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#779 上司も人間だった事件〜今でもふと思い出す失敗〜

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、仕事をおもしろくするチームワーキングが学べる、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日から3月になりました。
気温がぐっと上がってきて、春が近いなという感覚がありますよね。
いろんな植物にはまっている私の心も、かなりワクワクそわそわしています。

今でもふと思い出す失敗

今日は、「今でもふと思い出す失敗」についてお話をしようかなと思います。
先月、「詰んだ状況で起こること」ということで、私のしょうもないながらリアルタイムの失敗についてお話をさせていただきまして、今回の放送はそういう意味では過去の失敗ですね。
皆さんは、時間がたったけれども、今でもふとした時に思い出す失敗ってありますか?

私は、いくつか頭に浮かぶのですが、今日はその一つを取り上げます。
タイトルをつけるとしたら、『上司も人間だった事件』きっとこんなタイトルがつけられるんじゃないかなと思います。

上司も人間だった事件

どんな事件だったかというと、まずいつ頃に起こったことかというと、20代後半でしたね。
結構前だなという感じですが、これがふと思い出す失敗なんですよ。
20代後半の私は、新卒で入った会社から転職して、当時、Webマーケティングの会社にいました。
40人ぐらいの組織で、そこで法人の営業をしていました。
この頃が、この放送でいうところの「気合い・根性・長時間労働の勝ちパターン」にどんどん拍車がかかっていた。今、振り返ると、そんなふうに思います。
どんな環境だったかというと、会社の中にいくつか事業部門があるのですが、私の所属していた事業部門の部門長が、常務取締役だったんですね。
その上に社長がいる感じなのですが、この社長が本当に厳しかったんですよ。
部下目線で言うと、「とにかく怖い人」って感じですね。
なぜか関西弁。
私が新卒で入った会社の初めての上司も、関西弁でオールバックの上司だったという話を以前もしましたので、関西弁のこわもての上司というところに共通性があるのかなと思います。
ただ、新卒の時の上司は、こわもてだけど、中身は優しい。
特に私たち新人に対して、めっちゃ甘かったんですね。
ところが、今回の関西弁の社長は、中身もめちゃくちゃ怖いんですよ。
いつ怒り出すか分からない。
私には、「おい、おまえ、いいかー、若さで勝負できるのは、人は25歳までなんだから、25歳を過ぎたなら、とにかく勉強しろ。ここから先、知性がないとやっていけないから、とにかく勉強しろ。」 こんな感じで、今だったらイエローカードかレッドカードもんの言葉遣いの発言で、ぐいぐいくるという感じの社長だったんですね。
小さい組織なので社長が近いのですが、たぶんこれが大きい組織でいくと、部門長の常務が部長で、社長が本部長ぐらいの距離感なイメージに近いかなと思います。
そんな感じの社長だったので、話しかけるだけで勇気がいるし、話す時間もめちゃくちゃ緊張するという。
分かりますかね、この雰囲気。
そういう相手だったんですよ。

何が起こったかというと、私はこの時に仕事で重大な失敗をしてしまったんですね。
これが、お客様に影響が出るレベルの失敗で、お客様からしてみると、「おいおい、何やってんだよ」というレベルの失敗をしてしまいます。
その時に起こってしまったことは、失敗によって失われたものは取り返しがつかず、私としては「何てことをしてしまったんだ」と、目の前が真っ暗になる感覚というか、足元から崩れる感覚、分かりますよね。
こんな感じの、ずどーんという石の下敷きになり、当然、上司や特に社長からしてみると、「なんちゅうことをすんねん」こんな感じの失敗をしてしまいました。
会社の信頼に関わるぐらいの失敗なわけなので、担当者の謝罪では追いつかず、常務と社長が一緒に並んでお客様のところに謝罪にいくという事態になってしまったんですね。
夕方二人が謝罪に出かけていくのですが、やっぱり先に帰れないじゃないですか。
オフィスで仕事をして待っていたのですが、そうしましたら、がちゃって帰ってきて、社長が一言「帰ったでー」と、全体に声をかけながら中に入ってくるのですが、本当に不機嫌そうで、私は「お疲れさまです」と言うのが、本当に精一杯だったんですね。
そうしたら何が起こったかというと、社長が私に「駆け寄ってこんかい」と言うんですよ。「駈け寄って、ありがとうございましただろう?」と。
起こしてしまった失敗に対してじゃなくて、常務と一緒に謝罪にいって帰ってきた上司に対して、まず駆け寄ってこなかったということに対して、めちゃくちゃ怒ったんですよ。
これ、分かりますか?

相手を同じように人として見てただろうか?

