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パズル4(2次小説:類つく)

※このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…

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〜回想〜

大学2年が終わる頃、私は自分の気持ちをもう隠しきれなくなっていた     いつの間にか呼び方も花沢類から『類』に変わっていた…

そんな時、牧野家に事件?が起きた

相変わらず定職に就けず私のバイト代をあてにするような父が地方の食品会社、独身寮の管理人として就職する事が出来た。なんと、男子寮に若い独身女性が 同居できないって理由で私まで都内にある系列会社の女子寮を用意してくれたの

大学にも近くセキュリティーもバッチリなワンルーム、バストイレ別 ロフト有なんて好条件に私は花沢や美作と言う大会社の影を怪しんだけれど…

「なんで俺が男子禁制の女子寮に牧野を住まわせたいって思うわけ?」と、 本気で拗ねていたし、美作さんも『類に睨まれるような事はしないぜ』って笑って否定するから安心して、父の就職を喜び女子寮に移る事にした

この時はまさか楓社長が関わっているなんて夢にも思っていなかった

それからも類は変わらず保育園に迎えに来てくれたり、ピアノの練習と言って花沢邸に連れて行ってくれ夕食をご馳走してもらったり恋人同士として順調に見えていたと思う。でも…どこかで別れが来る日を覚悟していたのかも知れない。 その頃はまだキスまでの関係で、私はもう一歩踏み出せないでいたし類はそんな私を大事にしてくれた。学年が上がり類は4年生になるとJrとして会社に行く事が増えた。私も実習が増えて幼稚園や養護施設などで働く日も多く会える日が激減した。本当はすごく寂しくて会いたかったけど、彼も御曹司…諦める日が近づいていると言い聞かせた。

久しぶりに会った日

「牧野、一緒に行って欲しい所があるんだ」

そう言って連れて来てくれたのが、女子寮から近いマンションだった。    ファミリータイプの物件が多い地域で前から建っていた場所

つくし「ここ?誰か知り合いでも住んでいるの?」

何も答えてはくれず、私の手を引いて中に入りエレベーターに乗ると1番上の  5階のボタンを押す。4つのドアの1番奥の鍵を開けて

「仕事でなかなかあんたに会えなくて完全に牧野不足。どうしたらいいか考えて、この部屋を買ったんだ。ピアノもあるよ」

さぁ入って〜なんて嬉しそうに言うけど…

つくし「買った…の? ここを?」

「うん。牧野…ここで一緒に住まない?」

驚き過ぎて頭が回らない私の手を引いて、類は部屋を案内してくれる

「本当はキッチンの物は牧野に選んでもらいたかったけど、志乃に言われて屋敷からいろいろ持って来てもらった。食材も入れてくれたって、屋敷にあったものだし、余ったら持って帰るから心配せずに使って欲しいってさ」

何度か花沢邸にお邪魔してメイド頭の志乃さんとも話すようになったから、私の性格もバレちゃってるみたい…

「この部屋は音楽家が使っていたらしくて防音設備の部屋があったんだ。何時でも弾いて大丈夫だからね。」

類は凄く楽しそう。でも私は戸惑っていたの…類の気持ちは嬉しかったし、私を気遣ってこのマンションを選んだんだと思う。普通なら中古マンションなんて選ばないもんね…そんな私の戸惑いを類は気づいて…

「驚かせてごめん…牧野に会えなくて邸には寝に帰るだけの日が続いてさ  これから先、ずっとこんな生活が続くのかと思ったらゾッとしたんだ。そんな俺を心配して志乃が協力してくれたんだ。牧野には迷惑?」

つくし「うううん…類の気持ちは凄く嬉しいよ、ありがとう。でも…一緒に暮らすのは少し待ってもらいたいの…今の女子寮はパパがちゃんと仕事をして与えてもらったものだから、大学を卒業するまでは甘えてあげたいの…やっと父親らしい事が出来たって喜んでるから…」

「牧野の気持ちも考えずに焦ってごめん…パパさん、仕事頑張っているみたいだね。じゃぁ週末だけでもここで暮らすのはどうかな?早く帰れる日は連絡するから平日でも来てもらえたら嬉しい。そして卒業したら一緒に住もう?俺もそれが限界…クスッ。俺も仕事で認めてもらえるように2年間頑張るからね

でもさぁ〜俺だってまだ学生なのにコキ使い過ぎだよ」

そのマンションで2人で朝を迎えたのはそのすぐ後の事だった////

それからは週末は外出するよりこの部屋で過ごす事が増え、私も時間を見つけてはここでピアノの練習をしたり、疲れて帰って来る類のために料理を作り置きし外食の多い類の体調も気遣っていた。そんな夜は遅くなっても電話をくれ

「疲れて帰っても、あんたが用意してくれた食事を食べると疲れも吹き飛ぶ これで日曜日の朝みたいに明日もあんたが起こしてくれたら幸せな気分で仕事に行けるのになぁ…」

ねぇ…類?今でもあの頃の事は鮮明に覚えているよ             あの頃が私の人生で1番幸せな時だったよ

1人でいるとそんな事ばかり思い出してしまう自分が悲しかった

類…夢の中でもいいからあなたに会いたい…


パズル4   つくし視点 つくし20歳 回想シーン









花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします