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ドキュランドへようこそ 「私を忘れないで~韓国・未婚母子施設の現場から~」

制作したディレクターは、生まれて間もなく国際養子に出され、生みの親を知らずにフランスで育った。彼女は、母親がどんな気持ちで自分を手放したのかを知りたいと、自分が生まれた韓国・済州島の未婚母子支援施設を訪ねる。そこで出会ったのは、社会の偏見の中、自分で子どもを育てるのか、養子に出すのか決断を迫られ、苦悩する未婚の母たちだった。原題:FORGET ME NOT(デンマーク/韓国 2019年)#SDGs (以上公式HPより引用)

少し前、熊本市の慈恵病院で内密出産が行われたことがニュースになった。「妊娠したものの中絶もできず、誰にも知られず出産したい」。そんな女性の思いに応えたこの病院の英断の先には、解決できない前途があるようだ。

この番組では、似たような境遇が韓国にもある事を伝えていた。なんてタイムリーな、と思うと同時に、韓国の仕組みを日本にも参考・応用できれば良いと思いつつ試聴した。

出産して我が子の顔を見れば、愛情がわくのは生物として当然だろう。望まない妊娠ゆえ、産んだら里子に出すと決めていても、別れのときには身を切られるような哀しみに襲われる。そんなシーンは他人の私でも、見ていて涙が出た。

この番組を制作した女性は、自分の境遇と重ねながら韓国の施設の様子をくまなく撮影した。さぞかし辛い思いもしただろう。しかしその勇気には拍手を送りたい。里親の元で大切に育てられたからこそ、産みの親について考えたくなったのだと思う。

不妊治療に悩む女性と望まない妊娠をした女性。この正反対な存在が、互いにwin-winになる方法の一つが里親制度かもしれない。などと思いつつ、生まれてくる生命が大切にされ、大きくなることを切に祈っている。




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