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捨てる勇気

トレードオフ
何かを選ぶことは、何かを捨てること

初めは、この言葉の意味が分からなかった。

わたしは、
家族も大事だし、
珈琲屋さんも大事だし、
自分に関わること全部大事で
全部わたしがやる!

って感じだった。

少し前、わたしは珈琲出店の際、
ベイクドチーズケーキと
キャラメリゼナッツの他に、

トレードマークの恐竜の形をしたクッキーと
キャラメリゼナッツと生クリームを
挟んだクリームサンドを作っていた。

なぜクッキーを作ろうと思ったか、

「子供達にも喜んでほしいな」

世の中のお母さんたちに向けて
というコンセプトがあり、
お客様もお母さんでお子様連れの方が多く、
自然とそう思うようになり、
恐竜の形をしたクッキーを作ることにした。

恐竜の型抜きで型取られる恐竜クッキーは
本当に可愛くて愛着が湧いた。


ところがどっこい。

レンタルキッチンでの仕込みは
1日8時間がタイムリミット。

ベイクドチーズケーキ
キャラメリゼナッツ
恐竜クッキー
クリームサンド…

念入りに計画を練ってから挑む勝負の1日。

全く休み時間も取れず
ひたすらに仕込み続ける8時間。

終わる頃にはもちろんクタクタ
翌日は販売日だというのに。

帰宅してもまともに家事も育児もできず
ほとんど主人任せ。
自分のことをするのもせいいっぱい。

トレードオフ
何かを選ぶことは、何かを捨てること

そうだ、
知らぬ間にトレードオフしていた。

トレードオフを無視しても
トレードオフからは逃げられない

活動のメニューを増やしたが故に
家族と大好きなベイクドチーズケーキの作製時間を
軽視していたことになる。

ベイクドチーズケーキは
納得のいくものがなかなかできず
キャラメリゼナッツの梱包も
焦って綺麗にできなかった。

思い切ってやめることにした。

増やしたものを減らすと言うことは
売り上げが減るのか?
クッキーが、クリームサンドが、
好きだったお客さんが来なくなるのか?

ドキドキしながらも、
これ以上、今の環境ではできないし。

結果、
売り上げも変わらなかったし、
お客さんもいつも通り来た。

自分にとって辞めることはプラスだった。

あ、別にやめてもよかったんだ。って。

クッキーが好きなお客さんは、
クッキーがおいしいお店に行くだろう。

クリームサンドが好きなお客さんは、
クリームサンドがおいしいお店に行くだろう。

全部わたしがやろうとしなくても
大丈夫なんだなって。

そんな中でも、オクトコーヒーは、
珈琲とベイクドチーズケーキが
おいしいお店になりたい。と改めて思った。

クッキーとクリームサンドをやめた後の
初めての出店は、
納得のいくベイクドチーズケーキと
キャラメリゼナッツができた。

納得のいくお菓子作りができて、
完売もしたし、
自分の中の達成感がすごくあった。


1年前に読んだ本。

普段、読書を全くしないわたしが
1年前に読んだ本。

1年後の今、また読み返しているわけだけど

やっとこの春くらいから少しずつ
エッセンシャル思考に慣れてきているのかな
ってなんとなく思う。

読むことも簡単だし
言うことも簡単だけど
実際、行動にうつすのって
本当に大切だなって思う。

そんなこと言うわたしは
まだまだですが、

少しずつ、少しずつ。

必要な物事だけを大切に

生きていけたらいいなって思う。

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