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遊戯王OCG【影導忍法 影牢改】デッキ解説

どうもみなさん、「いなご」 と申します。

私のデッキ解説シリーズ。今回は、「忍者」をテーマとしたデッキを解説していきます。

※この記事で使用するカード情報の画像は、遊戯王公式データベースより引用しています

▼2021年構築の解説動画はこちら▼


▼今回構築の解説動画はこちら▼


2021年、過去動画では【影導忍法】としてデッキ解説を投稿しておりました。

「速攻の黒い忍者」を主役に据え、除外によるコントロールを行うというコンセプトに、「忍者」の展開力のなさを補う形で「シャドール」+「ドラグマ」によるコントロールで相手のスピードをこちらのペースに引きずりおろす方向で構築していました。


デッキレシピ

新時代の【影導忍法】、ここに推参!


こちらが現在の構築です。デッキとしてのコンセプトはそのままに、主軸としている除外戦術とリバース戦術の両方が強化され、カード間のシナジーが明確に太くなりました。


このデッキの戦い方


1.「ドラグマ・パニッシュメント」⇒「教導の大神祇官」⇒EX落とし

 
「教導の大神祇官」の効果で「エルシャドール・アプカローネ」⇒「影依の偽典」、「新生代化石竜スカルガー」⇒「化石融合-フォッシル・フュージョン」ヘアクセス。

 「ドラグマ」カードは光属性なので「エルシャドール・ネフィリム」の素材に使用できる。「エルシャドール・ミドラーシュ」なら、相手の展開力を削ぎつつ、各種コストとすることで自分の展開を一方的に伸ばせる。

2.「サブテラーの継承」と「シャドール」カード

 リバースモンスターである「シャドール」カードから各種カードへつなげる。「忍者マスター HANZO」を筆頭に、「生きる偲びのシルキィ」などコンボの要になる闇属性モンスターのサーチで重要。

 風属性の「影霊の翼 ウェンディ」⇒「若い忍者」や、地属性では「星なる影 ゲニウス」⇒「ネメシス・キーストーン」・「宙の忍者-鳥帷」などもある。

3.「忍者」カードによる戦線維持

 「忍者」カードの展開力を使い、「速攻の黒い忍者」を特殊召喚する。その効果により、「異次元の哨戒機」を除外。

 「エネミーコントローラー」や「古生代化石騎士スカルキング」などのコントロール奪取と合わせ、「異次元の哨戒機」の効果で除外に巻きこんでしまうのが狙い。「混沌空間」があれば、カオスカウンターを高速で貯めて展開力を伸ばすこともできる。


時代の新たな仲間たち


以前の構築から1年半、新規カードの影響を受けたことで多くの改良点が生まれました。その中でも特筆すべきは「天獄の王」及び「闇次元の戦士」の登場と、「忍者」カードの大幅強化です。


イラストがカッコイイ。


「天獄の王」は、セットカードを守りつつデッキの魔法・罠カードにアクセスすることができ、このデッキのエンジンである「サブテラーの継承」はもちろん、「終末の騎士」を呼ぶための「同胞の絆」にも伸ばせます。攻守も高く壁としての性能も十分。元々入っていた「御影志士」からサーチ可能なため、「キャッチ・コピー」が不要となりスマートになりました。

が、「終末の騎士」もとい「異次元の哨戒機」自体の準備手段が確立できるならと、「身代わりの闇」を加え「闇次元の戦士」で臨機応変に動けるようになったため、「同胞の絆」それ自体の重さを背負うリスクが、得られるメリットを上回ったと感じていて、現在は構築から外しています。

それに伴い「処刑人―マキュラ」も外しました。「忍法」永続罠カードを手札に抱えるタイミングを自発的に作れるため役割自体の説明はつけられるものの、自分ターンで手札から打てるそのメリットを十分に生かしきれていないと判断したためです。


除外とセットの両面で活躍!


