見出し画像

#3 最強の就活:OB訪問(後編)

こんにちは。OBたきです。
週1更新できるように頑張ります。笑

さて、今回は前回の続きです。
(前回の記事は ↓こちら↓ )

前回はOB訪問そのものの利点をお伝えする前に、「OB訪問なしに情報収集していたらどうなるか」という観点でお伝えしました。情報収集の落とし穴にはまらないようにしたいものですが、その切り札がOB訪問であると私は確信しています。きょうはその利点についてまとめてみました。

メリット① リアルな情報が収集できる

前回記事で、説明会で説明している人事は現場のことをよくわかっていないとお伝えしました。大きい会社であればあるほど、人事のような管理部門と、営業などの現場とは距離があり、肌感覚の情報が語りづらくなります。

人事発信の情報に対して、現場社員と話せるOB訪問では、確実に現場のリアルを知ることができます。「残業時間って実際どうなの?」「ノルマとかってあるの?」「成績が良かった時と悪かった時の給料の差は?」などの質問に対し、人事が回答する内容は「当社の平均残業時間は~」「ノルマというより目標というものがあって~」「当社の営業には給与のほかにインセンティブなどがあり~」と、まぁ無難なものでしょう。
現場の回答はリアルです。「20時に帰れたら早い方」「年間予算が●●億円」「ボーナス1回●●万円は差が出る」など、自身の日常業務や待遇を話すだけなので、社員側からすると何ら難易度は高くありません。そもそも、人事に聞きづらいことでも聞けるというのも大きな利点ですね。

ちなみに情報に差があるのには、もちろん人事が知らないということもありますが、現場は「必ずしも自社の魅力付けをしなくていい」という立場の違いも影響しています。もちろん優秀な学生に入ってきてほしいものですが、OB訪問を受ける社員のスタンスは「自社に優秀な社員を引き込みたい」というものではないケースが多いと個人的には思います。(じゃあなんでOB訪問受けてくれるんですか?と聞かれることもよくあるので、この辺もいずれ書きます)
無理に自社に引き込もうとするのではなく、「学生が正しく判断できるようリアルを伝えよう」とするOBのスタンスが、OB訪問で入手できる情報の質を向上させているものと考えます。

メリット② 自分のためだけに時間を使ってもらえる

ここは意外とやってみないと気付からないポイントだと思います。
普通、企業の説明会は対面だと50人とかで、Webだと一度に200人とかの大人数を相手にして進行します。仮に聞きたいことがあっても、質問タイムに質問できるのは1・2問、Webだと人数が多いうえに質問ハードルが下がって大量の質問が出るために、自分の質問が取り上げられることはかなり稀です。
OB訪問はどうでしょう。当然ですが、絶対に質問に答えてもらえます。平均的なOB訪問が1時間だとして、10個ぐらいは質問を消化できるのではないでしょうか。しかも、回答者は人事ではなく現場社員。ほかの学生ではなく、自分が知りたい領域について、個別具体的な業務内容を大量に入手できます。(コンサルなどの一部業種では厳しい守秘義務があるため、教えてもらえないこともあります)

また、OB訪問を「質問の場」と考えている方も多いと思いますが、OB訪問はあなたのための時間なので、何に使ってもいいんです。ぜひやっていただきたいのは「私のガクチカや志望動機、率直にどう思いますか?」という時間の使い方です。
手順はカンタンで、その企業に提出する予定のガクチカ・志望動機をOBに伝えます(事前にテキストで送付しておくのもありです)。で、それに対してフィードバックをもらうというもの。OBは必ずしも面接官の経験はありませんが、面接官は現場社員なので、両者が気になるポイントは似ているはずです。「こう表現した方がわかりやすい」「うちで活躍している社員の特性と似ているからプッシュした方がいい」「それは幻想で実際は全然違うから言わない方がいい」など、1回の面談で5つぐらい改善ポイントをお伝えしている気がします。自分でああでもないこうでもないと悩むより、志望企業の現場社員がどう思うかを聞いた方が効率的なので、ぜひ試してみてください。

ちなみにこの作業を学生同士でやっている人も多いのですが、あんまり意味がないと思います。現場経験のある社会人と学生の視点は大きく異なりますし、そもそも学生が面接官をやることは絶対にありません。ガクチカや志望動機に対してどのような意図・視点で聞いているかはまたいずれ書きますが、傷の舐め合い程度のことをするぐらいであれば、志望企業のOBに時間をもらってズバズバ指摘してもらった方が正確かつ早いと思います。