なので、今でもふと思い出す失敗というのは、起こしてしまった重大な失敗はもちろんなのですが、その後、謝罪にいった上司に駆け寄らなかったこと、そして社長に「駆け寄ってこんかい」と怒られたことが、強烈に記憶に残っているんですね。
当時の私は、「えー、そこ?」と思ったのですが、でもそこだったということなんですね。
分かりますか?
社長だから上司だから、何かことが起これば、当然に謝罪をするじゃないですか。
部下の失敗も引き受けるし、そういうことに異論はないと思うんですよ。
むしろ会社の信頼のために、部下のために進んでそういうことをやると思うんですよね。
特に社長は経営者ですので、そんな小さい見返りとか、承認欲求をこえる、確固たる何かのために事業もやってるし、会社を経営してると思うのですが、でも、「駆け寄ってこんかい」めちゃくちゃ人間臭い。

その時は私も、「えー、そこ?」と思ったのですが、そこから考えてみると、私は相手を同じように人として見てただろうか?
これをめっちゃ考えさせられたんですよね。
社長だろうが常務だろうが、相手にも感情や気持ちがある。
でも、いろんなことを当然として受け取っていなかったか?
例えば、上司だったら起こったことに対して謝罪する。当然にやる。
とか、部下の失敗を引き受ける。そういうもんだよね。
と、見ちゃっていたんだなと思うんですよね。
相手にも感情もあるし、気持ちもある。
そういうものが「上司だよね」とか、「社長だもんね」こういうことの中で、私に想像がつかなくなっちゃっていたのかな?
そんなふうに思いました。

どんな立場の人もやっぱり一人の人間だった

今、考えるとですが、その時、社長も「お礼に駆け寄ってこんかい」という意図もあったかもしれないし、一方で、「こういう場合は相手にきちんと駆け寄ることが、人間としてめちゃくちゃ大事なんじゃないか?」というメッセージも、もしかしたらあったかもしれない。

そこはもう、今となっては分からないのですが、ただ、この事件を「上司も人間だった事件」と名付けて、この事件が私に何を教えてくれたかなということを改めて思い返すと、どんな人も、どんな立場の人も、仕事人の前に一人の人間なんだな私は相手をそうやって見ているだろうか? 見ていられただろうか?
そんな問いかけを強烈にしてくれる。
つい立場を前提にして「こうじゃないか」「ああじゃないか」「これで当然じゃないか」と思っちゃう、いろんな関係性にというか、相手の見方に一石を投じてくれた、そんな事件だったなと思いました。

「そこに愛はあるのかい? 」という有名なセリフがありますが、「そこに感情はあるのかい?」こんな感じですよね。
ということで、今でもふと思い出す失敗ということで、「上司も人間だった事件」を共有させていただきました。
こんな話を聴きながら、もしかしたら今、なかなか重たい失敗の渦中にいるという方もいるんじゃないかなと思いますが、今はなかなか重たくても、きっと時間がゆっくりゆっくり消化させて、その時にはすぐに理解できなかったメッセージか何かを残してくれるんじゃないかなと思います。
焦らず、じっくり消化していきましょう。

伊達洋駆さん再登壇!3月開催90分腹落ちセミナー

アナウンスチャプターがございます。
放送の中身とは何のつながりもなくて恐縮なのですが、今月も開催させていただきます、毎月開催している「90分腹落ちオンラインライブ」のご案内です。
3月の企画は、これまたおもしろいですよ。
何がおもしろいかというと、テーマ以上にゲストが、株式会社ビジネスリサーチラボの伊達洋駆さんなんですよね。
伊達さんといえば、以前、Voicy対談にも登場いただいて、独特のテンポ、リズム、そして研究者からビジネスの世界に転じたキャリアも相まって、本当に味わい深いおもしろい話をしてくれるのですが、そんな伊達さんの「90分腹落ちオンラインセミナー」への登場は、実は二回目なんですよね。
前回も伊達さんの登壇回がめちゃくちゃおもしろくて、伊達ファンがつくぐらいの盛り上がりをしましたので、ぜひ今回も出ていただこうということで、おなじみ沢渡あまねさんと3人でワイガヤをさせていただきます。
肝心のテーマは、今回はちょっとマニアックなテーマです。
どうする?変化の時代の企業内研修 “人が育つ”研修の企画・仕組み・評価をアップデートする着眼点
こんなお題でまた盛り上がっていきたいと思います。
組織や事業部の中で人材育成に関わっている方にぜひお越しいただきたいですし、「仕事の中での学びがおもしろくないな、もっと有効な学びや成長機会って、どうやって手に入れたり、作っていけばいいかな?」こんな観点に関心のある方にも来ていただいて、きっとおもしろい気付きのある回になるんじゃないかなと思いますので、多くの方にご参加いただけるとうれしいです。
純粋に、「毎月のこの場が楽しので、また行きますよ」と言っていただけると、本当にうれしいです。
3月の開催は、3月15日水曜日の午後3時から4時半です。
放送にリンクを貼っておきますので、お待ちしております。

それでは、最後までお聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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