「闇次元の戦士」は、手札を除外し、除外されている闇属性モンスターを表側守備表示または裏側守備表示で特殊召喚する効果。コストとした手札の闇属性モンスターをそのまま特殊召喚することもできるため、実質手札の闇属性モンスターを特殊召喚する効果としてみなすことができます。

特殊召喚の候補は多岐にわたり、手札に抱えた際に役割の持てない「速攻の黒い忍者」の展開及びその効果のコストで除外した闇属性モンスター全般が、そのまま盤面に還元できるようになります。

「ネメシス・キーストーン」をコストに充てれば実質ノーコストとなり、元々あった「異次元の哨戒機」とのシナジーに加え、このデッキにおける役割をより密なものにしています。

おまけ効果として、セットされたカード1枚につき100のダメージを与える効果もあります。「忍者」カードにおいては裏側守備表示で特殊召喚する機会は多く、①の効果も含めて「シャドール」カードとの相性も良好。生存期間が長くなるごとにその威力を発揮し、放っておけない存在となります。


コンセプトにぴったりの1枚!


「生きる偲びのシルキィ」は、レベル2のチューナーとして採用しています。「サブテラーの継承」でのサーチが容易で、かつその効果もデッキのコンセプトとマッチしているため、相手モンスターへのけん制や「忍法 落葉舞」とのコンボとして、違和感なく使用できます。

「闇次元の戦士」のシンクロ素材とする際、レベル3のチューナー以外のモンスターが必要ですが、「獣の忍者-獏」の登場で特殊召喚しやすいレベル3モンスターが確保できるようになり、この組み合わせで狙っていくことになります。

自身の効果で特殊召喚した場合、フィールドを離れると除外されますが、「闇次元の戦士」の効果を発動するためには闇属性モンスターが1体以上除外されている必要があるため、このデメリットがむしろ好都合に。準備なしに効果発動の条件をクリアできるため、その意味でも相性の良い組み合わせです。


現代のポテンシャルをゲットだ!


そして、核となる「忍者」の大幅強化。2022年登場の「忍者」カードたちはいずれも強力な効果で、既存カードとも調和が取れており、”わかっている人がデザインしている”と感じさせる良きカードたちです。

特にこれまでの「忍者」カードに不足していた展開力と攻撃力が劇的に改善し、フィールドに並べること自体のハードルはかなり下がりました。

セットであるものの最大2枚のカードを一気に用意できる「異襌の忍法帖」、条件が合えば相手のカードもリリースできる展開札の「忍法 落葉舞」、ボードアドを取りやすく間接的に対象耐性も与える「銃の忍者-火光」、墓地の「忍法」カードを回収できる「獣の忍者-獏」、除去とカード名変更が賢い「忍法装具-金土竜」、特殊召喚と無効で立ち回りやすい「蟲の忍者-蜜」、高い壁性能と融合召喚による奇襲性が高い「宙の忍者-鳥帷」、「サブテラーの継承」の拡張にも寄与し、裏側守備表示によるコントロールが強い「若い忍者」と、とにかくすごい充実度。


緩い召喚条件と頼れる能力!


EXデッキの「戎の忍者-冥禪」は後続の展開力に優れ、「忍者」モンスターが全て直接攻撃可能になるという、攻め手としてこの上ない性能のカード。「冑の忍者-櫓丸」は、除外による高い除去力として、このデッキの方向性である除外利用とも噛み合うため、頼りになります。

攻守の安定感に加え「化石」融合モンスターの素材にもなれる「重の忍者-磁翁」も候補でしたが、あくまでサブの岩石族の要素は既存組と「天獄の王」でまかなえていると感じたため、今回は見送りとなっています。

前述の内容から「忍者」カードだけでの戦線維持が容易になり、「シャドール」+「ドラグマ」の動きが確定できない場合でもデュエル内容が破綻しにくくなり、あくまで主役は「忍者」であると表現できるようになったことは、このデッキを引き続き使っていこうというモチベーションにもつながり、良い変化が起きたと感じています。


現代サポートで大きく躍進!


