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100年間インフルエンサー 『成長が生んだ私の恋愛破綻』 伊藤 野枝 ( いとう のえ ) きくよむ文学

伊藤 野枝 ( いとう のえ ) 1895年 明治28年 1月21日 - 1923年 大正12年 9月16日

100 年前のインフルエンサー?か

成長が生んだ私の恋愛破綻この文章の背景説明 :

T ( ティー ) 」とは、ダダイストの辻 潤 ( つじ じゅん )。

O ( オー ) 」とは、無政府主義者の大杉 栄 ( おおすぎ さかえ )。

伊藤 野枝の最初の結婚相手である「 T 」との関係と、その関係の破綻と「 T 」への強力な人格批判 ( つまりダメだし )、貧乏生活、「 O 」との出会いについて、また世間から注目されていた平塚らいてうの創刊した「青鞜 ( せいとう ) 」および「青鞜社」についても触れられている。

なお、この「 T 」= 辻 潤 による、自分自身を含むこの 3 人の関係についての言及に対しての世間へのアンサーと受け取れる『ふもれすく』という作品がある。

100 年以上前、彼女の書いたものは少なくないひとに読まれていたのだろう、なにか話題になるたびに、その行動の表明を発表していたようで、これはおそらく「 O 」= 大杉栄 ( おおすぎ さかえ ) との関係が周知され彼らの周辺での人間関係が変化したことにたいして、心境を問われたか、もしくはその正当性を表明する必要性を感じたことによって発表されたのではないか。

100 年以上前には、世間に対してそうとう色濃く影響を与えたようだが、伊藤野枝の没後 100 年の現代にはそれとはまた異なったインフルエンスをしているようだ。

▷ 没後 https://ja.wikipedia.org/wiki/伊藤野枝 より

https://ja.wikipedia.org/wiki/伊藤野枝 より

ただ、ここで語られる伊藤野枝の恋愛関係図は、もっとさらに複雑であることが知られている、ということが前提である。
それについては、おそらくこれと同等の事情により大杉によって世間に向けて書かれている『男女関係について 女房に与えて彼女に対する一情婦の心情を語る文』に※婉曲的に大杉の主張 ( つまり、いいわけ ) が述べられている。

(また、辻潤のいくつかの作品についてはアマゾンの電子書籍でゼロ円で販売されているようである。)
                 ▼ 『ふもれすく』 辻潤  初出 婦人公論 大正13 年 2月号 掲載

「ふもれすく」 辻潤  kindle より 

※ 湾曲的に … 伊藤野枝からのラブラブ文通のテクストを作為的に引用して自らのポジション取りの主張に利用しているように見受けられる。


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成長が生んだ私の恋愛破綻

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