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音楽家が副業でYouTubeを始める2通りの方法

副業として収益を得られることから、あらゆる職種の人に注目されているYouTube。音楽家がYouTubeを始める2通りの方法を紹介します。

(この記事は約6分で読めます)

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① 最短で収益を出すチャンネルを作る

YouTubeで手早く収益を出すにはマーケティングが必須です。

YouTubeでは「自分がやりたいこと」ではなく「みんなが見たいもの」を考える必要があります。まずはリサーチをして、需要を理解した上で動画づくりの戦略を立てないとあまりウケません。

でもこれが音楽家がYouTubeでぶち当たる高い高いカベです。

多くの音楽家は「自分の芸術を表現する場」を求めてチャンネルを開設します。音楽家は芸術家です。でもすぐ「自分の一番みせたい動画(オリジナル曲など)」はほとんど再生されないという現実に気づきます。非常に厳しい舞台です。それで多くの人がまず名前を売ろうと人気曲のカバーをやりますが、カバー曲では全く、あるいはほとんど収益が出ません(以前の記事「人気曲のカバー動画はどのくらい収益が出るのか?(YouTube)」を参照)。

ですのでYouTubeで収益を出そうと思う場合、主に「自分のやりたいこと」を我慢し、「需要」に答える初心者向けの演奏解説や楽器購入の仕方などのトークの動画を作ることになります。

そのためには、まず自分が作りたい分野の動画の競合などを調査し、一定数の需要があり供給がまだ少ない動画、つまり「隙間産業(ニッチ産業)」的な動画を狙って作って行くのが近道です。

例えば「ギターチャンネル」は何万件もあり、供給が豊富です。世界のトッププロもYouTubeで解説動画を出す中、自分の動画を見つけて視聴してもらうのはかなり難しいと言えます。一方「オカリナチャンネル」はまだ競合も少なく、演奏方法の解説者もまだほとんどいません。そして60代以上の年齢層という、リサーチで見逃されがちな視聴者層に大変人気のジャンルです。

ニッチな需要を狙いましょう。

そのほかの点も含め、動画づくりに大事な点を箇条書きにします。

裾野の広い(視聴者の絶対数が多い)動画をメインに作る。初心者向け動画、誰にとっても分かりやすい動画など。上級者向け動画の再生数が少ないのは、上級者が少ないので当然。

リサーチをする。今何が再生されているのか、今Googleがおすすめしているのはどんな種類の動画か、などの調査をした上で、それに答える動画を撮る。するとインプレッション(Googleによって他の視聴者におすすめされる回数)が増える。

「自分のやりたいこと」を徹底して押し殺し、「万人にウケる」動画を撮り続ける→(個人的にはこれが一番辛い)

健全な動画を出し続ける。Googleや広告主が「万人におすすめできる」「広告をつけたい」と思うような動画を作る(過激な動画を撮ると再生回数は上がるが、1再生当たりの広告単価が下がる。インプレッションも下がる。どうがんばってもあまり稼げないというGoogleの評価が低いチャンネルが出来上がってしまう)。

プロでなくても「プロ感」、「講師感」を出す(でも自慢はNG)。自分を「底辺」「初心者」などと紹介すると視聴者は離れていく傾向がある。

・「隙間産業(ニッチ産業)」的な動画を作る。競合が少なく、需要が満たされていない分野(この点オカリナはピアノやギターなどの楽器より有利)

ただ、上記のような努力をして動画づくりを頑張っても、すぐに数字がついてくるわけではありません。最初は「稼ぐぞ!」と乗り気でも、ほとんどの人がチャンネル登録者数100人行かないくらいで動画作りをやめてしまうと言われています。注意していないと再生回数やチャンネル登録者数、批判コメントや低評価を気にし過ぎ、うつやSNS中毒になることもあると報告されています。バランスをとって楽しくチャンネルを運営して行くには「音楽」以外のたくさんのスキルと精神的強さが求められます。はっきり言ってストレスはとても大きいです。

