進行中の仕事について
なかなかブログを投稿できず、気が付けば前回の投稿から一年近く経過してしまっていました。
久しぶりに最近携わっている仕事のことを書きたいと思います。
”箱根仙石原の別荘”
前職でお世話になった(いま現在も大変お世話になっています)彦根明さんとの協働設計で、別荘の改修工事が昨年秋に着工してから現在も工事が続いています。
住まい手が変わるたびに部分的に改修されていたものの、純和風のとても手の込んだ造りの建物を、元々の雰囲気をできるだけ残しつつ現代的な和の感覚を取り込みアップデートするといった改修計画です。
既存の図面が一切なかったため、工事のための図面もすべてこちらが実測して作成したあいまいなもの。
箱根特有の湿気や硫黄の影響で既存木部の劣化も激しく、解体を進めるたびに想定外の問題が発生しては足止め、着工してしばらくは工事が思うように進みませんでしたが、年明け頃からはようやく軌道にのってきた感じがあります。
時間の経過が生み出した元々の空間の風合いになじむように、新たに作るものも京壁や全面石貼りの浴室、檜や青森ヒバをふんだんに使った内装など、素材そのままが意匠の仕上げとなるような材料を選定しています。
なんとか夏前の竣工を目指し、引き続き工事監理を進めていきます。
”千川の住宅”
昨年のちょうど今頃に、友人であるクライアントからご相談をいただき、ゆっくりとじっくりと計画を進めてきました、都心の狭小敷地に建つ二世帯住宅の計画です。
低層住宅地の狭小敷地のため、敷地いっぱいに建ててもクライアントの要望に叶う間取りや空間イメージにはなかなか届かず、法的にも面積的にも厳しい条件下で色々と案を練りながら進めてきました。
それに加え、昨今の建築費高騰の問題が重くのしかかり、計画自体どうなることかと常に不安な思いを抱きながら進めてきましたが、なんとか工事見積を減額調整しつつ先に進められそうな見通しが立ち、少しほっとしているところです。
厳しい斜線制限に対して、少し地面を掘って天空率緩和を活用することで、一般的な2階建てのボリュームに見える箱の中に複雑な断面構成の空間が入るような計画になっており、これから実現に向けて進んでいくのがとても楽しみな住宅です。
この2軒のほかにも設計を進めている仕事もありますので、またこのブログでご紹介したいと思います。
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