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公園の机

4月10日、学校に行こうとした。発汗と涙が止まらなかった。
理由は学校で軽くいじられたことだ。普段なら何も気にしないのだが
それが新学期や過去のトラウマと重なり、とても学校に行きたくなかった。
校門まで歩いたのだが、とても強い不安に襲われた。
今学校に行けばまた壊れてしまう、そう思って脇道にそれた。
学校に行こうと思っていたから行くあても無く学校から離れていった。
罪悪感は少しも感じなかった。
途中から公園に行こうと思い、学生と思われないようYシャツになった。
そこから6時間公園にいた。
咲いている花を見たり、名前も知らない山を眺めたりした。
お金なんて持ってきていないので当然腹が空く。水で空腹をしのいだ。
ローカルTV局が撮影に来ていたため公衆トイレに隠れた。
公園での6時間はとても退屈だった。
インターネットがしたかった。ここでやっと依存していると気づいた。
その公園には骨組みだけの学習机があった。焼かれたのだろう。
この机にも人から愛されていた時があったんだろうな。
そう思って泣いた。どのような物でも愛されていた時期がある。
机を抱きしめた。よく頑張った。そう声をかけた。
この時は自分でもおかしくなっていたと思う。
そんなことよりもゲームがしたかった。
机に別れを告げ帰りたくなかったが家に帰った。


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