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仕事人間からの脱着-就職氷河期の就職-

仕事人間からの脱着シリーズ、スタート!

こんばんわ。
おっちょこママです。

実は私、TO-FUメンタルですが、仕事人間だったんです。
今、仕事人間脳から脱着を目指しています。
そんな私の仕事人間での出来事を少しずつお話しできたらいいな。と思っています。
その名も「仕事人間からの脱着」シリーズ!!
ちょっとダークな話になるので、不定期シリーズです。
読んでいただけると嬉しいです。

就職氷河期の高校生時代

私が就職をしたのは、就職氷河期時代。
高校3年生のまだ右も左も分からない私は、自分の人生をどうしたら良いのか悩んでいました。
それは・・・
高校の簿記の勉強が楽しく、進学してもっと勉強したい。
という気持ちと
父の事業が傾き、私が進学すれば妹が高校に進学できないかも私が働かないと。。。
という気持ちが混濁していたからです。
なんとか私までは高校を卒業するまでは持ち堪えていた父の事業。私もアルバイトをして、自分の検定代などを稼いだりしました。
父もなんとか妹の高校生活だけは。と仕事に精を出しましたが、時代の流れと共に家業は廃れていきました。

友達には言えないこと。
ちゃんと学費は納めていたので、学校の先生も知らなかったと思います。

母の願いは「公務員」

3年生の三者面談の日。
担任の先生に「進路どうしますか?」と聞かれた時
母が口を開いた
「私の希望は公務員になってほしいです。娘は公務員になることが今から可能でしょうか?」
商業高校だったため、公務員を目指していた同級生は2年生から別課外を受けていました。私は今まで公務員課外を受けていません。
そんな私が公務員に合格できるかどうか。母は心配だったと思います。
先生は私を見て言いました。
「簿記の先生は専門学校の進学を推している。この前来た専門学校の先生も君なら特待生として進学ができる。と言っている。
でもお母さんの気持ちもわかる。
どうしたい?」と。
進学しても家から学校に毎日通うことは難しい。そうなると寮やアパートに入居することになる。勉強は朝から晩まで。土日も勉強するらしい。
ただ、家からの支援は厳しい。バイトをしたら少しは良いかもしれない。だが、話を聞くとバイトをするなら体を壊す可能性が高かった。
私は口を開いて言いました
「先生方のお話は嬉しいです。ですが、私は進学しません。前にも言いましたが、就職を希望します。
公務員は今からだと、受かる気もしません。そのまま就職でお願いします。」
それを聞いた母が
「本人はそう言っていますが、公務員志望にしてもらいたいです。」
担任は困った顔をしていました。
「もう三者面談の終了時間なので、もう一度お家でお話ししてください」
そう言って締め括った三者面談後、
家でも私と母は公務員と就職で折れませんでした。

次の日。
担任に呼ばれた私は家でのことを伝えました。
そういうと学年主任の先生が私の話を聞いて、提案しました。
「税務大学という大学を知っているか?
財務省の公務員になれば、入れる大学だ。ここで好きな簿記も経済も学べる。公務員試験の勉強をして、財務の公務員を目指してみないか。
もしダメだったら就職すればいい。就職しても公務員試験の勉強がタメになる。どうだ?」
税務大学。勉強ができる。
その言葉に私はうなづいてしまいました。

次の日から公務員試験の勉強をしました。
一緒に勉強している同級生より、はるかに遅れをとっていましたが持ち前のやる気と努力。そして同級生の助けもあって、なんとか勉強についていきました。
ですが、やはり普通校の生徒、2年生の頃からしっかりと用意していた同級生との空いている穴は埋まりませんでした。

友達が就職が決まり始めた頃、やっと私は就職活動に足を踏み入れました。

出遅れた就職活動

出遅れた感が否めない就職活動は、まずは求人票があるかどうかを探すことからでした。
いつもならもっと多い求人票。
就職専門の先生も困り顔。
「関東とかまで就職を考えるなら、旅館の中居さんとか。何件か来ているよ。地元にするなら・・・倍率は高いと思う。
あなたは面接は初めてだけど、他の子は何社か受けている。ハンデがかなりあるよ。どうする?」
「とりあえず、地元。もしくは県内を希望します。」
残された数枚の求人票。
その中で自分の希望の職の会社に履歴書を書いて提出し、
面接練習も急いで何回も行いました。

面接当日、
募集人数1名に集まった応募者数8人。(高校生のみ)
面接官は3名。
「どうしてうちの会社を選んだの?」
当たり前の質問の中、
緊張も解けた頃に言われた言葉。
「君の住所はあー。あそこね。
仕事がないなら、家の家業を継げばいいじゃない?」
そう言う面接官に笑顔が引き攣りながら答えた。
「もっと広い世界を知りたいと思ったので、家での家業を継ぐのではなく、他社に就職したいと考えています。」
そう言うと、面接官は全員怒った顔をして行った。
「君は考えが甘いよ。そんな考えだとこれからの人生、上手くいかないよ。これだから高校生は考えが甘すぎる。
家業も継ぐ意思も決意もない人間に責任感なんてないんだよ」
頭が真っ白になり、それから何を答えたかすら覚えていません。
ただ、悔しさで頭がいっぱいになったことだけしか記憶にないです。
私の初めての就職面接は悔しさと悲しみで終わりました。

それから3社ほど応募し、全て落ちました。
学校は就職100%を目指しています。卒業式までに就職が難しいと判断した同級生は進学するよう説得を始めました。
私も進学しないか。と何度か言われましたが、お断りしました。

進学を断り続けて1週間。
就職担当の先生が急いで持ってきた求人票。
求人票を見て、私に確認する前に企業の担当者に連絡し、プレゼンをしてくれたようでした。
「どうしても面接してほしい生徒が一人います。もしかしてもう応募している方もいらっしゃいますが、ぜひうちの生徒の履歴書を見てほしいです。」
先生の熱意も伝わり、
履歴書を見ていただき、面接まで漕ぎ着けました。
「あなたは就職したらどうしたい?」
「しっかりと働きたいです。
私はこれから社会人としての常識をしっかりと学んでいきたいと思います。」
たった1つの質問。
それで合格をもらいました。
まだ未熟な高校生をたった一つの質問で合格してくれた企業の面接官にはとても感謝しています。

これから私の仕事人間への道が開いていきます。


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