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#633「弱み」の克服をどう考えるか?

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、復職後のキャリアを支える一生もののスキルが得られるオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は、チャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げさせていただきます。
質問ボックスは、チャンネルのプロフィール欄にリンクが貼ってありまして、質問や放送してほしいことが自由に送れるフォームです。
よかったら、多くの方にご利用いただきたいです。

今日、いただいたご質問は、ひさままさんからです。
ひさままさん、ありがとうございます。

【いつも楽しく聴かせていただいてます。
私は、新卒で入社した日系メーカーで10年ほど働いています。
会社の査定では、強みと弱みに関してフィードバックがあり、弱みをなるべくつぶして万能な社員になることが期待されているのかと受け止めていましたが、最近、小田木さんのVoicyを聴いているうちに、チームとして成果創出すればいいのだから、自分の強みを伸ばすこと、チームでお互いの弱みをカバーしていくことのほうが大事なのではと考えるようになりました。
小田木さんは、社会人としての弱みを克服していくことをどのように考えていますか?】

というご質問です。ありがとうございます。
ポイントをまとめると、会社の人事評価では強みと弱みに関してフィードバックをするという項目があって、そこから万能性を求められているのかなと感じている。一方で、チームの成果の発揮が大事で、弱みは相互にカバーできればよいと、最近、感じるようにもなった。そこから社会人としての弱みを克服していくことを、小田木さんはどのように考えますかという質問です。

書いていただいたように、チームの成果が最大限発揮されていることが大事で、そこを目的にした時に弱みは相互にカバーできていればよい。
みんな、凸凹なわけなので、凹んでいる部分に固執するよりも、凸凹の丸を合わせて、チーム全体で大きな丸になればいい。
そんな発信を、以前このVoicyでさせていただきましたので、私もチームの成果を基準にしながら、強みを発揮し、弱みはお互いに補完していく。この考え方にまったく同感です。


社会人としての弱みを克服していくことをどう考えるか

ひさままさんから、社会人としての弱みを克服していくことをどのように考えますかとご質問をいただいていますので、今日はこちらを一緒に考えたいと思います。
弱みを克服するということをどう考えるかという本題に入る前に、ひさままさんが書いてくださったご質問に、実はすごく大事な隠れポイントがあるなと思いましたので、先にこちらを取り上げさせていただきたいと思います。

人事評価制度には、会社から人に対しての思いが詰まっている

ひさままさんの会社の人事評価では、強みと弱みに関してフィードバックを書き込む項目があるということですが、会社ごとの人事評価制度があるじゃないですか。
なぜこのフォーマットなのか?
なぜこの部分に重点が置かれているのか?
会社の人事評価制度の設計思想というと大げさに聞こえるかもしれないですが、設計思想を知っておくのは、すごく大事だと思います。
だって、人事評価制度は、いわゆる会社が求める人材像をどう考えているかとか、社員一人一人に期待行動だとか望ましい成長のあり方をどのように考えているかという、会社から人に対しての思いが詰まっているのが、この人事評価制度なんですよね。
これが、会社ごとにかなりのカラーがあるし、違いもあるんじゃないかなと思います。
なので、本題に入る前に、自分たちの会社の人事評価制度が、どんな思いや思想で出来上がっているのかを知っておくのが、結構大事だと思います。

ひさままさんのケースは、強み弱みに対して書き込む項目があるということですが、これもひさままさんの予測通り、オールラウンダーを期待しているのか?それとも例えば、会社の思いはテーマを立てて成長することを求めているのか?なので、弱みというよりも、できなかったことができるようになることを評価していきたいと考えていたり、得意なことにさらに磨きをかけていけるように強みという項目があったり、たぶんなんらかの設計思想があると思うんですよね。
例えば、私たちNOKIOOという会社ですと、チーム成果への貢献が項目の中でも結構重点を占めているなと思います。
チーム全体の成果にどういった貢献をしたのか?
どういった影響を与えたのか?
インパクトが発揮できたのか?
これがシートの項目にも落ちているということは、会社が強烈に個人成果以上にチームで連携し合って成果を出すことに貢献できることを望んでいることの表れが、読み取れるようになっていますので、会社の人事評価制度や、いろんな目標管理シートの設計思想を知っておくのは、結構大事だと思います。

