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コールセンターにこだわってた理由を思い出したって話

私今年で、コールセンター業界10周年を迎えます(パチパチ)
なんでこんなにコールセンターにこだわって仕事してるんだろうな?って思い、振り返ってみました。

29歳当時。コールセンター業界3年目。まだこの時は電話の仕事がそこまですきではありませんでした。いや、むしろ嫌いだった笑

電話を取ることが嫌で嫌で仕方なかった記憶しかありません。

前職の先輩を追いかけるような形であるコールセンターへ転職しました。路面店の携帯ショップや家電量販店の営業さんのサポートをするんだけど、覚える事が多いのと、ルールや拠点独自のキャンペーン等もあり、なかなか厳しい職場でした。失敗することも多く、しょっちゅう怒られてた気がします笑

でもね、ここのセンターである出来事がありました。直属の上司からこんな事を言われたんです。

「あなたの声は心がこもってる」

正直驚きました。当時の自分は何もいいところがないって思ってたので。今でこそマシになりましたが、当時は自己否定全開だったんですね。

何より部署の中で一番厳しい上司だったので、いまだから言えますが当時は「完全に嫌われてる」って思ってました。

そんな人から褒められて、自分で見つけられなかった『いいところ』を見つけてくれて、それを口に出して褒めてくれたことが嬉しかった。その魔法の言葉は私に少しだけ自信を与えてくれました。

「お客さんに喜んでもらえるには」
「自分が今の仕事をもっと好きになるには」
「電話をとりながら勉強する時間はどうやって工面しようか」
そんな事を毎日考えていました。

自分が考えた言葉を自分の声で、自分の想いを相手に届ける。お客様の不安を安心に変えて差し上げる。それだけを考えていました。

それが大きな結果に結びついた時、一番喜んでくれたのも、その上司でした。「今までコツコツ努力してきた結果だよ」とまた褒めてくれました。

今思えば、その人の笑顔が見たくて頑張れたのかもしれません。

そんなある日。上司が退職。

退職理由は精神的なものでした。
上司が退職をする半年前から、なんとなく様子がおかしいことには気がついていました。何か声をかけようと何度も思いましたが何も伝えられませんでした。

理由は「傷つけてしまうかも」と思ったからです。
部下の私が心配することで、余計に傷つけてしまうんじゃないか。

でもね、その上司が会社からいなくなって、気がついたんです

自分が傷つきたくないから
自分は嫌な思いをしたくないから。だから私は
「この人を助けなくてもいい。私は助けないという選択をした」

その事に気がついた時に、死ぬほど後悔しました。
一番怒られたけど、いつだって私の味方でいてくれたのに。
私はこの人の何を見てきたんだろう。


あんなに好きだった、好きにさせてくれた電話の仕事を辞めようと本気で思いました。

そんな時思い出した上司の口癖。「諦めてはいけない」

最終出勤日の日、その言葉を私に伝えてくれました。
この言葉は今でも思い出します。ちなみにこの時にも「カウンセラーになりたい」と思った事があります(当時は今のように通信講座が充実しておらず、金額面で断念)

私の声には、言葉には心がある。それを最大の強みとして活かせられるのは電話の仕事だ。そう思って現在まで至ります。

その出来事から約7年。なぜ自分の言葉には心が通っているのか、その根本を知り、新たな経験や考え方、そして仲間を得て、コールセンターではない道を進もうとはしているけれど

この経験も今の自分に必要な事だったんだなと、最近よく思います。


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