騎。7sは確かに本命。

頑張れ、阿久津プロ!

阿久津プロの捨て牌、状況的には恐らくソウズのホンイツ。
それは同卓者全員が感じていた。

そんな中、無情にも和了は石立プロ。
キツ過ぎる12000点。並びを作るのもなかなか厳しくなった。しかし、ここはソウズのホンイツと読んで尚、石立プロは4s.5sを打っていたのだ。    
凄い。強い。
防御をしないキラーマシーンはひたすら連斬してくる。

しかし、勇者小高は諦めない。

これでも今日1番の配牌なのでは?
タンヤオドラ1がくっきりと見える好配牌。
まずはここで満貫だ。

しかし、キラーマシーンは止まらない。
白単騎でリーチ。
これ、この状況でリーチ行けるのほんと凄い。

このリーチの時の私の心境は絶望ではなく希望。
よし直撃チャンスだ。
ここまで離されると2着目の親のリーチでさえ、嬉しく思える。

この時点でこの手格好まで育っていた。
当然、宣言牌の8sをチーして高め満貫のテンパイを入れる。これは何を引いても全部いく、そんな覚悟だった。
キラーマシーンの攻撃を真っ向から受け止める。

まぁいいでしょう。ツモっ。
本当は直撃希望だったが、高めツモで2000.4000。
次局に向けて弾みをつける。

東3局:小高の最後の足掻き

残り2回のうちの1回、大切な親番。
配牌は...悪くない。

しかし、ツモは伸び悩む。
改めて観ても配牌とほぼ変わってないやん。
そして、分岐点に差し掛かる。
皆さん、何切ります?

配牌から変わっていない順子手か?
それとも七対子か。

話は逸れるが、この対局後、小林正和プロ(Twitter:@mahchang19)

とセットの機会があり、その際に放送対局を見た上で言われたのが、
「七対子好きでしょ?」

私は七対子が嫌いだ。
それでもそのように言われたのは嫌いだけどもそれが1番の近道だと思ってたからで、それほど配牌やツモがキツイということ。

話を戻してこの手。私は七対子にした。
脇から鳴ける気もしないし、テンパイに1番近い、そして打点も作れると思ったからだ。

七対子の聴牌しないもどかしさ
だから嫌いなんだと思いながらも祈りをこめてあと3回のツモに手を伸ばす。

なんとか、聴牌。
3mは山にいると信じていたので3m待ちになったらリーチするつもりだった。そして待望の3m引き、ギリギリで聴牌まで持っていく。勇者小高は足掻いている。

東3局1本場:更なる足掻き

何とか七対子テンパイで親番連荘した、次の局。
配牌は...まぁまぁ。打点が欲しい。
そしてリーチが出来ないまま山は3段目へ。

私はここで形式テンパイを取った。
これは早過ぎるのでは?とコメントにもあったが私はここがギリギリのタイミングだと思った。
絶対に落とせない親番だからこそ、鳴いたのだ。
この鳴きは賛否両論ありそうだが、それでも自分の経験を信じ形式テンパイへと向かった。
この時、太田プロは6-9m、石立プロはカン8mで聴牌を入れていた。

当然私は全部切る。

しかし、太田プロは止まらない...。
ドラやドラ近辺を切り飛ばし、自身の和了に向かう。
何とかハイテイまでこぎつけた。
正直、太田プロは6-9m待ちはほぼ見えていたのでカン出来ない9m引いたらどうしよう...。
そんな矢先...

僥倖のハイテイのみ、おまけのドラ11300All
ハイテイバック。
恐らくカン6p鳴いていなければ聴牌すら無かったこの局面で和了りに結びつけられたのは非常に大きい。

東3局2本場:無情なる満貫ツモられ

そして、迎えた3本場。点数はまだまだ足りない。
頼む、好配牌来てくれ!!

あまりにも酷いよ。そりゃ無いよ。
酷過ぎて国士無双に向かうか、面子手に向かうか迷うくらい。
8種、これは私の中でGO国士無双の枚数だ。

しかし、この状況、落とせない親番。
国士無双で良いのか?

悩んだ挙句、通常の手牌進行を選択。

ツモはそこそこで6巡目にはこの形。
さぁ、何切ります?

私は一盃口と三色の両方見て打7sとしました。

この形は手拍子で8p切りそうだが、これは打点の種。

そしてこの8p残しが功を奏した。
一盃口の形が見えた。ペン7pでもリーチ。とにかくリーチがしたかった。

そしてペン7pを引き入れ聴牌
ダマで満貫の打点。
カンも入っているし、通常なら即リーチの一手。

ここで1つ罠が。
前巡に石立プロが9sを切っているのだ。
これは対子落としか?それともまだ向かっているのか?
判断をするために1巡、ダマテンに構える。

しかし、キラーマシーンは防御力も当然あるのだ。
私の手出しを見ると現物を切ってきた。
その巡目で私はツモ切りリーチを敢行した。
もう、石立プロからは出ない。そう思ったのだ。
しかし、その2秒後に

太田プロのツモ。ホンイツ、ツモ、2000.4000

...ホンイツ!?何で?
回りながら様子を見てまさかの満貫ツモ、この状態の太田プロには今日は絶対勝てないな。そう思った。

しかし、よく見ると石立プロの動向を探ったダマテンの1巡の間で太田プロから2mが切られている。

即リーチだったらこの2mは止めてくれたかも知れない...。
結果としてヌルい1巡回しになってしまった。

南3局:ラスト親番での痛過ぎる裏目の連続

そこからベテラン2人により、局は消化され迎えた南3局。
この親番が落ちれば終わりだ。

そこそこの好配牌を貰い、この巡目でこの形。
選択の時だ。
(しかし、今日のツモはひねくれてる)

私はここから打7pとする。

七対子テンパイの魅力はそこまで感じず、リャンカン埋めての平和一盃口の構想。

そしたらまた7p。この感じの裏目今日何回目だ...。
流石に実況にも拾われるくらい苦痛に顔を歪めた。
せめてもの空切り。

しばらくしても意地悪なツモは続き、もはや聴牌すら難しいのでは?という感覚だ。

最終的に太田プロへ3s放銃となり、私のWRCはベスト8で終わった。

インタビューでも話したが、この2人が強過ぎた。
そして本当に攻める手を緩めない。

最初に2着抜けを意識した私とひたすら稼いであわよくばTOP通過を狙うベテラン2人の意識の差を痛感した対局だった。

小高は死んでしまった。

通過者:太田プロ、石立プロ
敗退者:阿久津プロ、小高

◾️最後に

別視点だが、何より感動したのは齋藤豪プロの解説の言語化能力の高さだ。

振り返りで見ていると思っていることを正確に全て言語化してくれている。本当に凄い!
そして誰も傷つかない優しいトーンの解説は本当に素敵だ。
Mリーグの舞台でも活躍して欲しい。

優月プロの実況も凄く聴きやすくとても聴き心地の良い。
まるでラリホーのようだ。
この実況解説コンビの癒され具合はヤバい。
放送対局を見直すだけで、ベホマのように傷心の私のHPが回復していく。

そして、最後のインタビューの感想でそんな2人に

豪さんには「将来有望」
優月さんには「イケメン」

と言われていたことを知り死んだ小高はすぐに蘇りました。まるでザオリク。

当然、この部分だけ何回も見直している。

そんなこんなで全てのレベルの高い環境で闘えてまた一つレベルが上がった。
勇者小高は次の放送対局までには更にレベルを上げ、強い姿を見せられるよう、これからも頑張ります。

まず、次は2年連続新人王決勝進出へ、
勇者小高の挑戦は続く...

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