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祖父

祖父から教わった事は3つ
①勉強にはいくらでもお金をかけていい
②刃物は出しっぱなしにしない
③保証人にはならない

祖父や祖母とテレビを観るのが好きだった
祖父は時代劇や刑事ものを、祖母はスポーツものをよく好んでいた

8人きょうだいの長男で、父を早くに亡くしたので、父がわりにたくさん稼がなくてはならなかった
絵を描くのが好きだったが(闇夜のカラスを描いたらしいが残ってなかった。残念である)その道は諦め、鉛筆より重いものは持てない系だったので
某有名大学を卒業し、公立より私立のが儲かるという理由で、某有名校の数学教師になった
が、やはりストレスフルだったようで毎晩一人で飲みまくり泥酔して帰宅した
戦争にも行ったが捕虜になり、切り倒した木に足を挟まれて怪我をした

実弟が某有名車会社に就職した際、保証人になったが、彼は大金を着服して逃亡
祖父が返金することになった
たしか祖父の退職前後に支払いが終わったそうだが、弟からは謝罪の言葉も何もなかったそうだ

さいごは老衰で入院し、首から栄養を入れる管を入れたため、話すことも出来なかった
ブラックジャックを読んで管だらけにする延命は本人のためではないと思っていたが
いざ祖父がそうなった時、どんな姿でもいいから生きてほしいと思ってしまった
延命についてはまだ私の中で結論が出せない

享年87歳だった

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