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ロングツーが敬遠される理由

僕らが小さい子どもの頃からすると、ここ十数年で、バスケットに対する考え方やバスケットにおける重要な評価の指標というのが変わってきました。

例えば、「ロングツー」といわれるミドルシュートは、オフェンスの選択肢としては選ばれないようになりました。逆に相手に打たせることが良いディフェンスともされています。

理由はいたって簡単で、ロングツーは「練習していない」から。
というか「全ての場合を練習しきれず、難しいシュートになる場合が多いから」という方が正しいかな。

「単純にロングツーよりスリーの方が距離長いんだから難しいじゃん」というそこのあなた。

それも確かに一理あります。
「距離」という視点ではそうです。
ポイントは「距離感」です。

一見ロングツーより遠いので、確率が悪そうなスリーポイントですが、アマチュアもプロもみんなスリーの練習ってみんなやってますよね。
ラインがあるので練習がしやすいんです。そしてリングまでの距離もほとんど等しい(6.6〜6.75m)ので、距離感が掴みやすい。
スリーポイントラインの付近での打ち込みを練習でしていれば、実際の試合での多少のずれはあれど、練習とほぼ同じ感覚で試合に臨めます。

一方ロングツーって試合でボールをもらうごとに毎回位置が異なります。
座標軸が異なる感じですかね。
例えば、1回目はリングから0°の位置、5mのところで打ち、2回目はリングから45°の位置、6mから打つみたいな。
となると、毎回シュートの距離感が異なってきます。
また、0°、45°、90°のシュートは比較的よく練習しても、その間の角度はあまり練習しません。試合前にも細かい角度ごとに練習する選手は見たことないですよね。
となると、試合で実際にシュートを打つ時が初めてその地点から打つ場合や、もしくは練習の浅いシチュエーションとなることが多くなります。まして相手ディフェンスもいる中では外す確率が高まります。
このように、シュート難度が高い割に2点しかないので、それであれば距離感が掴みやすいゴール下や比較的練習を積んでいる3Pを優先しようということです。

NBAでは特にこの傾向が顕著ですね。

バスケ男子日本代表もトム・ホーバス監督の元このバスケスタイルを目指すとされています。

ここで一つ疑問が。

ワシントンウィザーズに所属する八村塁選手ってロングツーがめちゃくちゃ上手なんですよね。
明成高校の時からなんですけど、フリースローライン付近(エルボーと言いますが)のエルボージャンパーがとても上手なんです。
これが日本代表のバスケとどう合わさっていくのか?

個人的にはうまく共存してほしいですが果たしてどうなるか。
スリーばっか警戒されててロングツーって最近もはやノーマークのことも多いんですよね。
マークが付いているスリー打つよりドフリーのミドルを打った方がまだ、ってのが持論です。

草バスケでミドルシュートをよく打つ立場としては、思い入れもあるしこのまま廃れないでほしいなとは思います。
まあ僕の場合は入らないんですけど。だめだこりゃ。

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