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#214 丁寧な仕事は押し付けなのか?〜後輩の仕事の雑さが気になる〜

今日は5月6日の木曜日です。
連休の合間の出勤だよという方もいれば、連休中ですという方もいらっしゃると思います。いかがお過ごしでしょうか?
今日は木曜日なので、毎週木曜日恒例のリナちゃんの質問タイムということで、放送をお届けしたいと思います。
今週はリナちゃんが出まくりですね。ありがとうございます。
今日はですね、【丁寧な仕事は押しつけなのか?】というタイトルまで付けていただいてます。
リナちゃん、ありがとう。読みますね。

【私の友人の話です。4月から新しい社員が入社して、友人が付いて仕事を教えているのですが、仕事の荒さが少し気になるようです。
客先に提出する資料のちょっとしたところが雑だったり、「自分だったらもうちょっとこうするのに」というところがあるものの、相手の向上心もそこまで高くなく、「最低限のことができているならオッケーでは?」という雰囲気で、自分のやり方を押し付けるようで言いづらいと悩んでいました。
仕事の質を揃えるって難しいですよね。
そもそも揃えなくてよいと割り切ってしまった方がよいのでしょうか?】
こんな質問です。
ポイントをもう一回まとめると、指導している後輩の仕事の雑さが気になる。ただ一方で、相手は最低限できればオッケーでしょという雰囲気。それに対して、指導することに自分のやり方を押し付けているようにも感じてしまう。最後に、仕事の質は揃えた方がいいのか、割り切った方がいいのか、こんな質問でした。
これを聞いてどうですか、皆さん。あるあるですか?
あと、このケースをどっちの立場で聴きますか?ここもありそうですよね。
例えば、指導する側で、「いや、思っていたのと違うな」、「もっと丁寧にやってほしいな」、「でもどこまでやり方を揃えよう」といろいろ言ってるうちに、細かい人って思われてないかな。
こんなふうに指導する側の立場で聴く方もいると思いますし、一方で、例えば、「いつも上司や先輩にダメ出しされるんだよね、それって、相手のこだわりなんじゃないの?なんかやり方を押し付けられている感覚を持っている」こういう指導される側の立場で聴く方もいると思います。

成果に対して適切か?という判断基準を持つ

どっちの立場もあると思うのですが、今日はまず、仕事を教える立場として考えてみたいなと思います。
このケースは、どっちにするかという話よりも、何を基準にこの判断をしたらいいのか、ここを考えたいなと思います。
どこまで指摘するのか?この判断基準をどこに置くのか。
私はこう思うというところなのですけれども、目的だとか成果に対して、適切な品質であるか否か、ここがやっぱり判断基準じゃないかなと思います。
自分的に、「もっと言いたい」、「こうした方が良いと思う」というよりも、目的に対して、適切な品質かどうかですね。
それに照らし合わせて、もっと丁寧にすることで成果が変わったり、目的の達成度合いが変わるのであれば、丁寧にする必要がある。こんな感じですよね。
例えば、今回のケースは、顧客への説明資料だったとするじゃないですか。
考え方っていろいろあると思うのですが、例えば、受注がすでに決まっている、この後に丁寧に作り込んだとしても受注額は変わらない。こういう考え方もあると思いますが、一方で、受注は決まっているのだけれども、その説明資料が雑だったり誤字があることで、相手の信用を損なう可能性がある。
これってたぶん、目的や成果に対して影響があるレベルだと思うんですよね。この場合は指摘すべし。
ケースは顧客への説明資料だったとしても、これは社内でも同じですよね。
それってこだわりレベルなのか、それとも信用に関わるレベルなのか、ここをきちんと判断することで、自信を持って指摘ができたり、まあいいかと流せたりするんじゃないかなって思います。

