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#784 「1人でやり切る文化が根強いチーム」で苦戦している後輩が心配です

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、重い荷物を降ろして本当に大事なことに目を向けよう、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は、チャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げたいと思います。
両立サプリの質問ボックスは、チャンネルのプロフィール欄にリンクが貼ってありまして、放送で取り上げてほしいことやご質問をいただいております。
放送ネタをいただけるのは大変ありがたく、そして、ご質問は一緒に考えさせていただきますので、「これ、送っちゃおうかな」という方、ぜひ活用いただければと思います。

一人でやりきる文化が根強いチームで苦戦している後輩が心配

今日、いただいたご質問は、さちさんからです。
さちさん、ありがとうございます。
取り上げ、お待たせいたしました。こちらでございます。

【おはようございます。いつも聴かせていただいています。
朝の自分を見つめ直す時間になっています。ありがとうございます。
さて、私の勤めている職場は、男社会なのもあり、属人的な仕事のやり方が根付いて、チームで仕事をするという雰囲気があまりありません。
私個人は、情報共有しつつ、ヘルプシーキングをしながら働いているという感じですが、他のチームメンバーは、なんとなくですが、子育てもあるし、女性だし、ああいう働き方ができるんだろうなと思っている感じです。
そんな中、昨年4月に男性の新卒のメンバーが入ってきて、夏頃から彼の進捗がどんどん遅れ出しました。
少しずつ危機感を覚えて、本人や上司には働きかけてきたのですが、「自分の仕事は自分だけでやる・やらせる」感覚が強く、結局ぎりぎりの段階で無理が生じ、最終的に上司が仕事を救いあげて、なんとかしている感じです。
彼やチームの今後を考えても、このやり方では厳しいのでは?と思い、打開したいのですが、私の仕事のやり方を押し付けても良くないかな?と気が引けて、ここまで来てしまいました。
この職場でチームで仕事をしていくためのヒントを教えていただければと思います。】

というご質問です。
さちさんのご質問をまとめると、チームで仕事をする雰囲気がない。
自分は、ヘルプシーキングをしながら仕事をしている。
新卒男性メンバーの仕事の遅れが、今、気がかりであると。
一人でやりきる仕事のやり方では厳しいと思うが、一方で、自分の仕事のやり方の押し付けになってしまうのではないかと躊躇する気持ちもある。
こんなご質問ですね。
質問から、さちさんが誰かのために、今回であれば新卒の彼のために、そしてチームのために何かできないかと、そんなふうに考え、葛藤している気持ちがすごく伝わってきました。
ぜひ一緒に考えてみましょう。

仕事が遅れているという状況にチームとして手を打つ必要がある

私が一番に思うのは、今すぐに関わってあげてください。
そして、手を差し伸べてあげてほしいなと思います。
遠慮も躊躇もいらないぜ。すぐだぜ。
こんな感じですよね。
まず、事実として仕事が遅れているということは、この仕事は彼の仕事ではなく、チームの仕事ですので、事実として仕事が遅れている状況に対して、チームとして手を打つ必要があるかなと思います。
新卒であるというところもありますけれども、これに関しては、新卒であろうがなかろうが、今すぐ状態ですよね。

成果とは何か?

このケースについて考えるポイントはどこにあるかな?二つほどポイントになる点を共有したいと思います。
まず一つは、一人でやりきる文化が根強い
ここですよね。
ちなみに、一人でやりきる文化が根強いという状態、すごく分かります。
なぜならば、こういう文化が、私自身の中にもあったので。
「仕事なんて一人でやりきってなんぼだ」と思っていましたし、「一人でやりきってこそ成長する。 だから、自分もひとりでやりきった方がいいし、みんな一人でやりきったほうが、きっとその人のためになる。」なんて思っていた時代もありますので、この文化そのものはすごく分かるんですよ。私の中にもこういう文化が根付いていました。
ただ、今回は文化の是非の問題ではないですよね。
くれぐれも、そういう文化そのものがだめだというわけではなくて、今、この状況で、それで成果が出ているのならグッド。「良い文化ですね」という話になりますし、一方で、それで成果が出ていないのであれば、やり方を変える必要がある。
なので、文化そのものの是非の問題ではなく、今の状況にそれがフィットしているか、いないかという判断が必要だなと思います。

