パズル2(2次小説:類つく)
※このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…
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〜回想〜
道明寺司が暴漢に刺されて、私の記憶だけを忘れた18歳 彼は私を思い出す事のないままNYに渡った。突然、一方的に終わってしまった 恋だった
私を溝鼠と蔑んだ司の母、楓社長が彼がNYに立つ朝に突然私を訪ねて来た事は誰にも話してはいなかった。
楓「私はどん底からでも這い上がって来るあなたが見たいと考えるように なったわ。あなたを溝鼠と呼んだ事は忘れてちょうだい。
次に会う事があったら…そうね、その日を楽しみにしているわ」
なぜわざわざそんな言葉を言いに来たのか?その時はよくわからなかったけれどたぶん…彼女なりのエールだったのかも知れない。
それからの私は今まで以上のかげ口に遭いながらもどうにか英徳学院高等部は 卒業した。でも…そのまま大学部に進むのは到底無理な話で、奨学金制度を利用して国立大学の保育科に進学した。
西門さんや美作さんにはどうして保育科を選んだのか?って不思議がられた 一つは自立した生活ができるように資格を取りたかったから、そしてもう一つは英徳で上流階級の学生と接しイジメに遭い考えたの。親の地位やお金がある事で自分まで偉くなった気でイジメをするような子供を減らす為には、もっと小さい頃から愛情を持ってしっかり教育する必要があるんじゃないかなって、そんな理由だった。
花沢類は私が保育科に進学したいって相談した時
類「牧野らしいね。俺は良いと思う」そう言ってあのビー玉の瞳で微笑んでくれた。
花沢類は、道明寺との終わりから…うううん、もっとずっと前から特に道明寺が記憶をなくしてから ずっと側にいてくれた。「がんばれ」なんて言わずに ただ側にいてくれた。
苦手な教科を花沢類が教えてくれて、無事に大学に合格する事が出来た。 入学してから気づくのも間抜けは話しだけど…保育科にはピアノの授業があったそれは私には頭の痛い授業だった。同級生達は当然のように子供の頃からピアノを習っている人ばかりだったし、殆どが家にピアノもあった。
同級生「つくしくらい頭が良ければ保育科じゃなくても他の学部を選考すれば良かったんじゃないの?」
ピアノがほぼ初心者だと知った友人達にはそう言われてしまった。
類「俺が教えてあげるよ。邸にはピアノもあるから好きな時に来て練習すれば良い。誰か引いてあげた方が勿体なくないでしょ」
ピアノの講義に頭を抱えていたらニッコリ笑ってそう言ってくれて。 私はそれをありがたく甘える事にした。だって奨学金を借りているから単位を 落とすことなんて出来ないし…そんな風に自分を納得させていた
でも…本当は花沢類と居られる時間が嬉しかったの。
もう2度と身分違いの恋なんてしない…そう決めていたのに
ずいぶん後になって…私が保育科に行きたいと相談された時からピアノの事は 気づいていて、自分の邸のを使ってもらうつもりだったんだよ。と、笑って 教えてくれた
大学生活にも慣れて来て私はお団子屋さんのバイトを辞めて大学の紹介で 保育園でバイトを始めた。花沢類はいつも園の近くまで迎えに来てくれて いつの間にか園長先生や他の先生に呼ばれて園児達が帰った後
園長「悪いんだけど、その高窓にこれを飾りつけてもらえる?背が高いから手伝ってもらえると助かるのよぉ〜」
なんて使われていた。
つくし「花沢類、ごめんね。いつの間にか頼りにされちゃってるね」
類「これ、結構楽しい。英徳はこんな風に先生の手作りなんて飾ってなかったと思う。」
本当に楽しそうに折り紙なんかも手伝ってくれるんだけど、手先が器用だから 私よりも綺麗に仕上がったりして、ちょっと拗ねてしまう。
つくし「類って折り紙も上手だし、絵も上手いよねぇ…私よりいい先生になりそうだよ。」
類「クスッ 将来、俺達の子供が生まれたら2人でいろいろ作ってあげたら 楽しいだろうなぁって思って覚えてるんだよ」
私の目を見つめてそんな事を言うから…
つくし「花沢類…冗談キツイよぉ〜」
つい誤魔化してしまう。ドキドキ ドキドキ心臓の音は嬉しいって煩いのに…
類「牧野…冗談なんかじゃないよ。俺は本気だからね…忘れないで」
あの時…類はそう言ったのに……
パズル2 つくし視点 つくし19歳 回想シーン
花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします