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経営における矛盾を両立するパラダイム ヴィジョン編

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「意識のマネジメント」に着目をして、変化に適応して矛盾を両立する経営やリーダーシップのあり方を論考するマガジンです。経営リーダー、管理職の方はもちろんのこと、管理職ではない方にと… もっと読む
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2021年7月の記事一覧

なぜ、ヴィジョンがお題目になってしまうのか?(いいヴィジョンの要件①)

前回の記事では、なぜ、いまヴィジョンが大切かについて、個人と組織の関係性が変わっていく時代の流れにおいて、「みんなで遠くにいく」ことを選択して、中長期的に一貫性をもって取り組んでいくための中核となるものがヴィジョンであるという話をさせて頂きました。 今回の記事では、いいヴィジョンとは何か、について、意識の意識化の観点からお話しします。ヴィジョンについては、すでに多くの経営書などにおいてその定義や重要性は示されていると思いますが、意識の意識化の観点から光を当ててみると、違う切

野心と志は何が違うのか?(いいヴィジョンの要件②)

前回の記事では、いいヴィジョンの要件の一つとして、「主体的真理とのつながりがあること」、別の角度で表現すれば、「石にかじりついてもやり続ける」人が一人でもいること、についてお話ししました。 今回の記事でも、引き続き、いいヴィジョンの要件について考えていきたいと思います。 いいヴィジョンは、野心ではなく志みんなで大きなことを成し遂げようとするときに、ヴィジョンが必要になります。 「早く行きたければ1人で行け。遠くに行きたければ、みんなで行け。」 前の記事で紹介したアフリ

なぜ、「いいヴィジョンは明確である」だけでは不十分なのか?

前回の記事では、いいヴィジョンの3つめの要件として、いいヴィジョンは意識の変容を含意していることについてお話しました。今回の記事では、これまでお話ししてきた、いいヴィジョンの要件をまとめた上で、「一般的に言われているいいヴィジョンの要件」との違いについて考えたいと思います。 これまでの記事で取り上げてきた、いいヴィジョンの3つの要件を確認しましょう。 いいヴィジョンの(原因的)要件 ▼【主体的真理とのつながり】自分の、そして、チームメンバーの主体的真理とつながっており、内

内なるエネルギーと志の両立が難しいと感じた時に読む記事

前回の記事では、いいヴィジョンの原因的要件と結果的要件のつながりについて考え、原因的要件を満たすようにヴィジョンを創っていき、その後で結果的要件を満たすように表現することが大切であることをお伝えしました。 いいヴィジョンの要件 ▼【主体的真理とのつながり】自分の、そして、チームメンバーの主体的真理とつながっており、内なるエネルギーが引き出されている ▼【野心ではなく志】自分のためだけ(野心)ではなく、自分を含めた周囲の人のため(志)になっている。そして、内なるエネルギーと志