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[新型肺炎]台湾の人にヒントをもらった「SARSの経験」から今後のことを考えてみる(2020.2.23ver.)

(自分の備忘録的に書いた内容に近いので、ここに書いている情報をもとに行動を起こされる場合は、ご自分の判断、責任でということをご理解ください)

これを書く理由

感染症によって日本の経済や社会が打撃を受けることはほぼ初めてであり、いろんな情報が流れては後から否定されるとか、今までの知識では判断しきれないことなど色々でてくるように思われる中、行動判断するための情報分析を自分なりにやったほうが良さそう、ついでに記録しておこうと考えたこと。

きっかけ

今現在自分は日本にいるが、担当は海外で、台湾も。ビジネスの進め方や、メンバーのことを考えていくのに現地の情報、現地の人の考え方を知る中で「台湾人はSARS(2003年)の経験があるから」というキーワードが出てきて、実際にデータにあたると、SARSの事例は今と今後の行動を考えるのに役立つ情報がありそうだと思ったこと。

まず日本と台湾の新型肺炎に関する状況(2020/2/23)

(私見もあるんで、数字以外はそういう考えもあるか、という程度でご覧ください)

日本:患者数113名(無症状病原体保有者16 名、陽性確定3名を足すと132)
前日からの増加27名
*ソース:厚生労働省報道発表
*クルーズ船の数字は入れませんでした

台湾:患者数26名(無症状等の情報は取れなかった)
前日からの増加0名
*ソース:衛生福利部疾病管制署

人口比で見れば、概ね1/6なんで規模は同じくらいかな、と思うけど日本はここ数日毎日2桁で増えているのに比べて、台湾は16日に4名、20日に3名増えただけ。水際対策がうまく行っている印象。町の人々も、外出時はマスクを必ずする、営業の訪問を断るなど、かなり慎重な対応をしていると。一方の日本はクルーズ船の対応等々を見ると、初期の対応にはまずかった点がありそうで、流行は始まったと判断してよく、今後の規模拡大をどこまで防げるか?にフォーカスしているように見える。

SARSから学ぶ

SARSのとき患者数の拡大と収束が実際にどう進んだのか、はWHOのこのデータを参考に、まとめてみた。

2003SARS患者数推移
*筆者の独自集計です

(発表日ベースなんで正確な日数ではないけれど)増え始めてから減少に転じるまで、概ね3ヶ月強かかっている(患者数が少なかったベトナムは、1ヶ月強)。なんで、流行が始まっている中国、香港、韓国、日本、タイ、シンガポールはGW明けぐらいまでは患者数は増えていくと思われる。台湾は今の状況が続けば小康状態になりそうだけども、カナダではまた増え始めたという事例があるから、油断はできない。

台湾が日本、韓国への旅行に対する警戒レベルを1上げたというのは納得が行く。SARSの例に倣えば、GW明けまで患者数は増えるのだから、不用意に日本へ旅行してしまえば、せっかく台湾の中で防いでいるのに流行してしまうかもしれない。17年前に700名近くの患者、84名の死者を出した台湾の対策は、見ていて結構参考になるな、とも思った。

(新型コロナウィルスがSARS同様に推移するという前提条件ではあるが)日本においては、GW明けぐらいまで患者数は増え続けると思われ、今まで以上に警戒した状況で日々の生活、ビジネスを行う必要がありそう。現状に大きな変化が無い限り、在宅勤務やイベントの中止はGW明けまで続くと予想。東京オリンピックは、GW明け時点で開催の可否とか細かい内容の調整ができるなら良いけど、早めに判断しないといけないとなれば、結構苦しい判断を迫られるのではないか。

というような分析をしてみた。みなさんの分析はどうだろうか。ぜひ聞かせて欲しい。



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