映画『君たちはどう生きるか』感想
宮崎駿というかジブリに対しては何故か随分前から"老害"というイメージしか無く、今作もスルーしようと思っていたけど"乗るしかないこのビッグウェーヴに!"という感じでチケット事前購入して無理やり観てきました。
面白かったかそうでなかったかでいうと「ジブリが好きな人のための映画」だと思った。ジブリ映画を追いかけて観てる人には楽しめるだろうし、つまりわかってはいたが自分にはやはり合わなかった。
たぶん宮崎駿と自分ではコンテンツを面白いと思うツボが違うんだろうなという気もした。
で、この作品を観ていて自分はけっこう説教くさく感じたんだけど、その説教の内容、ともすれば作品そのものに興味があまり持てない要因として「監督が昔の日本を良いものとして描いている」ってのがある。もちろんその"昔"とは戦争や物の無い時代という意味ではなく、「スマホもネットもなかったけどそれでもみんな豊かだった」みたいなよく言われる理想化された昔のことである。
単純に「昔は良かった」と言っている人に何を言われても「はあそうすか」という感じで自分は思考停止してしまうたちなので。だからそうじゃ無い人には響く内容なのかもしれない。
今作のテーマについては途中まで「これは監督の解釈したマルチバース映画」かと思ったのだけれど、というよりはどうやら「生きるとは何か。死ぬとは何か。」的な形而上学的な意味を探る系のものっぽくてなんだかそこも自分には合わなかった。なぜなら人生にも死にも意味は無いと思っているから。
冒頭の火事のシーンを観た時は本当にドキドキして。こんな映像体験が2時間も続くなんて凄すぎると思ったけどそこがピークでした。
あと魚の臓物があふれるシーンがAKIRAの鉄雄っぽくてなんか笑った。
以上
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