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#1022 「他者の判断」を必要以上に背負わない

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週に入って、先週とはひと味違う寒さの朝が続いてませんか?
布団から出る億くう度と、子どもを朝に見送るときの体感温度が、気温が低下しているなという、一つの大きなバロメーターになっていますよね。

いよいよ明日★年内最後の90分腹落ちオンラインセミナー

そんな火曜日の放送をお届けして行こうと思いますが、また今日も、本編に入る前にお知らせをさせてください。
12月も後半にさしかかろうとする今週ですが、イベントウィークでございます。
まず一つは、今月12月の90分腹落ちオンラインライブ、年内最終回ですけれども、こちらが12月20日水曜日の午前中に開催されます。
おなじみ沢渡あまねさんと、今回はラーニングデザインというキーワードで、このテーマにいろんな知見を持つゲストの成瀬さんと3人でお届けをしていきます。
今月のテーマは、『強い現場を創るための“学び方改革”』人材育成にズバリ関わるという方はもちろん、チームの中で育成、学び、スキルアップというキーワードに関心を寄せている人、そして何よりも自分自身もどこかで学ぶという機会を持っていたり、探している方に、きっと何かヒントになる回になるんじゃないかなと思っております。
年内最後の90分腹落ちオンラインライブを、チャプターにリンクを貼っておきますので、ぜひ遊びに来ていただきたいなと思います。
ちなみに、ちょっと忙しくてという方も、お申し込みをしておいていただきますと、アーカイブ動画が全員に配信されますので、ぜひご活用ください。

生放送生対談、ぜひライブでお聴きください

そしてもう一つ、今週の21日木曜日の夜時間、皆さん、いろんな形でマイホームタイムをお過ごしだと思いますが、21日木曜日の20時から生放送生対談を、このVoicyでお届けをさせていただきます。
トップ5%社員の習慣ラジオ』を運営するパーソナリティ「コッシーさん」と一緒にお届けする生放送生対談で、20時からまずはコッシーさんのチャンネルで30分、そして目安20時半からこの両立サプリで30分、生対談をリレー形式でお届けしていきます。
夜のビジータイム、もしくはリラックスタイムだと思いますが、まさにラジオ代わりに放送をオンにして、ライブでお聴きいただけるとうれしいなと思っていまして、皆さん、ぜひ予定をチェックしていただけますでしょうか。
コッシーさんのチャンネルは、かなりの人気チャンネルですので、既にご存じの方が多いと思いますが、まだという方はコッシーさんのチャンネルをフォローしておいていただきますと、20時のスタートの生放送スケジュールが登録されるかと思いますので、ぜひチェックをお願いいたします。
今週はイベントウィークということで、どっちもホットな二つの予定をお届けいたしました。
それでは、本編に進んで参りましょう。

「昭和型の上司の影響で、後輩の離職を懸念している」というお悩み

今日の放送ですが、両立サプリの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げさせていただきます。
質問ボックスは、放送へのご要望ですとか、取り上げてほしいテーマやご質問を、誰でも自由に送っていただける質問フォームになっておりまして、このチャンネルのプロフィール欄から飛んでいただくことができます。
送っていただいたものはすべて目を通し、そして順番に取り上げられるものを取り上げてまいりますが、いろいろとご要望が立て込むケースもありますので、少しだけ気長にお待ちいただけるとうれしいです。