②再生回数やチャンネル登録者など一切気にせず、自分のやりたい芸術をやる

この場合、すぐ数字が伸びるかどうかは未知数です。ですがストレスとは無縁です。数字を気にしなければ、やっていてとても楽しいです。売名行為やTwitterでの宣伝などに気をもむ必要は全くありません。「本気でやるかどうかまだわからないけど、とりあえずYouTube始めてみたい」という方にも、まずはこのやり方がおすすめです。必要なのは動画にわかりやすいタイトルをつけ、説明欄とタグをきちんと記入することだけです。あとは何もいりません。

さらにこの方法は、自分の教室やオンラインレッスンの宣伝などのためにも効果的です。本当に楽器を習いたい人は自分で動画を検索して見にきてくれますので、再生回数を稼がなくても大きな宣伝効果があります(私も数百回再生されただけの紹介動画で生徒さんがたくさん集まり、今では新しい生徒さんをお断りしている状況です)。また自己紹介の際に「YouTubeに動画あります」と言えるのは、様々な場面で強みになります。

またYouTubeの良いところは、チャンネル登録者数や動画の評価数などを非表示にできることです。非表示なら、他チャンネルとの比較や競争なども生まれません。また批判コメントが来たら、その人のコメントだけを全て非表示に設定することもできます。コメントを非表示にされた人は気づきませんので、その後も他の動画に批判コメントを書き続けるでしょう。ですが配信者にも他の視聴者にも、何を書いたのかは全く表示されません。

このように楽しみながら動画投稿をして「いつかチャンネル登録者数1000人行って収益化できたら、それもいいかもね」くらいに思っておくのが一番気持ちのいいやり方です。

・一番大事なこと

上記の2通りの方法(マーケティングをするor自分のやりたいことをする)どちらのやり方を取るにしても、私としては

「チャンネル登録者数多い人=すごい人」
「再生回数多い音楽=すごい音楽」

という世の中にまかり通るやばい価値観を捨てて、まずは音楽を楽しむことを一番におすすめします。YouTubeをやるときは自分が楽しむこと、自分が芸術家であること、そして何より大事なこととして

他人と数字を比べない

ということを、どうか忘れないで下さい。継続さえしていれば数字は後からついてきます。それにチャンネル登録者数という数字が伸びなくても、「あなた」という人間の価値は変わりません。「生活のためのYouTube」であって「YouTubeのための生活」ではありません。SNS中毒や精神的疾患を患って生活を壊さないよう、どうか気を付けてください。

・ 収益化まで3年はかかる

ほとんどの場合、チャンネルの開設から収益化まで、努力しても3年はかかると言われています。初めからマーケティングが上手で、動画の撮影もトークも編集もサムネイル作りも上手という人(そんな人はいないと思いますが)は数か月で収益化できるかもしれません。でも開設時から「3年かかる」と思っておけば、かなり気持ちが楽になります。「もしかしたら数か月でできるかも…」と期待していると、十中八九ヘコむことになります。

「3年かかる」と思って長いプランで戦略的に動画を出すと、数字がそこそこの伸びでも満足できます。ある動画の数字が伸びなかった時も、「伸びない理由」がわかるので、それはそれで貴重な資料になります。逆に「バズれ!」という根拠のない願いもって動画を出すと、動画を出すたびにへこむことになります。たとえバズっても、バズった理由がわからないので「一発屋」になってしまいます。過度な期待は本当に精神を病みますので、長い目でプランを組むことは大事です。

・まとめ

・手早く収益を出すチャンネルを作るにはマーケティングが必須
・再生回数やチャンネル登録者など一切気にせず、自分のやりたい芸術をやるとストレスがない
他人と比較しない。「数字=成功」ではない。
・収益化まで3年はかかる。過度の期待は本当に禁物。

この情報が皆さんのお役に立つことを願っております。

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この記事をかいた人

オカリナ講師のジャスティン

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