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#657 “聞く“ことへのハードルをどう乗り越えるか?

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、『「ボーダーを越える」組織づくりを語ろう、10月開催のHRライブみんな来てね。』by NOKIOOより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。


どこまで聞いていいか分からない問題

今日は、『”聞く”ことへのハードルをどう乗り越えるか?』こんなテーマで放送させていただこうと思います。
きっかけは、先週私は、同じ会社の中にある別の事業部の若手勉強会に参加をさせていただきまして、その勉強会のテーマが、”どこまで聞いていいか分からない問題をみんなで一緒に考えよう”でした。
”どこまで聞いていいか分からない問題”、皆さん、想像がつきますでしょうか。
この問題の背景に、どんな思いや難しさがあるのかなというところを、若手がわいわい共有していたのですが、例えば、「自分で考えた方が良いと分かっている」さらに「考えることができる自分でいたい」こういう思いが強い中で、「聞くことで、自分で考えないやつだと思われたくない」こういう思いがあったり、「考えて質問したいけれども、そもそも何が分からないか分からない」という悩みが背景にあったり、「たくさん聞きたいことがあるけれども、聞く頻度が高いことで、相手に負担をかけたくない」とか「聞いた時にざっくりした質問になってしまって、もっとうまく聞ければいいのにな」と感じる。
こんな感じの背景を抱えながら、”どこまで聞いていいか分からない問題”が存在するんだと分かりました。
この背景は、すごくリアルだし、少なくとも誰でも思うんじゃないかなと思いました。
私もそういう肌感覚がすごく分かります。

でも、こういったテーマで自分たちで勉強会をしてる時点で、考えていないわけじゃないどころか、すごく考えているじゃないですか。
仕事を丸投げしたいわけじゃないし、考えずに相手に寄りかかるわけでもないし、とにかく自分で考えられるようになりたいし、チームにもっと貢献したいし、そういう気持ちであふれているんだな。
でも、”どこまで聞いていいか分からない問題”が存在するんだなということが分かりました。
”聞く”=”質問する”とか”相談する”も含めての、”聞く”ですよね。

一刻も早く聞きましょう

皆さんだったら、どう思いますか?
「聞きたいな、でもな」と思っているうちに、「もう少し自分で考えてみようかな」「自分なりの仮説が立ってから聞こうかな」一般的にはこんな傾向になるんじゃないかなと思うのですが、私が思うのは、もう一刻も早く聞きましょう。聞いてください。こんな感じで私は考えます。
なぜかというと、”今、分からない”が、まず瞬時に判断できるじゃないですか。
「分かるかな、分からないかな、この問題は分からないわ」これは瞬時に判断できるじゃないですか。
でも一方で、今、分からないものが、考えたり、時間を置くことで分かるようになるかというと、たぶんほぼないんですよね。
「今、分からない」という判断ができたものが、時間をおいて分かるようになることはそんなにないし、時間をとって自分なりに考えたとしても、たぶんそんなにアウトプットの精度は変わらないと思います。

ということは、「今、分からない」という自分の瞬時の判断を、私はもっと信じていいと思います。
「考えてない人だと思われるんじゃないか?」という心配は、必ず出てくるのですが、この時点で十分考えてます。
考えてない人だと思われるよりも、私は”抱え込む人”と思われる方が、これからはリスクになるんじゃないかなと思っていまして、一刻も早く聞いたほうがいいと思います。

「どこまで聞いていいかわからない問題」を考える3つのポイント

今日の放送テーマである、『”聞く”ことへのハードルをどう乗り越えるか?』の観点でいくと、私は3つほど考えるポイントがあるなと思っていまして、それを共有したいと思います。

一人で悩む時間はチームの時間を使っている

まず一つは、「すぐに聞いちゃうと、考えてないと思われるしな」と思ったとして、一人で考えてみるじゃないですか。自分なりに。
一人で悩む、考えてみる時間というのは、誰の時間か?という観点ですよね。
これがとても大事だと思います。
一人で考える時間、悩む時間というのは、これはチームの時間なんですよね。
今、分からないことが、時間をおいて分かるようになるわけがないということは、一人で悩むことで、チームの時間を無駄に消費していることになりませんか。
例えば、一時間自分なりに考えてみた、調べてみた。でも、考えはじめた一時間前と、手元に持っているものがほとんど変らなかったとしたら、一時間チームの時間を無駄にしちゃったという話になるかなと思います。
なので、自分が一人で悩む時間は、チームの時間を使っているという考えのもと、一刻も早く聞いてほしいなと思います。

ちなみに、時間効率の観点でいくと、「もうちょっと進めてから聞こう」と考えるとするじゃないですか。
でも、もうちょっと進めてみればみるほど、聞いた後で、分かったことを反映させる手戻りの時間が増えちゃう。
これもまたチームの時間を浪費しちゃったことになるかなと思いますので、そういう意味でも一刻も早く聞いた方がいいと思います。

素早い判断と、いけてる質問をできるようになることを目指そう

二つ目の観点は、どうせ聞くのであれば、素早い判断と、いけてる質問をできるようになることを目指そう
こっちのほうが、本来あるべき姿かなと思います。
自分で考えて分かるのか、それとも分からないのか、ここを素早く判断して、かついけてる質問で、自分なりの肯定感と株を上げる。
こっちのほうがいいよね。そんな話ですね。

いけてる質問はどんな観点かというと、一つは、ゴールを明らかにした質問
例えば、「こんなことをお客さんから言われました」これってゴールが何もないですよね。
「で?」みたいな質問になっちゃうのですが、例えば、「こういった相談をお客様から受けて、次に提案にもっていきたいので、この相談を提案にもっていくために、必要なポイントを教えてください」こういう聞き方であれば、次に提案したいというゴールを明らかにした質問になりますので、これはいい質問ですよね。ゴールを明らかにした質問。

もう一つの観点は、再現性を聞く質問をすること。
再現性を聞く質問については、実はちょっと前に『#640 "コスパのいい"質問とは?〜再現性を聞こう〜』の放送にまとめておりましたので、こちらについて知りたい方は、放送にリンクを貼っておきますので、よかったら聴いてみてください。

聞くことでアウトプットの質を上げる

最後、三つ目のポイントは、そもそも聞くことのゴールって何か?
もしかしたら、聞きにくい場合は、分からないから聞くというイメージになっちゃっていないかな。
このイメージでいくと、何が先々問題になるかというと、分からないから聞くという聞き方をしている人は、自分である程度考えられるようになると、聞かなくなっちゃうんですよね。
実はそこに落とし穴があって、それが成長の天井だったり、アウトプットの精度を上げる天井になっちゃう。
こういうリスクをはらむのが、分からないから聞くというイメージだけ持って聞いちゃうこと。
実は、聞くことの効用はもっと別にあって、私は”聞くことでアウトプットの質を上げる”というイメージを持って聞ける人は、成長の天井がないと思います。
聞くことでアウトプットの質を上げる場合は、自分なりに考えることができたとしてもできなかったとしても、どんどん聞くんですよね。
そうして、違う視点や自分にはない視点を取り入れて、最終的にアウトプットの精度を上げていく。
こういう聞き方ができる人になると思いますので、せっかく目指すなら、そっちのほうが断然いいよね。
そういった質問であれば、もっと”聞き合う”ことが、チームで活性化するんじゃないかなと思います。

いかがでしょうか。
『”聞く”ことへのハードルをどう乗り越えるか?』そんなテーマで放送させていただきましたが、最後に話した、分からないから聞くのか、それとも聞くことでアウトプットの質を上げるのか、こういった前提は、たぶんチームの文化そのものだと思うんですよね。
どちらの文化がチームの中に定着しているのかによって、若手の聞きやすさも変わると思いますし、チームのメンバーみんなの成長も変わると思いますし、連携・一体感も変わってくる
そんな世界観まで左右するのが、『”聞く”ことへのハードルをどう乗り越えるか?』というテーマじゃないかな、そんなことを考えました。

それにしても、私は勉強会にお邪魔した立場ですが、”どこまで聞いていいか分からない問題”を、ともすれば個々に抱えて心の中でふたをしちゃうようなテーマを取り上げて、みんなでその背景まで語って、わいわい勉強会ができる。なんかすごいいいチームだなと思いました。
お邪魔させていただき、どうもありがとうございます。

それでは、お聴きいただき、ありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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