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パズル42(2次小説:類つく)

このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…

つくしがこの島に来て1か月

類は相変わらずつくしをキャンディと呼び小説の世界と現実の間に生きているが最初よりも長い会話も出来る様になり周りからは新婚夫婦のように見えた

ドクターの診療所に通う島民達は彼がルーニー・ブラウンとは知らないから彼を【島の天使】と呼び彼の姿が見えるとラッキーが起きるとアトリエの近くをゆっくりと歩いて噂も絶えなかった…

島民A「昨日、天使が街まで降りて来たんだってね?」

島民B「そうなの!2人で手を繋いで歩いていたんだよ〜ダリの店で魚を買っていたら店に入って来たんだ!天使が笑顔で話していてさぁ〜眼福だった。彼女は何者なっだろう?天使は女性嫌いなんだろう?」

島民A「そうそうドクターに聞いたら『女神様かも知れないよ』って笑ってるのさ

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【キャンディー 今日も外で食べたい】

温暖な島は冬でも暖かいから時々庭にシートを引いてランチを食べるの。類はそんな時もスケッチブックを手に絵を描く。今日はサンドイッチだから類はあ〜んと口を開けて私が食べさせるのを待っている。【美味しい】って微笑む類は本当に天使になったみたいだね…

つくし【類、今日は何を描いてるの?】

スケッチブックの中にはストーリーの世界?

【小さなキャンディの世界を作ってあげてるよ。僕はそこには行けないから…今はロイドと一緒なんだよ】

少し前までは小説の主人公の少年ロイドは類自身だったはず…少しずつ何かが変化しているのかしら?

つくし【すてきな場所ね、今度はこの国に冒険に行くのかしら?】

【恐竜の島を抜け出したらここに着いたんだ。ロイドも鍵を一つ見つけた…キャンディが肩に乗れる様になったからね。これで小さなキャンディの羽が傷つけられても冒険は続けられるよ。キャンディがここに来てくれたおかげだね】

つくし【ありがとう、私も冒険してここに辿りついたのよ、類を探してずっとずっと冒険していたの。やっぱり仲間が助けてくれたんだよ】

【仲間?キャンディは仲間がいるの?この前ここに来た人達?】

類が急に不安そうな顔になってしまったからどう答えたら良いんだろう?

つくし【うん…美作さんと桜子。類とも仲良しだったよ】

【知らない…僕はキャンディだけで良い。もうどこにも冒険に行っちゃダメだよ。魔女に近づいたら危ないんだ…】

類はギュッと私に抱きついて震えていた。魔女って誰?

つくし【私はずっと類のそばにいるよ。今度は玉子サンド食べる?】

【食べる】

もう忘れたように口を開けてくれた笑。類の心の中には何か恐怖があるみたい…それが邪魔をして記憶が戻らないのかしら…考えていたら

【キャンディ、あ〜ん】次を催促された。

そんな姿を島の人達が遠くから見ているなんて知らなかった////

夕食が終わると…

【キャンディ〜今日は一緒にシャワーする?】

もう上着を脱いで上半身裸だからドキッとしちゃう。

つくし【////  シャワーは1人でゆっくりどうぞ】

すご〜く寂しそうな瞳で私を見るけど…天使の類と一緒にシャワーは////
あのマンションに泊まった時は一緒に入った事もあったの。広いバスタブに2人で浸かり 類が髪を洗ってくれて、私も類のサラサラの髪を洗ったよね。そのまま【もう待てない】なんて熱い目で見られた事を思い出しちゃって1人で赤くなってしまう

類と再会出来てもう1か月…記憶は戻るのかな?道明寺に忘れられた時は酷い言葉を浴びせられてショックだったけれど類が側にいてくれて気持ちが穏やかになったんだよね…天使の類は優しいし私を必要としてくれてずっとそばにいてくれるけれど、なんだか淋しい…【つくし…愛しているよ】もう一度そう言われたいなぁ島で類を見つけた時は生きていてくれただけで幸せ!って感謝したけれど、だんだん欲張りになってしまって困る

その夜は【類、直ぐに行くのから先に寝ていてね】

寝室のドアの所で声をかけた。きっとすぐに私が来ると思ってベッドに入ったよね…そっと外に出て星を見ていた…

【キャンディどうしたの?】

類は怖がって昼間でも1人で外には出ないのに私を探して出て来てくれた…

つくし【あ…今日は月が綺麗だなぁって見ていたのよ。】

私のそばまで来ると背中からギュッと抱きしめて

【寒くない?】

つくし【ふふ こうしてると温かいね。昔もこうしてベランダから月を見たのよ】包み込まれた感覚は昔と変わらないのにね…

そのまま手を繋いで部屋に戻ってベッドに入った【おやすみなさい】いつもは向き合って眠るけど背中を向けてしまったら、背中からふわぁと抱きしめられて【この方がくっつけていいね】類が言う…何も考えずに私も眠ろう


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その頃…スイスの花沢夫妻は…

「亜里沙、もうリハビリを始められるそうだよ。この1か月よく頑張ってくれたね…顔色もすごく良い」

ここに来てからの日課の足のマッサージをしながら護は嬉しそう

亜里沙「ありがとう、あなた。毎日あなたが足のマッサージをしてくれていたから、リハビリすれば筋力も戻るでしょうってドクターにも言われたの。私は自暴自棄になっていたから何度も触らないでと言ったわよね…ごめんなさい。」

「そんな事は気にしなくていい。本当なら私は君のそばにいる事も許されない男だ…君の笑顔をまた見ることが出来て嬉しいよ」

類が生きていると知ってから亜里沙は見違えるように元気になり、食事もキチンと摂るようになった。車椅子に乗って護と外に散歩に出たり、ルーニー・ブラウンの本も楓は原書を持って来てくれたからそれを読んだ

亜里沙「私ね…ルーニーの本を読んで切なくなったわ…妖精キャンディを人間にする為に冒険をしているでしょう?あれって類の気持ちだと思う…記憶を失ってもずっとつくしさんを探し求めているのよね?」

「そうだな…でも類が書いたと知っているから私達はそう感じる事が出来た。何も知らずに読んで類が書いたと感じたつくしさんは本当に凄い…強い絆を感じたよ。それを私は無理矢理離した…本に出てくる魔王はきっと私の事だな」

亜里沙「類は私達を許してはくれないでしょうね…つくしさんには一度会って謝りたいけれど…それもきっと無理よね。そうそうこの前楓さんがつくしさんの画像を送ってくれたのよ、沖縄旅行に行った時のですって…ふふ、これってちょっと意地悪よね?」

亜里沙に見せてもらった写真はつくしさんが司君の息子さんを抱っこして笑っている写真だった。

「これは…司君によく似ているなぁ。あぁ…確かに牧野さんだ…」

亜里沙「優しい笑顔よね…まるで親子みたい。楓さんはつくしさんをずっと守って道明寺邸で受け入れて孫の教育係を頼んだんでしょう?本当は類に会わせたくなかったと思うの…それなのにわざわざここに来てくれて…感謝しかないわ。」

「そうだな…この写真は私達への忠告かもな『道明寺の大事な娘の笑顔を奪ったら今度は遠慮しない』って。類の記憶が早く戻ると良いな」

2人はしみじみ思っていた

















花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします