そこは似なくてもいいのに
僕は父親似である。
嫌いな食べ物もほとんど同じ。
見た目もそっくりとよく言われる。
父親の若い頃の写真を見ると、自分にそっくりだ。僕から見ても似過ぎてて笑えるくらい。
小さい頃家族でご飯を食べに行くと、特にラーメンなんかを食べていると、父親はすぐに汗だくになっていた。
大して辛いものを食べているわけではないのに、額中に玉のような汗をかいている。
ハンカチでせわしなく汗を拭いている父の姿を見て、僕と母は半ば呆れながら笑う。
当時の僕は父とは違い、汗なんかかいていなかったので、