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パズル16(2次小説:類つく)


このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…

つくし 現在

今日は水族館を2時間貸切。 ここは観光客に人気の場所だからいつもはきっと 混雑していると思う。仕方ないとは思うけれど翼にはありのままの姿も見せたい。私の考える事がわかったように

「西田は1日貸切にしたけどよ…ここって人気のスポットなんだろ? 2時間に短縮したから人混みになる場所は早く見ちまおうぜ」

クスクス…照れたように私の手を引っ張る。翼は楓さんと大きな甚平鮫に感嘆の声をあげていた
2時間を過ぎてあっという間に人混みになった水族館に翼は驚いていたけれど、 同じ年くらいの子供達と一緒に親子でペンギンの餌やりに参加して楽しそうだった。道明寺は微妙な顔で餌の魚を持っていたから楓さんと私は笑ってしまった。
ホテルに戻る車の窓から綺麗な海が見える…あれから翼は一度も海に行きたいとは言わない

つくし「翼、沖縄で遊べるのも明日が最後だから、明日は海で遊ぼうよ」

「え?僕はプールでいい。」

つくし「プールならお屋敷でも入れるよ?明日は海に泳いでる魚が見たいなぁ〜
さっきおばあさまに買っていただいたイルカの浮き輪に私も乗ってみたいかも」

「つくしも海で遊びたいの?ホントに?倒れたりしない?」

つくし「翼は優しいね。私を心配してくれてるんだね…うん。大丈夫よ!」

その夜は寝るまでに何度も『本当に大丈夫?』と翼に何度も聞かれ、心配かけた事を反省するばかり…その上、道明寺にまで

「無理する事はないんだぞ?翼が喜ぶ場所なんて他にもたくさんあるぞ」
しつこく言われ…私も意地になった笑。

つくし「大丈夫!翼とイルカの浮き輪に乗るんだから、道明寺は落ちないようにしっかり支えててよ!」
そう言ってドアを閉めた…でも本当は海は嫌い。類を隠しているから…

〜司〜

バタンとドアを閉められ…俺はお袋のいるリビングに戻った。

「あなたも翼も心配性ね。同じことを何回も…クスクス」

「窓からの景色を見ただけで倒れたんだぞ、海に入るなんて…翼の為に無理してるんだ。」

「そうね…でもつくしさんは翼の為に進もうとしてくれてるのよ。医師も待機させるわ、彼女の意思を尊重しましょう。心配するばかりじゃなく、あなたも前に進む努力をしてつくしさんの気持ちを掴んでちょうだい!せっかく日本勤務にしているのだから。来年にはNYに戻ってもらう予定なのよ」

「あいつはまだ類の事を諦めていない。あいつの消息をきちんと掴まねぇと 本当の意味で進めねぇよ…NYの事は俺もそろそろだと思っていた。翼をどうするか…お袋はどう考えてる?」

「もちろん、NYに連れて行きますよ。つくしさんも一緒です。彼女も類君との思い出の多い日本から離れて生活してもいい頃だと思うわ」

「そうだな…いつまでも屋敷に閉じこめてもおけない。あいつはまだ怯えているが、生きている事がわかっても何も問題は無いだろう」

「えぇ。東京に戻ったら牧野さんのご両親には本当の事を知らせるつもりよ。類君の事は大きなニュースになったから知っているでしょうけれど、彼女が監禁された事は知らなかったようで失踪届けが出ていたわ。真実を知れば驚くでしょうね…何年も辛い思いをさせてしまって申し訳なかったけど、昔はともかく…今度は私を信じていただけるようお話しするわ」

「確かに…あいつの親には俺達は最悪な家族だったな。これからはあいつも あいつの家族も俺がしっかり守るって約束するぜ。白井の事を話せば動揺もすると思うしな…」

親子でこんな風に話せる日が来るとは思ってもいなかったが、つくしの存在がこの親子の関係も大きく変えていた。


花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします