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【IELTS対策本】Writing Skillsレビュー

IELTSの勉強をすることを決めて、早速IELTSを受験してみたら時間が圧倒的に短くて思うように問題を解けなかったことから対策本を購入し取り組んでみたのでレビューしてみたい。

1.私のバックグラウンドと期待
2.本の構成
3.問題と感じること

1.私のバックグラウンドと期待

今回、Improve your IELTS Writing Skillsを使ってみた感想を書いてみようと思う。レビューは少しネガティブなレビューとなる。というのは、一言でいうと使いづらかったというのが率直な感想だったからである。

まず私のバックグラウンドをお伝えしておくと、外大卒英語専攻・留学経験あり(フィリピン・NZ)・学生時代TOEIC880で、ある程度の英語力のベースはある方だと思う。そこから数年英語から離れていたので多少英語力は落ちていると思われる。

その後、昨年IELTSを初受験してOA5.0(R4.5、L6.0、W5.0、S5.0)という結果であった。

この結果を踏まえて、リーディングの回答スピードをあげること、ライティングではどのように論理構成して文章を展開していけばいいのかを理解して書けるようになることを自分の課題として仮置きした。(スピーキングはいったん置いた)

よって、私がこの本に期待していたことは「IELTSのWriting回答において求められる文章の構成を理解し、それが自力で書けるように練習できること」であった。そういった期待を踏まえると少々的はずれだった感が否めない。

2.本の構成

まずこの本の構成としては10個のUnitからなり、それぞれのテーマごとに別れてTaskに取り組みながら文章を書く練習を行なっていく。

1つのUnitは大きく分けると2つのパートからできており、1つ目は設問があってその指示に従って記号や単語で答えたり、与えられた単語から正答を選んだり、また文章を書き換えたりする問題であった。もう1つは実際のIELTSのWritingテストの形式に則ったグラフの説明とエッセイを書く問題である。

3.問題と感じること


ここで問題なのが、1つ目のパートの設問にいくら答えても実際のIELTSに則った問題を解くことができないことである。

IELTSのテストにおいては、グラフを読み解いてまず全体として何を伝えようとしているグラフなのか説明した上で、グラフの中にある情報を比較して何がどう違っているのか説明していく必要がある。

例えば、世界のGDP比較のグラフだったなら、「これは世界○か国のGDPを比較したグラフである。全体の傾向としては上昇傾向にある。A国は〜年から△%上昇しているのに対して、B国は×年からほぼ横ばいである。・・・」などといったように全体の概要を伝えた上でそれぞれの情報を比較していくのだが・・・

このテキストの取り組みを進めていても一向に説明の文を書けるようにならないのである。。正確にいうと、説明するための英文自体は書けるようになると思う。しかし、それだけではIELTSの問題を解くには不十分なのだ。この本だけだと・・・、

そもそも英文の文章構成・論理展開に関する知識があることが前提となっており、「何を」書くのかについての練習が圧倒的に不足してしまう。

そう、このテキストは「何を」かけばいいのかについての練習がない。「何を」はすでにテキストに指示されてしまっており、そこに学習者側の努力は必要がない。しかしながら、IELTS形式の問題に取り組もうとする時、急に書けなくなってしまう。それは「何を」書くかについての練習がないままにいきなり書け!と言われてしまうからである。例えるなら、入社したばかりの新入社員が先輩から仕事に関する指示を手取り足取りしてくれていたのに、数ヶ月後に急に自分が必要だと思う仕事をやってみろと放り出されたような感じなのだ。

(もちろん、これはTask1の話であり、自分でエッセーを書くTask2は?となるかと思うが、Task1で求められるのと同等以上にTask2のエッセーでは自分で「何を」伝えるかを考える必要がある。)

放り出されてしまった私は途方に暮れてしまった。え?急に書けと言われても困るのだが?何をどう書けばいいのか教えてくれていないのに、、思考停止状態でもできてた問題から急にこのグラフを読み解いて説明してくださいと言われても?

そんな中でも取り組んでみてはいたのだが、どうにも効率が悪いように感じてこのような評価を下すに至った。おそらくこの本を勉強するにふさわしいターゲットとしては「英語の論理展開は理解しているし、何かテーマを与えられたら書くことができるが、文章表現の際の接続詞や副詞のボキャブラリーが少なく、あることを伝えるのに色んな表現の仕方を学びたい(書き換え)人」なのではないだろうか。

とにかく「英語で論理的な文章を考えて書くことを練習したい人」にはお勧めできないと感じた。




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