金属バットNGK単独ライブ「GAINYA VICTORY OVER ZAN」の感想
はじめに
アイドルファンの僕が金属バットを知ったのは「もういっちょTV」のおかげでした。SKE48の福士奈央がいろいろな芸人さんたちと出会い、笑いを学んでいくその番組は、お笑い初心者の僕にも勉強になり、毎回とても新鮮でした。今考えると、みんな大好きTPが手掛けていた番組だったんですね。
ある日、いつものように「もういっちょ」をみようとyoutubeを開くと、そこには見覚えのないロン毛の男がサムネイルにいるではないですか。
ひとまず見なかったことにして、それから数年放置していました。
ある時、ふと思いつきで「金属バットもういっちょ!」を開いたのが運の尽きでした。そこから僕は、きっと多くの金属バットファンの方が通るであろう、「耳を腐らせる」日々を送り、時々、配信のライブを見て、ご両人の有志を見守っていました。
特に、人生の中でにっちもさっちもいかなくなって、借金あるわ職はないわで、毎日明け方のビルの屋上や駅の線路で死ぬかどうか考えていた時は、本当にお二人の漫才やラジオに救われていました( 今はすっかり立ち直って、働きながら個人で雑誌作りを始めるぐらいにはなっております。友保さんのnoteの表現とか凄い好きなんで、いつか原稿の依頼をできないかと思っております )。
そんなご両人が、いよいよNGKでライブをすると聞いて、これは観たいと思ってワクワクしていました。思えば、昨年のM1敗者復活も本選まであと一歩だっただけに、今年はご両人に良い風が吹いて欲しいなと思っている今日この頃です。
残念ながら劇場まで足を運ぶことは出来なかったんですが、配信でじっくり楽しませていただきました。
それでは、各ネタの感想を。ネタのタイトルは僕が勝手につけているものですので、あしからず。
1 リズムネタ
まさかのリズムネタからのスタート!
「やーちまったぁ、やっちまったー!」と二人仲良く踊る姿は、普段のしゃべくり漫才を見なれていると、もうそれだけで面白いんですが、あとからご両人が「令和いちおもんなかったリズムネタ」と語っていましたが、少しだけ違和感はあったかも知れませんね。
あと、意外とご両人の歌声が好きかも知れません。
毎回、「どーうしよう?」「どうするの?」でダーティーなことが来るかと思いきやめちゃくちゃ正論的なことが来るのも面白かったですね。僕は「思い切ってタクシー移動」が好きです。
この後の「リズム芸人って心強いよなあ」という話も良かったです。
2 メスカポイント
出囃子について「ピー」の嵐で笑わしてもらいました。
「お薬アベンジャーズ」って!
エスカポイントみたいな感じで貯まっていく病院のポイントカード、メスカポイントのネタです。
もう、「盲腸強化月間」とか、「メスカプライムビデオ」の「手術回戦」とか、もう笑いまくりでした。
突如飛び交う蠅のハプニングに笑いつつ、どんどんエスカレートしていくカードの特典。
さりげなく、ご自分のコロナ感染も笑いに変えているところが流石だなと思いました。
何気なくネタにゆるキャラ出してるところもこの後の伏線になってましたね( 五心ちゃんとかね )。
3 ゾンビは怖い
出囃子で流れたであろう「パラダイス銀河」のチョイスで笑いました。
綺麗な和牛漫才。
小林さんが話をそらしていく中で出来る、給食の小おかず、ナップサック、トライアングルに共感しまくりでした。
そして、途中出てくる小林さんの「俺、離婚してるからお父さんおらん」からの慰める友保さんに爆笑しました。その後の急に正論を語りだす小林さんも面白くて「37って周りの37はバリバリ働いてるよ?思えは家でゾンビのことを?」とか不意打ち過ぎて笑いました。
二人の学生時代がつまった感じがして好きです。
最後の和牛さんのクオリティを越えられるかは、急に漫才界のメタゲームみたいで面白かったです。「大きな賞レースの舞台でさ、ドラえもんのネタやったらどうなるか知ってるやろ?」とかも爆笑でした。
最後に「やーってもうた~」が来るのも1つ目のネタを振りにする伏線回収で最高でした。
4 山口了さん 美味しんぼポーカー
もうね、この人どんだけ「美味しんぼ」読んでだよ!というネタで、もう美味しんぼ世代の僕にはたまらないネタでした。
70巻台で山岡さん大分県行き過ぎでしょう!
そして、富井副部長ネタも最高でした。
わざわざこの為に、長崎から来てくれるなんて、凄いお坊さんでした。
5 会員制のバー
緑化センターのゆるキャラであるポピアンがネタの中心になってきます。
ワースト1位で4票という凄まじいキャリアのポピアン。
もう知れば知るほど気になります。
Twitterのアカウントもあるんですね。
「犯罪のゆるキャラ」、「あまりにも堺すぎ」、「喧嘩大好き銀座通りのパピアん」などポピアンから漂う堺感が素敵でした。
後半から急に会員制バーから居酒屋のシステムっぽくなる流れも面白かったですね。友保さんの「大吉やんけ」という言い方も面白かったです。
それにしても、このネタはピーやバットの音が多かったですね(『しばらくお待ちください』も )生で観られた方が本当に羨ましいです。
6 全ツッパしたら呼べるかな?
友康さんのエスパーニャのなめっぷりが最高でした。
そして、出てきたポピアン( しかも、この日3ステ )。
めちゃくちゃ喜ぶお二人が可愛い!
撮影タイムの無駄にカッコいいスモークと逆行で、果たしてご両人とポピアンを撮ることが出来ていたんでしょうか?
これは、いつか緑化センターに行くしかないですね。
7 GAINYA VICTORY OVER ZAN
最後はまさかの宗教ネタ?
最初は皆さんへの感謝から始まるんですが、徐々に雲行きが怪しくなっていきます。配信はバット音だらけではっきりとは分からないんですが、小林さんのこういう語りボケって本当に良いですよね。急に電気料金になると冷静になるところも最高です。
「今、メッセージを聴きとれた方は、聖戦の時に背中を預けることになります」といういかにも新興宗教っぽい良い方も面白かったです。
最後の小林さんのモノローグというか、脳内メッセージで終わるとこも大爆笑でした。
おわりに
終わってみれば、タイトルから最後の漫才に至るまで綺麗に繋がった素晴らしい単独公演でした。
一見、適当に決めたように見えて緻密に計算されている。この辺りは金属バットのご両人の人柄とも繋がる感じがします。
それにしても、金属バットは知れば知るほど癖になっていきますね。
どうか、今年のM1決勝では、ご両人の暴れるところが観たいです。
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