信用がないことでどんな不具合が起きるのか

ここで、「信用」「信頼」という言葉が出てきたと思うのですけれども、「仕事において信用は大事だよ」ってよく言うじゃないですか。
私たちもそうやって刷り込まれているのですけれども、確かに大事なんですよね。
この仕事の信用って、何で構成されているのか?
ここもちょっと考えてみていいのかなと思います。
これも私の考えなのですけど、仕事の信用の核の部分って、以前も放送したかもしれないですが、4つだと思うんですよね。
何の4つかというとですね、「正確性」間違いがないかですね。
「効率性」無駄がないか。
「レスポンス」これは適切なコミュニケーションで進むかということで、最後はやっぱり「納期・約束を守る」、期日を守る。
例えば、明るいとかはつらつしているとか、いろんな周辺要素はあると思うのですけれども、信用の核はこれですよね。
どんなに明るくても、間違いがある仕事をする人を信頼できない。
どんなに一生懸命やってても、すごく無駄まみれの非効率な仕事をする人を信用できない。
仕事って、たぶんこういうことなんじゃないかなって思います。

じゃあ、信用があることでどんな良いことが起きて、ないことでどんな不具合が起きるのか、ここを考えてみると、まず信用のない相手とする仕事は、社内でも社外でもそうだと思うのですけれども、これって何が起こるか?ここの想像が大事ですよね。
端的に言うと、リスクが増すし、パフォーマンスも落ちる。こういうことだと思います。
例えば、間違いだらけで顧客の仕事を失うリスクだとか、そんな相手と仕事をすることで周囲にもフラストレーションが溜まって、チーム全体のパフォーマンスが落ちるリスクもあると思いますし、自分について影響を考えてみると、信用が蓄積されないということで、自分に対して巡って来る機会も減るし評価も下がる。こういう結果につながる。だから信用が大事だっていう話ですね。
信用があるケースって、これと真逆になるはずなので。
ただ、信用っていうのは、築くのは積み重ねですけれども、失うのは一瞬。だから大事にしようよっていう話なんだと思います。

ということで、判断基準をまとめると、目的及び成果に対して、適切なレベルであるかどうかというところで判断をして、きちんとフィードバックをしていく必要があるよねと思います。

相手がどう受け止めているか、相手の考えや見ている世界観を聞いてみる

これともう一つ観点があってですね、「分かった、じゃあ」って言ったとしても、今度は相手がどう受け止めるか
これによって、フィードバックが適切に反映されるかどうかって変わっていきますよね。
なので、もう一つは、相手の見ている世界を理解するということも必要かなと思います。
相手はどう考えているのか、受け止めているのかですよね。
簡単に言うと、二つに分かれるのかな。
一つは、やれるスキルがあるのか、ないのか
もう一つは、やる必要性を感じているのか、いないのか
もちろん両方が該当するというケースもあると思います。
やれるスキルがない場合は、例えば、レイアウトを整える技術がないとか、効率よく進める方法を知らないとか、間違いに気付くための確認の方法も知らないし、これらを効率良くこなす仕事力もないというケースですよね。
この場合は、ここをきちんと教えることが必要なのかなと思います。
必要性を感じてないというのは、なんでもっと丁寧にやる必要があるのか分からないとか、それをやる事のメリットを感じていないケースだと思います。
なんでそうなっちゃうのかなって思うと、もしかしたら仕事の全体像の理解不足かもしれないですよね。
この仕事が誰の何に影響するのか知らないとか、相手のレスポンスがみえない、もしくは、信頼そのものの重要性を知らなかったり、それをおざなりにすることでの自分への影響が想像がついていない。こういうケースもあると思います。
なので、必要性を感じていない場合は、そのためのコミュニケーションをとるっていう感じですかね。
どっちのケースが該当するのか判断するために、相手の考えや見ている世界観を聞いてみる。
ここがスタートになるんじゃないかなと思います。

ということで、今日のリナちゃんからのお題は、「丁寧な仕事は押しつけなのか?」という、お友達のケースを使ってくれたクエスチョンでした。
リナちゃん、ありがとうございます。
そして、私的にどうかという観点よりも、チームのパフォーマンスへの影響だとか、ここから適切に判断できるようになると、「これってどうなのかな?」って迷うことも減っていくし、適切なコミュニケーションができていくんじゃないかなと思います。
お友達にもよろしくお伝えください。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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