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経営における矛盾を両立するパラダイム ヴィジョン編

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「意識のマネジメント」に着目をして、変化に適応して矛盾を両立する経営やリーダーシップのあり方を論考するマガジンです。経営リーダー、管理職の方はもちろんのこと、管理職ではない方にと… もっと読む
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2021年8月の記事一覧

チームメンバーとして、既にあるヴィジョンをどう捉えればよいのか?

前回の記事では、内なるエネルギーと志の両立が難しいと感じる場合には、内なるエネルギーを捨象することなく、本音と建前を使い分けたり、自己開示することによって対処することについてお話ししました。 これまでのヴィジョンについての話は、リーダー的な立場の人がヴィジョンを描くことを想定して書かれていると思われた方もいらっしゃるかもしれません。ヴィジョンについてお話しをするときに、よくいただく質問の2つ目としては、次のようなものがあります。 リーダーの立場ではないので、チームのヴィジ

世の中の流れをどのように捉えればいいのか

前回の記事では「チームメンバーとして、既にあるヴィジョンをどう捉えればよいのか?」という問いに対して、チームのヴィジョンを再解釈するというアプローチをご紹介し、「だれでも、どんな立場であってもヴィジョンの設定はできること」についてお話ししました。 今回の記事では、ヴィジョンの構想プロセスにおいて、よくいただく3つ目の質問として「世の中の流れをどのように捉えればいいのか」についてお話します。 ヒト・モノ・カネ・情報のつながりの強さが、VUCAの時代をもたらしている みなさん

ヴィジョン構想のはじめの一歩は何か?(ヴィジョン構想のプロセス①)

前回の記事では、世の中の流れをどのように捉えるかというテーマで、VUCA時代において現象面での予測は難しくなってきている一方で、意識レベルの流れについて捉えることはできるという話をしました。 世の中の流れをどのように捉えるとよいか ▼両極をもつ軸において意識の重心の移り変わりと捉えること ▼歴史的に見れば螺旋的発展として捉えること ▼その発展は連続的変化だけではなく飛躍的変化として現れる可能性があること これまでの記事において、いいヴィジョンの要件についてお話しをしてきま

ヴィジョンを閃く(ひらめく)ためには何が必要か?(ヴィジョンの構想プロセス②)

前回の記事では、ヴィジョンの構想プロセスの冒頭部分として、①主体的真理から始めるということと、②意識の自然な流れと意識の偏在とのギャップに注目するということをお話ししました。 今回の記事では、ヴィジョンの構想プロセスの続きをお話しします。 ③問いを立て、直感を活用する①主体的真理につながりながら、②世の中の集合的意識の流れと偏在に目を向けたならば、いよいよヴィジョンを導出するための問いを立てて、直感を活用します。 3+1意識モデルにおいては、直感意識を活性化するというこ