弱みや強みをどう考えるか以上に、一人一人がチームの成果に貢献できていることが大事

その上で、本題の弱みの克服をどう考えるかですが、私は基本はひさままさんと同じ考えをしています。
一人一人がチームの成果に貢献できている状態が、最終的に最も望ましい状態なので、そのために一人一人の最大限のパフォーマンスが発揮できている状態が、弱みや強みをどう考えるか以上に大事なことですよね。
一人一人が最大限のパフォーマンスを発揮しようと思うと、強みが最大限に生かされるのは大事なことになると思いますし、じゃあ、弱みはどうするのかというと、例えば、弱みに固執するあまり、強みが発揮できなくなるとか、自信がなくなって、モチベーションそのものが落ちてパフォーマンスもダウンすることになっちゃうと、本末転倒じゃないですか。
なので、個々の話というよりも、チームの成果は何で、その成果を上げるためにどんな用件が必要で、その要件を満たすためにチームメンバー一人一人をどんな配置や役割、設計、そして力の発揮の仕方ができるといいのか?
こういった中で考えることができるといいのかなと思います。

経験がなくてうまくできないことは、まだ弱みではない

これが基本なのですが、私がすごく大事だなと思うのは、強み・弱みは普通に言葉として使いますが、何が弱みであるか、ここの見立てとか解釈がものすごく大事だと思うんですよね。
これが実は、強み弱みを語る上でものすごく大事になるところじゃないかなと思います。
どういうことかというと、弱みはそもそも何かというと、私の解釈ですが、弱みはやってもやってもうまくならないこと。かつ好きにもならないことが、私はその人の弱みなんだと思います。
ということは、経験がなくてうまくできないことは、まだ弱みじゃないんですね。
今の時点では、強みでも弱みでもないことだと思うんです。
ともすると、経験がなくてうまくできないだけのことを、「私は苦手なんだな」とか「弱みなんだな」と解釈しちゃって、そのままふたをしちゃうと、私はすごくもったいないと思っていて、やってもやってもうまくならなくて、かつ好きにもならないことは、弱みと判定をしてもいいと思うのですが、経験がなくてうまできていないだけのことは、今の時点では強みでも弱みでもないと考えて、必要があれば経験していけばいいんじゃないかなと思っています。

「強み」か「弱み」の判断は慎重に!

例えば、「私は会議のファシリが苦手だな、うまくできないな」と思うじゃないですか。
それは、経験がないから今はうまくできないだけで、経験を積んでいけばうまくできるようになったり、想像以上に自分でやってて楽しいことがたくさんあると思うんですよね。
でも、それを最初の段階で「私は苦手だわ」「弱みだわ」と判定しちゃうと、実はそこに自分のまだ知らない適性とか、得意になる可能性の芽があることまで、弱みとしてふたをして摘んでしまうことは、私はすごくもったいないと思ってまして、何が弱みかという見立てや解釈だけは、慎重に行っていただきたいと思います。
今の時点で強みじゃないことは、全部弱みじゃないんですよ。
強みでも弱みでもないことが存在することを前提に、判定をいただきたいなと思っています。

一方で、決定的にそれがないと業務に支障が出ることは、これはたぶんクリアすべき課題だと思いますので、例えば、言ったことを忘れちゃう、こういう場合は、メモをしながら忘れないようにしようよ、というような、決定的に業務に支障が出ちゃうことは、クリアすべき課題だと思いますので、翻って、何が弱みであるかの見立ては慎重にやろうねということが共有できたらいいなと思います。

ということで、今日はひさままさんのご質問で、社会人としての弱みを克服していくことをどのように考えますか?というご質問について、一緒に考えてみました。
とにかく自分の成長の可能性にふただけはしないようにねというメッセージを残したいと思います。

過去放送で、チームの中の強み弱みをみんなで補完し合う、そして発揮し合うというテーマについて、放送させていただいたものがありますので、リンクを貼らせていただきます。
もし、そちらのテーマも関心があればお聴きください。

それでは、ひさままさん、ありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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