それで成果が出ているならグッドで、それで成果が出ていないのなら、やり方を変える必要があるというところですが、ポイントは、ここでいう成果とは何か?というところですよね。
ここでいう成果は何か?
「私たちがチームで仕事をする上での成果は何か?」みたいなイメージを膨らませていただければと思うのですが、まず、期限までに仕事が終わる。当然、これは成果ですよね。
ただ、それだけではないと思うんですよ。
例えば、適切なスピードと品質でちゃんと終わっているか
これも大事な成果ですよね。
ギリギリでなんとか終わっているけれども、例えば、膨大に時間がかかっているとか、それでいてクオリティがいまいちだったら、これは成果が出ているとは言えないですよね。
さらに、チームの成果という観点では、仕事を通じて彼が成長しているかどうか、ここも大事な大事な成果ですし、さちさんの質問からいくと、「夏頃から仕事が遅れ始めていて」と書いてあるので、もしかしたら半年ぐらい成長が停滞している可能性もありますよね。
さらに言うと、例えば、心身健康で持続的にパフォーマンスが出せる状態になっているということも成果だと思いますし、あとは、仕事や職場に愛着を持って、「ここで頑張りたい」というエンゲージがメンバー一人一人に形成されている。
こんな成果のとらえ方もあると思います。

そんなふうにとらえながら、本当にそのやり方で成果が出ているのか?という問いに対して、やり方を変える必要があるのかないのかを判断する必要があるかなと思います。
ここまでの話でいくと、おそらくやり方を変える必要があるの方ですよね。
こういう状況は、おそらくあるあるなんじゃないかなと思います。
これまではそれで成果が出ていた。でも今はそれで成果が出ていないので、やり方を変える必要がある状況に直面すること、あると思います。
ただ、妄信的にこれまでのやり方を信じてしまって、なかなか変えられないという難しさもありますよね。

余談ですが、ちょっと前に「おもしろい昭和」みたいなテーマのテレビがやっていて、私も昭和生まれですが、その時代にはとても真面目だったけれども、今、振り返ると、ちょっとおもしろい習慣みたいな感じのものを取り上げて特集していたのですが、その中の一つに、風邪をひいた時に焼いたネギをのどに巻くという民間療法があって、私はその風習はなかったですが、今の段階ではそれに医学的根拠はないということが証明されているけれども、その当時はそれを信じていたし、信じているから、なんか効いたような気持ちになれる。こんな効果もあったんじゃないかなと思いますけど、もしかしたら、さちさんが言うところの、「一人でやりきってなんぼだ」という文化は、ここでいうネギかもしれないですよね。
伝わったか伝わらなかったか、微妙な感じではありますが、今、ここでのポイントは、さちさんが自分のやり方を押し付けているかどうか、どう思われるかではなくて、今のうまくいってない状況に対して、手を打つ必要があるというのは、間違いなく言えると思います。