今日のご質問は、じゅんこさんからいただきました。
じゅんこさん、ありがとうございます。

【最近、小田木さんのVoicyを聴き始めました。
2児の時短ワーママをしています。
産後に配属された現在のチームは、上司が超昭和(まさに気合い・根性・長時間労働)な50代男性です。
私自身が残業できないことや、急な休みがあることは理解があるのですが、業務については、ヒートアップすると高圧的な物言いをする人で、また、思い込みも激しく、私も何度か嫌な思いをしたことがあります。
そして案の定、そのようなパーソナリティについて、特に独身若手社員たちからの評判がすこぶる悪く、このままでは大げさではなく、全員、やめてしまいそうです。
私自身は、時短で働く分には良い労働条件なので、しばらく辞めるつもりはありません。
ランチで若手メンバーのガス抜きをするなどしていますが、相手(上司)を変えることは難しいという原則に立ち返ると、彼らはこんな環境で我慢するぐらいなら転職しようという選択を検討しているようです。
とても優秀なので、いくらでも転職先が見つかるような人たちです。
彼らの選択を止めることはできないですが、一年足らずで一緒に働いていた若手が辞めていってしまうのは本当に寂しいです。
私のポジションは、中間管理職とまではいかず、先輩社員程度の立ち位置なのですが、この状況を改善するために何かできることはないでしょうか?
なお、人事部長には相談しましたが、問題は認識していて、その上司を変えるのは難しいこと、長い目でその上司をマネージメントから外す構想があることは聞きましたが、それが実現する前に、彼らはやめてしまいます。】

というご質問です。
じゅんこさん、ありがとうございます。
最近、このチャンネルを聴き始めていただいたということで、うれしいですね。貴重なお耳時間の一部をこのチャンネルに投じていただいて、本当にありがとうございます。

上司のマネージメントスタイルに合わないというか、それを支持しない若手が辞めてしまうんじゃないかという、そんなテーマを取り上げてご質問をいただきました。
なかなか難しいテーマだなと思いますが、現場で試行錯誤をしながら「私に何かできることはなかろうか?」と、そんなふうに考えていらっしゃるじゅんこさんと一緒に私も考えてみたいなと思います。

全体を広くフラットに見てみる

このケースはなかなか難しいですね。
すごく難しいからこそあえて、じゃあ、どう解決するか?の前に、すごく大事なポイントは、状況のフラットな俯瞰だと思いますので、そんなところから入ってみたいなと思います。
状況のフラットな俯瞰。
言い換えると、全体を広くフラットに見てみるということですよね。
ちなみに、じゅんこさんはかなりこれがちゃんとできている方だなって思いました。
感情的でもなく、主観的になりすぎず、そして批判的でもなく、フラットにちゃんと見ていらっしゃるなと感じています。

人はやめるし、入ってくる

フラットに俯瞰するとはどういうことかというと、まず一つは、人はやめるし、入ってくる
つい忘れがちですけれども、すごく引いてフラットに見ると、これはありますよね。
特に流動性が高まっている今においては、自分も含めて、みんながどこかで卒業するし、新しいステップに踏み出す。
自分たちの会社が選ばれれば、新しいステップに踏み出す中で、また新しい仲間が入ってくる。
こういった大きい流れというか、ダイナミズムの中に会社やチームがあるんだなと思います。
つまり、今回は上司のマネジメントスタイルが結構ボトルネックになっているようですけれども、たぶん上司に関わらず、一つの場所で一定の経験を積んで次の経験を積むために、会社の中で新しい経験を積む人もいれば、それを外に求める人もいますよね。
いろんな経験をしながら、キャリアの方向性だとか、自分の強みだとか、価値観が明確になるにつれ、それに合った環境を選び直す。
次はこういうところに行って、こういう経験を積もう。その先にこういうステップに進もう。
中長期のキャリアビジョンの中で、選び直すということを繰り返していく人もいるわけなので、たぶん上司に関わらず、人はやめるし、入ってくる。
これが、一つの言えることですよね。

ここにいるということは、選んでここにいるということ

ということは、もう一つ、言えることがあって、自分にも、ここでやるか、他でやるかの選択肢がある
じゅんこさんは、いろんな状況だとか、環境も加味して、私はしばらくやめるつもりはありませんという意思決定をちゃんとされていますよね。
なので、自分にも、ここでやると、他でやるという選択肢があって、ここにいるということは、選んでここにいるということなんですよね。

他者は変えられない

そしてもう一つは、他者は変えられない
これもじゅんこさんの書いている通りなんですけれども、上司は変えられない
後輩の意思決定も変えられない
もっと言うと、会社も今は手を打たないという判断を明確にしたということは、今は手を打たないという判断をしたことによって、優秀なメンバーの退職というリスクもきちんと理解した上で、今は手を打たないという判断をしているんじゃないかなと思いますので、この辺の判断も含めて、他者は変えられない。
フラットに見ると、こんな感じですよね。

