【日記】ビデオ授業とアナクロニズム #海野波香のさざめき 【26】

生まれてこの方、ビデオ授業に集中できた試しがない。

学生時代に通っていた予備校の中にはビデオ授業式のものもあったし、仕事をするようになってからオンラインでスキル学習のためにビデオ授業を受講したこともあった。

しかし、それら全てに共通して言えるのは、ほとんど身にならなかったということだ。まだラジオのほうがよく覚えているくらいだろう。

勉強方法には相性というものがある。

対面授業でなければ集中できない人もいるし、音ではなく文章で読まないと頭に入ってこない人もいる。

ノートを整理する過程で覚えるために几帳面なノートを作る人もいるし、書くという工程で覚えるために雑なノートを作る人もいる。

色々な方法があって、自分に適した勉強方法を見つけたものから勉強が得意になっていくのだと思う。それが「要領を掴む」ということだ。

その点、私は紙で読んで書き散らすことが最適解だった。

テキストをひたすら読む。まず1日でざっくり1周流し見して全体を把握し、それから2週間はかけて丁寧に1周、A4のコピー用紙に要点を書き出しながら読み解く。

それが終わったら問題集を解く。このとき点数は気にせず、自分が今どれくらい把握できているかを意識する。だから少しでも自信がなかった問題は空欄にしてしまっていい。

また2週間かけて丁寧に1周し、問題集を解く。今度は点数を意識して解いてみる。大抵の場合この時点では合格点には届かないから、得点源とそうでないパートを分析して弱点を把握する。

弱点を集中的にセルフ補講し、問題集を解く。全体の抜けが生じるといけないので、1周通しで読むのも忘れない。これくらいの時期になると1週間で1周できるようになっている。

そういうサイクルで知識を定着させるから、丁寧なノートというやつは取ったことがない。高校3年間、一度たりとも学年一位の座を譲ったことはないが、ノートの提出率で平常点を下げられた苦い思い出がある。

このやり方は自分のペースで読み進めてメモを取ることを前提にしている。つまり、ペースをコントロールできずメモを待ってくれないビデオ授業は私との相性が最悪だ。

メモを取れないから手を動かさない。手を動かさないから集中が切れる。集中が切れるからビデオの内容が頭に入ってこない。結論、眠い。

一時停止すればいいというのはそうなのだが、私はペンもマウスも右手で扱う。一度ペンを置き、マウスに持ち替えて一時停止を押し、またペンを持つというロスで私の意欲は大幅に減退する。

ここ数週間、資格勉強のためにどこの講座を利用しようか悩んでいた。資料請求などあれこれ済ませ、サンプルを受講したりもしていたが、結論としては市販のテキストを買って独学でやったほうがよさそうだ。

こういうやり方は完全にアナクロニズムに陥っていると見られそうだし、私自身滑稽だとすら思っている。

しかし、学生時代に最適化してしまった手法を今から時代に合わせて更新できるかと問われれば、もう無理だ。そういう歳ではない。

せめて電車では電子書籍で勉強するとか、一問一答はアプリでやるとかそういう効率化を図ることにしよう……私も老いたものだなあ、妥協案を模索しないと時代についていけないとは。

今日のはっぴー

  • 夜ふかししても意外とすぱっと目が覚める

  • 難航していた書類を終わらせた、後は印刷して持ってくだけ

  • 掃除に洗濯、小説書いて映画見て、日曜日満喫できた

  • Twitterスペースを楽しんだ、フォロワー愉快



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