「編集者のアシスタント」は何をしているのか?
3月から編集者・長谷川リョーさんのアシスタントを務めるオバラミツフミです。
ここ数年、キュレーションメディアが数多く立ち上がったことや企業がオウンドメディアを運営するケースが増え、「ライター」「編集者」を名乗る人が激増しました(はい、僕もです)。
しかしながら、ライターは(極論)誰にでもなれる職業です。プレイヤーが増えたことで、より需要があり、単価の高いライターを志す人も同時に多くなってきているように感じます(はい、僕もです)。
そうした背景から、僕はリョーさんに弟子入りし、ライターとして、また編集者としてスキルアップしようと考えました。今年の3月末から業務を手伝わせていただき、少しだけ技量も上がってきたように思います。
およそ半年間の仕事を振り返るために、また「ライター・編集者のアシスタントって何をするの?」と疑問を持つ方に、僕が普段どのような仕事をしているのか知っていただく機会にもなると思いまとめてみました。
まず、アシスタントになる経緯についてお話します。もしかすると、今後同じように師匠を見つけようと考えている方がいるかもしれないので。
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リョーさんのことは、ライティングコミュニティ「sentence」で知りました。会員のみが閲覧できるFBグループで、退職エントリがシェアされていたのがリョーさんを知ったきっかけです。
「誰の近くにいるか」、「誰と一緒にやるのか」という"with who"は仕事を進める上で、個人のモチベーションに多大な影響を与えるものだと思います。
と、本文に書かれています。この言葉を聞いたときに、僕も「尊敬できる方と一緒にお仕事がしたい」と思いました。
当時はクラウドソーシングで案件を受注するか、たまに人づてでお仕事をいただいていただけなので、誰かにライティングを教えてもらった経験がゼロ。少しずつ経験値を貯め、一学生が生活に困らないくらいの金額を稼ぐことはできていましたが、正直何が正解なのか全く分かりませんでした。指標といえばPVくらいしかなく、文章力を図る指標を持っていなかったのです。
僕はクラウドソーシングやブログでお金を稼ぎたいわけではなかったので、このままでは“自称ライター”で終わってしまうのではないかと不安になりました。独学では間違った方向に進んでしまう可能性も少なくないので、ライティング技術やライターとしての働き方を指導してくれる師匠の必要性を感じたのです。
当時は「アシスタントになるという手段がある」とひらめいただけで、リョーさんに弟子入りをしようと決めていたわけではありません。ただなんにせよ、どうしたらアシスタントとして採用してもらえるのか考えていました。
……僕が提供できるのは、時間だけ。それなら、相手に与えられるメリットを最大化するために大学をお休みした方がいいんだろうと思いました。数日間のうちに、大学を休学すると決意。
そして、その3ヶ月後に公開されていたnoteがこちら。「一人だと物理的なリソースの限界があります。そこで喫緊の課題は仲間集めです」と書かれているのを読み、チャンスだなと。
退職エントリを拝見して以来、リョーさんが過去に書いた記事は結構な数を読んでいたので、慌てることもなく「ちゃんと準備していれば機会は得られるのだな」なんて思っていた気がします。
そこで、数日後に面識もないままいきなりメール。「アシスタントにしてください!」と伝え、面接を経て採用していただきました。見ず知らずのペーペーを快く?向かい入れてくださったことに心から感謝しています。
編集者のアシスタントがする仕事
編集/ライティング業務はもちろんのこと、基本的になんでもやります。取材のアポ取り、取材同行(もしくは代理)、取材音源の文字起こし、原稿の草稿作成(最近は丸っと任せてもらうことも)が主な仕事。
他にも入稿作業や誤字の見直し、ミーティングのアジェンダ作成など、付随する細々とした業務に至るまで、本当になんでも。リョーさんと食事をする場合はお店の予約なんかもする。つまり、思いつく限りできることはなんでもやる。
プロジェクトマネジメントも少々。複数人で案件を共有する場合は具に進捗をチェックしなければトラブルが起きてしまうため、納期がいつで誰がどこまで着手しているのかを毎朝9:00に報告しています。
リョーさんが携わるメディアの企画案出しもします。普段企画を考えることがない自分にとって毎週複数案を提示することは案外とヘビー。ただ、企画案出しにはライター、編集者としての重要なエッセンスが詰まっていることも業務をしながら知りました。日常的なインプットの量を増やし、「企画が出せるようになる」ことはレベルアップにつながります。(詳しくは、柿次郎さんが登壇されていたイベントレポ参照)
一度起きた問題や汎用的にマニュアル化できるものはKibelaという情報共有ツールにまとめるのも僕の仕事です。
アシスタント初日に始動した #小原課題図書
業務以外の部分で定常的に行っているのが「読書」です。初対面のときに「連絡なしに飛ばないこと」「連絡になるべく早く返事をすること」「基礎体力」、以上三つを求めると言われました。
「連絡なしに飛ばないこと」「連絡になるべく早く返事をすること」は一旦信頼してもらいつつ、僕の場合は「基礎体力」(要は文章を書けるだけの教養があるのかということだと解釈している)だけがちょっとどうにもならなかった…。
「本を読んでるか?」と尋ねられ、「人生で50冊くらいです」と答えたところ、その日から #小原課題図書 が始動。基礎体力を養う一環です。
(たまに遅れつつ)もこちらは継続中。また、「連絡なしに飛ばないこと」「連絡になるべく早く返事をすること」も当たり前に継続。「気づかなかった」なんてことがないように、すべての通知が音付きでアラートされるよう設定したiPadを常に充電した状態でデスクに置いています。
#小原イベントレポ も開始
上記の理由で月3回を目標にイベントに参加し、レポートを作成中。見ず知らずの人と話すことはあまり得意ではないけれど、柿次郎さんとお話しさせていただく機会があったり、学びを得ることももちろん多く、今後もどんどん継続していく予定です。
そして、イベントの参加費はすべてリョーさんに出していただいています…。申し訳ない、というか、ありがたすぎる。
まだ4ヶ月、これからが本番
ここまでざざっと走り書きでまとめましたが、以上がおおよそ「編集者のアシスタント」がやっている仕事です。月末になると記事が溜まってしまうこともありますし、クライアントワークなので必ずしも計画通りに業務が進まないこともあります。正直、それなりにキツイときはキツイ。
仕事を始めた頃は、リョーさんを見ていて「編集者ってこんなに忙しいの?」と驚きました。アシスタント無しでどうやって仕事を回していたのか不安になるくらい。
ということで、僕もそれなりに苦労をしながら仕事をしていますが、それでも続けられている理由はリョーさんに心から感謝しているからです。ペーペーを拾ってくれたことから、体調を気にかけてくれたり、進路相談に乗ってくれたり…挙げていったらキリがない。
本当はもうちょっと、普段言えない感謝の言葉を書きたいところですが、これくらいに。おかげさまで記事を書かせていただく機会も増えているので、ここからますます頑張っていきたい。
現在はもともと読者として大好きだった「Be iNSPiRED!」さんや石井リナさんが編集長を務める「COMPASS」さん、リョーさんが専属編集を務める「Health Tech+」さんなどで執筆機会をいただいています。
今後は沿線情報をはじめローカルな情報なども執筆したいと思っています。「純喫茶特集」とか、書けたらいいな。
(最近体調を崩しがちですが)みなさま、お仕事どしどし募集しております。以下、ポートフォリオです。
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