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#262 論理的思考で話をすると敬遠される、というお悩み

本日は木曜日ということで、26歳リナちゃんの質問に答えるコーナーです。
先週の金曜日の放送を聴いていただいた方、池ちゃんの卒業、そしてリナちゃんの新Voicyマネージャーへの就任にコメントもたくさんいただきまして、ありがとうございます。
そんな新Voicyマネージャーのリナちゃんの質問になります。
よろしくお願いします。
【私の友人の話です。
彼女は論理的思考がバッチリ身についていて、仕事上はそれを活かしてバリバリ活躍しているようなのですが、一方でプライベートでは悩みを抱えているそうです。
友人やパートナーと会話している中で、彼女なりの理論で話すと、「ロジックで固められていて疲れる」、「正論がほしいわけではない」と言われてしまったとのこと。
小田木さんも論理的思考がきちんと身についている方だと思いますが、ビジネスとプライベートで使い分けたりしていますでしょうか?
参考に教えてください。】
なるほど、今日も面白いですよね。

論理的思考で話をすると敬遠される、というお悩み

論理的思考を鍛えて、仕事上では活躍しているのだけれども、プライベートではロジックで固められていて疲れるとか、正論がほしいわけではないと知人に言われてしまう。
こちらはどうでしょうか。
ちょっと私なりに考えてみたのですけれども、これはですね、論理的思考力の問題ではないというところから始めたいと思います。
要は、論理的思考に罪はないよ、別の課題がきっとあると思うよ。
こういう感じですね。

ちなみに、男女に関わらずこういうシーンってよく聞きますよね。
例えば、相談されたので「こうしたらいいよ」と言ってあげたら、「いや、答えがほしいわけじゃないんですけど、聞いてほしかっただけなんですけど」って言われちゃうとか、今日は家事の分担についてパートナーと徹底的に話したい、「ちょっとそこ座って」という感じで話を進めようとしたら、すごく不機嫌になられてしまったとか、自分が読んだ本がめっちゃ面白くて、相手にも熱烈に勧めたけど、流されたとか、ノーリアクションだった。
こういうケースももしかしたら類似なのかなと思います。

相手が聞きたいって思わなければ伝わらない

このリナちゃんの質問を私なりに考えてみたのですけれども、論理的思考力の問題ではないとしたら、何の問題なのか?ですが、原因はですね、私はやっぱり伝えたいことを一方的に伝えてしまうこと、そして相手の関心とか状況とか聞きたいことを悪気なく無視しちゃってることなんじゃないかなと思います。
例えば、弁が立つとか頭の回転が早いと、自分の頭の中に組み上がった主張をつい伝えたくなる、これがあると思うんですよね。
経験が豊富な場合に、まだ経験が少ないであろう相手に、「だめだよ、こうしなきゃ」と指導したくなるとか、本を読んだり、セミナーを受けたりして、「なるほど、そういうことか」と思った時に、それをすぐに実践したくて、相手にぐいぐい強要しちゃうとか、性格的にどんどん解決していきたいので、とりあえず目の前で目に付くタスクはどんどん片付けたくなっちゃう、こういうケースもあると思います。
これ自体は全然悪いことじゃないじゃないですか。
要は、真剣だし熱心なことなのですけれども、たぶんどんなに素晴らしい主張だったとしても、相手が聞きたいって思わなければ伝わらない
これが結構、原理原則なのかなと思います。
私も反省を含めながらですけれども。

相手に関心を向けて聞く評価しながら聞かない

なので、このケース着眼点は大きく二つあるなと思ってまして、そのうちの一つは、まず相手の事を聞く。これに尽きるなと思います。
例えば、「どういう状況なの?」とか、「詳しく聞かせて」とか、あと「私にどういったことをしてほしい?」こんな感じで、関心をそれを主張したい自分ではなくて、相手に関心を向けて聞く。そして評価しながら聞かない。これが結構大きなポイントになるかなと思います。
評価しながら聞くというのは、「え、そう?違うよ」とか、「それいけてないよね」こんな感じで、評価しながら聞かないっていうことですよね。
まず相手のことを聞く。
聞くことによって、相手の関心だとか、状況だとか、何が聞きたいかということを掴むことができるので、それに合わせて、自分が伝えてあげたいことを伝えていく。
こんな感じの流れになるかと思います。

論理的思考の用途を使い分けていく

もう一つの着眼点はですね、ともすれば今回、「論理的思考のせいだわ」と軽く犯人扱いされそうになってたのですけれども、私は論理的思考は犯人ではないどころか、もっと使えると思っています。
ただ、何に使うか?という論理的思考の用途を広く持っておく
これができると、さらに活躍してくれるんじゃないかなと思います。
論理的思考って、物事を体系的に理解して、整理して、結論までの道筋を作る考え方という感じでいわれるのですけれども、そういわれるだけに、主な用途は、自分の主張と根拠を筋道立てて組み立てる、これが主な用途その一ですよね。
でもこれだけじゃないと思うんですよ。
二つ目は、相手の課題や状況の整理に使う。
これめっちゃ使います。
さっき着眼点その一で、まず相手のことを聞くとお伝えしたのですけれども、これを聞くに際して、相手がいろいろ話していくじゃないですか。
「今こういう状況で、こんな事を考えていて、でもこんな心配があって…」これをきれいに整理していけるのが論理的思考だと思います。
壁打ちとか、1on1といった感じでいわれると思うのですけれども、そういった相手になってあげて、相手の頭の中を整理したり、状況を整理したり、どうしたいか?ということを考えて言語化することを手伝ってあげる
これができるのが論理的思考だなって思います。

もう一つ用途がありまして、それは何かというと、感情をうまく伝えるツールとしても論理的思考ってめちゃくちゃ役に立つなって思ってます。
論理的思考って、「冷たいイメージがあるけれども、冷たいものじゃないよ」といった放送を以前したことがあるのですけれども、その通りなんですよ。
#182 ロジカルの誤解?温かみのあるロジカルな人を目指そう)
ロジックっていうと、冷たくて四角くて感情とは対極にあるもの。
こんなふうにイメージされると思うのですけれども、違うと思います。
自分が抱えている感情や思いを、うまく整理して言語化できるのも論理的思考だと思います。
むしろ、感情とか思いを整理しないでドバーと喋っちゃうと、本当に感情的だって言われると思うのですけれども、感情や思いをきちんと整理して、ロジカルに伝えることができると、相手も自分のことをよく理解できたり、自分も感情をロジカルに整理することで、どういった状況なのか?、そしてどうしたいのか?、何について心配しているのか?ということが、きちんと言葉にすることができるんですよね。

いろんなシーンに応じて、この論理的思考の用途をいろいろ使い分けていくと、リナちゃんの知人さんがせっかく磨いた論理的思考力という力を、仕事の精度を上げるに加えて、例えば、良い関係性を相手と築いていくだとか、自分の人間的な魅力を発信していくだとか、そういったことにももっともっと活用していけるんじゃないかなと思いました。

リナちゃん、いかがでしょうか。
また来週も質問コーナーをよろしくお願いします。

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それでは、以上になります。
今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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