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パズル26(2次小説:類つく)

このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…

現在(つくし28歳)
NY道明寺HD 社長室

楓は滋の訪問を受けていた。滋は27歳の時にアメリカ大富豪ウォルトンの息子サムと結婚している。
「滋さん、忙しい所悪いわね。何かわかって?」

サムの一家はアメリカの裏社会にも顔が効く。サムは40歳でバツ1、滋の明るい天真爛漫な性格は気の強い前夫人に辟易していた彼にはとても魅力的で、彼女を溺愛している。

「はい!これ見てください。金城興産は相当あくどいですよ!ここ10年ほどで大きくなったようですけど、アジア各国の裏社会との取引で大儲けしているみたいです。泣かされた女性も多いみたいで…白井も利用されているんでしょうね。私の大親友の話をサムにしたら、白井を物凄く怒っていましたわ。義父も協力すると言ってくれています。」
渡された書類に目を通しながら滋の話を聞き…

「それは頼もしいわ。白井親子だけは絶対に許せないの…あの親子も自分から地獄に落ちる選択をした見たいね。でも簡単には破滅させたりしないわ、この金城興産も野放しにはしておけないようね。滋さん、例の計画を進めてもらえるかしら?」

「私だって許しません!ウォルトンの協力があるのでかなりの規模で出来上がりそうですよ、楽しみにしていて下さい。あの女を今度の司の誕生パーティーに招待するんですよね?」

「えぇ、今回は司の副社長就任の発表も兼ねてるから1500人以上は招待してるの。あれくらいの会社が呼ばれても不自然じゃぁ無いはずよ…先ず手始めにつくしさんと自分との格の違いを見せつけましょう。当日の対応は滋さんと桜子さんにお任せするわ。つくしさんに近づける事はさせないけれど、慌てる姿は見ものね。沖縄では幽霊にあったと震えていたらしいから、現実を見せつけてあげましょう。」

「桜子も凄く楽しみにしていました!自分が身の程知らずだったと思い知らせてあげます」

「面白くなりそうね。金城にはまだ気づかれないようにだけ頼むわ。あの男は自分に害が及そうだと感じたら早々に自分達で始末しちゃいそうだもの。そう簡単には許すつもりはないからまだ気づかれたくないの。スイスにいる花沢の奥様の姿が私は忘れられないわ…つくしさん、類君、奥様の味わった苦しみは何倍にもして返さなければね」

「はい。いよいよ始まりですね!」

そんな会話がされているの頃…日本の道明寺邸では

つくし「困るよ…こんなドレス。私には似合わないと思うし…タマさん、どうしても私も出席しなくちゃダメですか?」

お正月に今年の道明寺の誕生日は盛大に開催すると聞いたけれど、自分が参加するとは考えてもいなかった。今日、つくしのために誂えたドレスが出来上がって翼からプレゼントされた所だった。

「なんで?つくしそれすごく似合うと思うよ。つくしは僕のお世話係として来てくれるっておばあさまが言ってた!だから1番綺麗じゃないと許さない!ぼ…僕が恥をかいてもいいの?」

タマ「そうだよ!今回は翼坊ちゃんのお披露目もするんだろう?お前が側にいなくてどうするんだい!」
2人にそう言われては断る事も出来ない…

つくし「わかった…でもさぁ〜やっぱり派手じゃない?」

「まだ地味なくらいだよ」

つくし「なんだか…翼、道明寺みたいなんだけど?」

「え?僕は道明寺翼だもん」
聞いていたタマは昨日の翼を思い出し笑いを堪えていた。
『ひぇ〜あぶない、あぶない。お父様に教えてもらったセリフ、昨日一生懸命 練習したけど…上手に言いすぎたのかな? でもさすがお父様だね。つくしは困っていたけど断らなかったもの。』翼心の声
どんな誕生日パーティーになるやら…

*****

一方こちらは美作商事 専務室

「そんなわけないだろう!もう一度行ってこい!!絶対に確認して来いよ」
いつも温厚なあきらが電話口で声を荒げていた。電話の相手はロンドン支局の 調査部の社員。彼にはルーニーブラウンに関する事を調査させていて、調査表がPCに送られて来た所だった。

『ルーニー・ブラウン:年齢不詳、国籍不明。住所も仕事場所も不明』
なんだこの報告書は?バカにしているのか!!と電話での会話になった。
桜子の頼みもあってルーニーブラウンの事を調べ始めたが何も出て来ない。  ロンドンの大手出版社から発行されている彼の小説は世界各国に翻訳されてファンタジーとしては異例の売上を更新していると聞いた。どこのメディアにも顔を出さず作者自体がファンタジーであるとの記事も読んだ。でも牧野の勘は無視出来ない…あきらも段々と焦っていた。

専務室のデスクの上には桜子と陸の笑顔の写真が飾られている。俺達が付き合うキッカケは牧野の見舞いに道明寺邸に通っていた時だった。俺が道明寺邸に顔を出す日、必ず桜子は牧野のそばにいた。タマさんに聞けばほぼ毎日通っているらしい。桜子の優しい一面を知り送って行くうちに付き合うようになったんだ。 桜子は俺の事よりも牧野が好きなのでは?と思うほど彼女を今も心配している。

あきら「やっぱり、俺がロンドンに行って調べるしかないかな…」

牧野にはきっと確信する物があるんだろう。それならきちんと調べてやりたい。司の気持ちはわかるが司のためにも類の事をはっきりさせるのが良いと思う 
その日の夜、桜子にも相談し道明寺の誕生パーティーが終わったら出発出来るように準備を始めた。桜子にも考えがあるらしくある人に連絡をとっていた。  類が本当にルーニーブラウンなのかはわからない…ただ長い間止まっていた牧野の時間が進むと良いと思う


花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします