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#314 上司も悩んでるって知ってました?育休マネジメントとは

今週もまた一週間がスタートします。
今日は、先週の出来事から考えたことを共有させていただきたいなと思ってます。
まず、どんな出来事かですが、先週一つオンラインイベントをやらせていただいたんですね。
育休中、もしくは育休予定のメンバーを持つ上司向けセミナーでした。
テーマは、育休復帰メンバーから最大のパフォーマンスを引き出す育休マネジメント。
育休復帰メンバーから最大のパフォーマンスを出すって、どれだけ会社目線なの?って思うかもしれないですけれども、パフォーマンスという視点が、私たちにもめちゃくちゃいいことがありますよね。
要は、頑張りたくても頑張れないとか、頑張っているのに評価されない、こういった状況を回避するために、上司もメンバーも手を取り合って、どんな工夫ができるのか、こういった発想で考える、行動することを「育休マネジメント」なんて呼びながら、いろんな会社の上司の方々が集まって、一緒に学ぶという機会でした。
これは、オンラインスクール育休スクラを法人として導入している企業の上司の方々なのですけれども、強制参加ではなくて、こういう機会がありますよと会社が案内して、自ら手を挙げて参加される方々だったんですね。
その中でケーススタディをしたり、復職計画をベースにした対話の方法をやったり、インタラクティブになかなか濃密な時間を過ごさせていただきました。
ご参加くださった方、ありがとうございます。

上司も悩んでるって知ってました?育休マネジメントとは

そして、この中で私が個人的に考えたことを放送でシェアしたいなと思います。
まず、やっぱり上司だって経験のないことは不安だし、自信がない
こういうことなんだなと改めて思いました。
例えば、初めて育休を取得するメンバーがチームに出るとか、両立に悩んでいるメンバーをサポートすることが初めて、私たちだって不安じゃないですか。
上司だって、経験のないことは不安なんですよね。
なので、こういう機会にどうして参加しましたか?という参加の理由を、最初にみんなでコミュニケーションするのですけど、その中で出てくるのは、「経験がないので情報がほしい」とか、「そういったメンバーの気持ちを理解したい」とか、「サポートのヒントがほしい」、「こうしたメンバーとのコミュニケーションを学びたい」こんなふうにおっしゃっていました。

そして二つ目は、一つ目と繋がりますけれども、上司も悩んでるんですよね。
両立って当事者が悩むというイメージがすごくあると思いますし、我々は当事者なので、当事者からの景色が毎日見えてますよね。
ふと上司の立場に立つと、上司も改めて悩んでるんだな。めちゃくちゃ思いました。
皆さんがどういった悩みを抱えていたかというと、「仕事をどれぐらい任せていいのか分からない」とか、「復職後にパフォーマンスがなかなか出せなくて悩む部下がいるのだけれども、どうやってサポートしたり、悩みの解決に手を貸せるのか分からない」とか、「育児で大変そうだなって思うと、つい言えないことがある」とか、もしくは「思い込んではいけないって思いながら、つい負担を避けたいと思っているに違いない、こう考えてしまう」こんなふうに悩みながら、さらに、ケーススタディをやってみて、「このケーススタディの自己評価は100点満点で何点でしたか?」と聞くと、「うーん、60点かな」とか、「80点で、もうちょっとこういうことができたらいいな」とか、こんな感じで振り返るんですよね。
何が言いたいかというと、上司も悩んでいるし、いろんなケースの対応を毎回100点満点でできるわけがないという、ここを改めて感じました。

そしてさらに気付いた点としては、具体的にどうするのがいいのかは分からないし、試行錯誤しながらやっている
今、女性活躍とか、ダイバーシティ推進といった流れがあるので、当然上司も会社から育休取得中のメンバーをきちんとサポートするようにとか、こういったメッセージというのは、絶えず受け取っているんですよね。
その中で、例えば、「育休中ももっとメンバーとコミュニケーションをとろう」でも、いつ、なんて声を掛けたらいいだろう?とか、「本人のキャリアの希望を聞こう」こういったメッセージがあっても、今、目の前のことでいっぱいいっぱいになっているメンバーに、「これからのキャリアどうしたい?」なかなか答えなんて返ってこないですよね。
なので、やらなきゃいけないことだとか、やった方がいいことは当然理解しながらも、具体的にどんなアクション、どんな要点を押さえたコミュニケーションだとか、サポートが有用なのか、経験がなければ情報も少ないし、これにみんな試行錯誤している。
こういったことが改めてよく分かりました。

いかがでしょう。
まず、この両立サプリを聴いている方々が、上司かメンバーかでいうと、メンバーの立場に近いとしたら、上司も悩んでいる、そして上司も分からない、試行錯誤をしている、こういった状況って、どこまで理解できたり、見えたりしていましたか?
ここを理解することって、私たちにとってもすごく大きなヒントになるんじゃないかなと思いました。

「どっちがすべきか」よりも、必要だと思った方、気付いた方が動く

そしてここから何が言えそうかというところなのですが、私が思ったのは、「どっちが××すべき」といった役割認識を上司側もメンバーもお互いに手放さなきゃいけないなって思いました。
どういうことかというと、例えば、「復職面談をやった方がいいよね。やるべきだよね、必要だよね。」こういう前提があった場合に、じゃあ、それってどっちから声をかけるべきか?こんな感じで考えちゃうと、「それってやっぱり上司が声をかけるべきだよね」とか、「タイミングって分からないわけだから、本人が決めて、本人から相談するべきだよね」こういった”べき論”で、「どっちがやるべきか」こういう話になっちゃうじゃないですか。
キャリアの希望に関しても、「本人の話であるべきだから、本人が考えて、本人から伝えるべきだよね」一方で、「いえいえ、それを聞くのが上司の仕事でしょ」こんな感じになっちゃいますよね。
そして、仕事のアサイン、どんな役割を期待するかとか、どのぐらいの業務をアサインするか、これも「上司が決めるべきだよね」こんな前提を置いて本当にいいのか、これはやっぱり考えられる余地があるなって思います。
こういった「どっちがすべきか」という感じだと、役割とか責任が、お互いの間の線引きの話になっちゃうのですけれども、やっぱり最終目的は、お互いに協力し合ってチームでいい仕事ができるようになる。それによって、私たちも仕事をやってて良かったと思えるし、上司もそういったコンディションのメンバーから最大のパフォーマンスを引き出しながら、きちんとチームの運営ができる。
お互いにとって良い状態のために、「どっちがすべきか」よりも、その時に必要だと思った方、その時に気付けている方がきちんと動ける。これがやっぱり大事だなって思いました。

そして、「動いていく」というのも、片方が勝手に判断していくとか、片方が一方的に評価をしていく、決めていくというやり方ではなくて、コミュニケーションのベースって、対話と景色合わせですよね。
知っている方から動いて、かつお互いにどうしたいのか聞き合う。
希望があれば伝え合う。
こういったコミュニケーションというか、関係作りが改めて大事だなと思いました。

上司も部下も双方向で向き合いたい

そして、「育休マネジメント」に向き合う上司側のスタンスとして、”育休者”という形で括らずに、育休者といっても十人十色もいいところなので、「どこまでいっても、AさんはAさん」こういった前提の中で、「Aさんはどういった状況にある?Aさんはどうしたいのか?」ここを聞き合っていくというスタンスが大事だよねという話で盛り上がりましたけれども、ここから言えることは、今度はメンバーとしてのわたしたちも、”上司”という形で括らずに、上司といっても十人十色だし、何を知っていて、どういうことに課題感を持っているのかというのは一人一人違うので、上司の側もAさんはAさん、BさんはBさんという形で、一人の人として向き合って、対話と景色合わせをしていく。
これが双方向で大事なんだなと改めて思った機会でした。
お聴きいただきありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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