メリット③ 強い少数派になれる

私の大好きな欅坂46のデビュー曲「サイレントマジョリティー」は、何も意見のない多数派のままでいいのか、ということを強く主張する歌ですが、就活に重なるシーンがたくさんあります。前回の記事にも書いたように、だれもが参加できる説明会に参加して満足する「One of them」に成り下がらないでほしいなと思います。(アイドル関連の話題が今後も毎回入ってきそうです笑)

お伝えしたいのは、OB訪問を積極的に行っている学生は意外と多くありません、という事実です。少し情報が古いですが、リクルートの就職白書2019によると、OB・OG訪問をしている学生は22.1%と、4~5人に1人しかいないらしいです。たぶん色々理由はあるんでしょうが、
1.OBのツテがない
2.日程の調整などのやりとりが面倒くさい
3.自分なんかが訪問していいのか自信がない
あたりが主なポイントではないでしょうか。これらを突破するだけで、有益な情報やフィードバックをもらった「強い少数派」になることができます。

1と2に関しては、今は「Matcher」や「VISITS OB」などいろんなマッチングサービスがあるので是非調べてみてください。自分の大学の先輩でなくても快く引き受けてくれるOBは山ほどいます(執筆時点だと、Matcherは27,670人のOB登録があるようです)。また、企業によっては、個別に問い合わせをすれば紹介してくれるケースもありますので、まさに行動したもん勝ちです(公平性の観点から断られるケースもあります)。
ちなみに私が就活をしていたころ、第一志望の企業にOB訪問するために大学のキャリアセンターに行ったところ、名簿の書いてある分厚いファイルを渡され、「持ち出し・コピー不可」だったために連絡先をノートに大量に書き写して、後日メールを大量に送るという作業を行いましたが、工数はかかるは情報が古くてすでに退職したOBもいるわで、マジで不毛でした。笑
今は環境がガラッと変わり、マッチングさえすれば、そのサービス上にあるLINEのようなチャットツールで日程調整をするところまでできますので、かなり少ない工数でOBにたどり着けると思います。

3の「自分なんかが訪問していいのか自信がない」に関しては、気持ちはよくわかります。志望動機やガクチカも整理できていない段階で社員に時間を取ってもらうのは申し訳ない、と考えて踏み出せない方は多いのではないでしょうか?ただ、考えてみてください。自信のない志望動機を、その状態で本番の面接に臨む方がよっぽど恐怖です。先述のように、効果的なフィードバックを一度もらえばかなり改善されるので、勇気をもってアポを取りましょう。

ただし、社員も忙しい中で時間を割いています。全くのノープランで臨むのではなく、質問はたくさん用意していきましょう。好きな人についてたくさん知りたいのと同じで、志望する企業であれば質問はいくらでも出てくるはずですよね。

結論 OB訪問は「差別化」のために取り組む

今まで書いてきたようなメリットがあるOB訪問ですが、すべては「他の就活生との差別化」につながるのです。

①で収集した「リアルな情報」は、志望動機の差別化につながります。前回記事でもお伝えした情報収集では「全員同じキラキラ情報」をつかんでしまうことは避けられませんが、説明会では決して語られない情報が、OB訪問では簡単に手に入ります。結果として、その情報を基に作成した志望動機はほかの就活生と異なるものであり、かつリアルで現実味を帯びたのものになるので、現場で働く面接官には刺さりやすくなります。

②の「自分のためだけの時間」よって実現するのは、就活効率の差別化です。一人もしくは学生同士で悩むよりも、経験豊富な大人の手を借りて効率的に就活ができるようになります。自宅でYouTubeを見ながらトレーニングするのと、ライザップに通ってオリジナルのメニューをプロと一緒にストイックにこなすのとでは、天と地ほどの差があるのではないでしょうか。効率よく知りたい情報を集めて、ほかのことに時間を使いましょう。

③の「強い少数派」は、志望「度合」の差別化を実現します。
先ほどもお伝えした通り、7割以上の学生はOB訪問をしていません。OB訪問をしたことは、面接で口にした方がいいです。OB訪問の実施有無が合否に直接影響することは稀ですが、「御社が第一志望です!」と全就活生が言う中で、ただ言っているだけの学生と、日程調整などが面倒なOB訪問という手段をとって情報を取得しに来ている学生を比べると、後者の方が確実に説得力があります。(実際同課は別として)OB訪問するほど志望度が高い学生は、合格を出したらちゃんと承諾してくれそう、と考えるのが人間というものですので、使わない手はないでしょう。


今回までの2部作でやっと「OB訪問ってステキだよ」ということを延々と描いて参りました。会わせて7000字ほどを読んでくれた方がいたらうれしい限りですし、それが伝わっていたら何よりです。

次回からはOB訪問でよく受ける質問についてお答えしていきたいと思います!ではでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?