元々採用していた「黄昏の忍者将軍-ゲツガ」に代わり、「渋い忍者」を採用しました。これは、新規「忍者」カードにより裏側守備表示の概念が重要になったことで、その戦術に寄与できる力関係が逆転したと感じたため挿し替えています。

リバースした時の効果は上級モンスターが持つには重い効果ですが、裏側守備表示で特殊召喚できる手段が増えたことでその重さも気になりません。そこから裏側守備表示で特殊召喚した「忍者」カードたちもリバース時の効果持ちが複数いるため、相性が良いです。


リバース戦術と妨害を兼任!


お互いのフィールドに対象が必要なものの、「月の書」や「太陽の書」のように使えるカード。

立ち位置としては「生きる偲びのシルキィ」に近いかも。素引きが前提となるも速攻魔法なので、対応力ではこちらが上。リバース戦術に重きを置くこのデッキでは、裏側守備表示にすることはもちろん、自分のモンスターを表側表示にできる手段は1つでも多いほうがいいです。

相手モンスターを裏側守備表示にして妨害、「忍法 落葉舞」でそれをリリースしてしまったり、「闇次元の戦士」のバーン効果の火力アップにも貢献します。


元制限カードのパワーは伊達じゃない!


これらに加えて採用したのが「停戦協定」。制限カードとして長年居座り続けたかつてのパワーカードですが、このデッキとのシナジーはなかなかのもの。

裏側守備表示モンスターを表側表示にする処理とダメージを与える効果は同時処理のため、『時、~できる。』の任意効果である「渋い忍者」の効果も問題なく発動できます。「シャドール」モンスターのようなリバースモンスターの効果は発動しないものの、リバースモンスターではない「忍者」モンスターのリバース時の効果は発動できるため、共存が可能です。

チェーン1で発動すれば「渋い忍者」自体のリバース手段として使えるほか、「渋い忍者」発動後に大量展開した裏側守備表示の「忍者」モンスターたちを全てリバースさせることもでき、それらのリバース時の効果も余すことなく利用できるため、親和性はかなり高いと言えます。

単体でのバーンダメージもかなりのもので、「渋い忍者」から大量展開を行えている場合、3000近いダメージが見込めます。「戎の忍者-冥禪」によって「忍者」モンスターが直接攻撃による攻め手を確立した今、引導火力としてその威力は申し分ないでしょう。

フリーチェーンで使いどころには困らず、逃げ切り勝利をイメージできるところから、”らしさ”の演出も気に入っています。汚いさすが忍者汚い。


ピン挿し罠への新しい提案。


そんなピン挿しの通常罠カードに対して「トラップトラック」の登場が後押ししています。「トラップトリック」ではアクセスできなかったピン挿しの通常罠カードに対して厚みが持たせられるほか、破壊効果自体はフィールドの「異次元の哨戒機」の処理方法や、「シャドール」カードを効果で墓地へ送るなどの運用が考えられます。

元々「トラップトリック」だった枠の内1枚を「トラップトラック」に変える形にしており、初動に向けた「サブテラーの継承」へのアクセスの厚みは変えず、より手広さを確保できるのも嬉しいポイントですね。


おわりに


以上、初期構築からの変更点を中心に解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

新規カードの強さと安定感を全面的に享受したことで個性的な動き自体は少なくなってしまったものの、昔の継ぎ接ぎ構築からはかなりスマートになったのではないでしょうか?

実際にデュエルしていて、その強さと持ち味をしっかり感じ取ることができ、これまで自作してきたデッキの中でも屈指のお気に入りデッキとなりつつあります。

「忍者」カードとしての基盤はある意味で完成を迎えたといっていい現代カードプールで、これから先このデッキの進化をどう考えていくか、難しい時代になっていきそうです。より長く付き合えるデッキとなるように向き合っていきたいですね。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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