他者の判断を必要以上に背負わない

ということは何が言いたいかというと、他者の判断を必要以上に背負わないということが、私たちには結構大事なんじゃないかなと思います。
他者の判断を必要以上に背負わない。
このケースで私が一番心配したのは、これだけは避けたいなと思うのは、仮にこの先に後輩さんが何らかの理由で辞めたとするじゃないですか。
その時に、例えば、じゅんこさんが「自分は何もできなかった」みたいな感じで無力感を感じてしまったり、もしくは「この会社は優秀な人材に支持されない」とか、「問題があっても変えられない」とか、もっと言うと、「人が去っていくような会社なんだ」みたいな感じで、ここにいる自分への肯定感を下げてしまうみたいな。
これが、平たく言うと、他者の判断を必要以上に背負ってしまうということなんですけれども、これだけは避けてほしいなと思っています。

そのために、この状況を広くフラットに俯瞰するということが、すごく大事なんじゃないかなって思うんですよね。
じゅんこさんはそれができている。だからきっと大丈夫だと思うけれども、でも私も含めて、気づかず背負っちゃうということがありますので、もしも背負いそうになったら、フラットに立ち止まって見てみるということをぜひしていただきたいなと思います。

若手メンバーの壁打ち相手になってあげる

その上で、「この状況で私に何かできることはありませんか?」という質問の問いかけ方をしていただきましたので、「私的にはこんな感じかな?」と思うところを最後に共有させていただきたいと思います。
あくまで参考の一つになればというところなんですけど、一つ目は、若手メンバーの壁打ち相手になってあげる。これはすごく大事なことだと思います。
すでに取り組まれているということですけれども、ナイスですよね。
壁打ち相手になる。
「相談相手」というよりも「壁打ち相手」と、あえて表現をさせていただきましたが、何が言いたいかというと、上司の話題に縛られすぎない
これが大事ですよね。
上司はもちろんいろいろ影響力があるかもしれないですけど、フラットに考えると、チームとして取り組む仕事があり、その中にクリアしたい課題がありというところなので、少なくともじゅんこさんや若手が、今、考えるべき事や実現したいことに目を向けて集中していける。そんなふうにお互いの視点を合わせる壁打ち相手になりあえるといいんじゃないかなと思います。

転職の意向を少しでも早めに共有してもらう

もう一つは、もしも転職の意向があるようであれば、転職の意向を少しでも早めに共有してもらう
これは見落としがちなんですけれども、すごくすごく大事なことだと思います。
人って転職を考えた時に、止められるって思うと、やっぱり言わないんですよね。
もっと言うと、決まってから言う
これが普通だと思うんですけれども、でもそうじゃないパターンがあって、それは何かというと、転職を考え始めた段階で相談がされる関係性って、ちゃんと会社の中にもあると思うんです。
決まったという段階ではなくて、ちょっと考えている。これぐらいの早めの段階に共有してもらえたら、メンバーが抜けるというタイミングに向けて、変化する環境に向けて、早めに段階的に備えていくこともできますし、本人からの支援も受けられる。
そして何よりも、転職を「嫌だからやめた」「けんか別れ」みたいな形ではなくて、円滑なオフボードの中で次のステップに進むということができるのは、どっちにとってもすごく有効で大事なことだと思いますので、そういったコミュニケーションが取れるといいんじゃないかなと思います。
「ええ?」って思うかもしれないですけど、人はたぶんどこかで次のステップに進んでいくタイミングがあると思いますし、「上司が嫌だから転職します」だけだとうまくいかないことも、誰しも知っていますので、仮に転職というステップが入ってきたとしても、上司のことはたぶんピースの一つでしかないと思うんですね。
意思決定のほんの一握り。
それよりも、みんなが自分のキャリアのことだとか、今後どういう機会で、どんな環境で経験を積み上げたいか、それを考えて転職をすることを思えば(特に優秀な人材であれば)、転職の意向を早めに共有してもらって、ここでも他者の判断を必要以上に背負わないということが、結構大事なんじゃないかなと思います。

じゅんこさん、いかがでしょうか。
ご質問ありがとうございます。心から応援しております。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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