上司がどう思うかではなくて、彼がどう思うか

そして、ポイントの二つ目は、上司がどう思うかではなくて、彼がどう思うかですよね。
そうなんです。
さちさんも書いている通り、彼がどう思うかがとても大事なのですが、その意味合いとしては、おそらく彼もやりきってなんぼだと、その文化の中で当然にそう考えていると思います。
ただし、今は自分の仕事が遅れてしまっている状況を長らく抱えてしまっていますので、やりきってなんぼだと考えながらも、自分はやりきることができず、おそらく「仕事ができないんじゃないか?」と自信をなくしていることも考えられると思います。
そういった人に、「困ったら言ってね」とか「頼っていいよ」と言っても、絶対に届かないんですよね。
だって、「頼る」=「私は仕事ができません」と言っていることのように感じるだろうから。
さらに、助けを求めるにしても、何が適切か?とか、どう助けてほしいか?ということも、分からない可能性も結構大きくあるんじゃないかなと思います。
ということは、関わる中で「困ったら言ってね」ではなくて、「一人で抱え込むことが、チームの足を引っ張ることにつながるんだよ。早い段階で助けを求めたり、相談することは、ビジネススキルとしてすごく大事なんだよ。」彼の心の中の判断軸を変えてあげる必要があると思いますし、「困ったら相談してね」と言って言えるかというと、当然「相手も忙しいんじゃないか?」とか「迷惑をかけるんじゃないか?」と思っていて、なかなか踏み出せないと思いますので、例えば、「仕事に関しては、着手前に一緒に確認する時間を設けよう。」とか、毎朝、もしくは、週一で、相談していい時間
を定期的に作っておく、ルーティンにしておく感じですかね。
あと、相談したら「ナイス!よく言ったね」「早いね!いいね!」みたいな感じで、ヘルプを出したという行動に対して承認をして、チームに貢献しているという実感を育んでいくことが、欠かせないんじゃないかなと思います。

上司がどう思うかということも気にしていらっしゃるかもしれないですが、上司はうまくいったらそれでいいと思いますし、「なるほど、よくやった。ありがとう。そっかそっか。そういうやり方も有効なんだな。」と、変化が見えれば、そう思っていくでしょうから、まずは目の前の彼のために動いてあげてください。

「頼り過ぎちゃう人が増えないか」心配を取り上げた過去放送

さちさん、今回、ご質問ありがとうございます。
さちさんが、チームのために、そして一緒に働く誰かのために考えて、「きっとこうするほうが良いだろう」そう思うやり方を、ぜひ信じて実践していただきたいなと思います。
ご質問の中にも書いていただいた「一人でやりきる文化が根強い」という状況下でよく出てくる心配が、「助け合ったり、助けを求めていいよと言っちゃうと、頼りすぎちゃう人が増えるんじゃないか?」という心配を抱く人もいるんですね。
今回のケースですと、もしかしたら上司はそんな心配も抱くかもしれませんが、実は『#568 助け合うことで「頼り過ぎちゃう人が増えないか」という心配を考える』という、まさにこの心配事を取り上げたことがありますので、このテーマが気になるという方は、よかったら過去放送を聴いてみてください。
リンクを貼っておきます。

改めて、さちさん、ありがとうございます。
さちさんのお仕事、そしてチームワーキングを心から応援しています。

『ikumado』1000人フェスに参加します!

今日は、アナウンスチャプターを追加したいと思います。
今週の3月11日の土曜日、私はとあるイベントに登壇させていただきます。
どんなイベントかといいますと、育休&共働きコミュニティikumadoさんが、コミュニティへの参加者が1,000人を超えたということで、1,000人を超えた記念フェス『ikumado1,000人Fes』を開催され、私もそこに呼んでいただきまして、トークライブにちょこっと参加させていただくことになりました。
ikumadoさんは、代表の千木良 直子さんがVoicy対談にも来ていただきまして、大事な大事なつながりの一つなのですが、千木良さん、ikumadoの皆さん、コミュニティ参加者1,000人おめでとうございます。
ikumado1,000人Fes』は、3月11日土曜日の9時から10時半のオンライン開催で実施されます。
全体のテーマは、『キャリアも育児も大事な社会をつくる』ということで、第一部と第二部に分かれてまして、第一部が日本の育休コミュニティでいろいろ尽力されている方々が集って、ワイガヤトークをする。ここに私も入らせていただきます。
そして第二部は、組織の中での多様性とイノベーションを考えるということで、公演的なものもあるということで、盛りだくさんな内容になっております。
Peatixで事前申し込みを受け付けておりますので、リンクを貼っておきます。
もしおもしろそうだなという方がいらっしゃいましたら、みんなで遊びに行ってみましょう。
ということで、土曜日に登壇させていただく、『ikumado1,000人Fes』について案内をさせていただきました。

それでは、最後までお聴きいただき、ありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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