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おすすめのタイトルの付け方

今日は、文章のタイトルの付け方について。

私は以前、タイトルをつけないで文章を発表していた頃があった。でも絵だけを飾るより額に絵を入れて飾った方がいいように、やっぱりタイトルはあった方がいいように今は思っている。

最初にタイトルをつけておくと、流れができるしテーマからずれにくい。逆に、書き終わった後に何度も読み返して決めるのも良いだろう。最初に決めた仮タイトルより、書いていくうちに本質的なテーマが浮かび上がってくることも多いからだ。

私が通っていた文章教室では、タイトルに似合わないものとして①結論と、②ざっくりし過ぎたタイトル、この2つは避けるようにと習った。

まず①結論は、タイトルでテーマや結末がわかると、特に小説などは面白く無くなってしまうため。
そして②ざっくりし過ぎたタイトルは、読者の読もうという食指が動かない。例えば「子育て」とか「料理の仕方」といった本より、「息子の背中」「食材との出会い方」といった本の方が、なんとなく読んでみようという気になるのではないだろうか。

バズるタイトルの付け方をネットで見ていくと、読者の不安を煽るように勧めるものが多い。
例えば「知らないと大損!」とか「このまま貯金しないで大丈夫?」などなど。不安を煽って閲覧数を稼いで、広告料を受け取りたいのだろうとは思うけど、不安を煽ってお金を稼ぐのはエコな働き方ではない気がする。

文章というのは、旅のガイドに似ている。
主役は書き手ではなく読み手であり、いかに読み手の心をぐいぐいと惹きつけて目的地まで連れていくかが、書き手の腕の見せ所である。短編だろうが長編だろうが、文章の中に関係のないことは一切書かない。つまり寄り道せず、書き手は黒子として読み手をリードすることだけに集中する。

タイトルの付け方に悩むという方は、自分が読者にどんな景色を見せたいか、そこから逆算していくと良いのではないだろうか。

例えばあなたが旅行ガイドさんで、屋久島へのツアーを企画するとしよう。
どんな写真を使えば、人は屋久島に行ってみたいと思うだろうか。きっとあなたは素敵だと思う縄文杉や白谷雲水峡の写真をトップに持ってくると思う。

それと同じように、自分が文章で表現したい世界全体を貫くものを言葉にしてみる。
文章には「言葉になっている川」と、行間・余白と呼ばれる「言葉になっていない川」が流れている。この2つの川の源流に名前をつけるとしたら。どんな言葉が一番自然で、人が行きたくなる・気になるようなタイトルだろう。

ちなみに私のnoteでは「文章と料理は、完璧でなくていい」や「文章とオシャレは、意識を広げる」など、一見関係なさそうな2つのことをタイトルに入れたものが人気だ。
noteは文章への感度が高い方が多く、気になるタイトルだったのかもしれない。もしこれをfacebookで書くのならまた別のタイトルが良いだろう。

タイトルの付け方はいまだに私も模索中なので、これからまた研究していきます。


最後までお読みくださり、ありがとうございます。書き続けます。