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サトルアナトミーへの旅① チャクラと神経系の三位一体 Byメアリー『LIVING ENERGIES』Vol.4

オーラソーマはみなさんにヒーリングをもたらし、意識(コンシャスネス)への扉を開くのを助ける、生きて進化していくカラーシステムです。

オーラソーマ の美しいカラーボトルが、どのようにヒーリングに役立ち意識の扉となっていくのかは、サトルアナトミー(微細エネルギーの解剖学)と人間のエネルギーの解剖図であるオーラとチャクラによって解明していくことができます。

この記事では、統合医療医であり自然医療に20年以上携わるメアリー(中村裕恵)が、チャクラと神経系とのかかわりを語ります。
『LIVING ENERGIES』Vol.4(2000年5月刊)からの転載で、内容は当時のものとなります。

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※『LIVING ENERGIES』Vol.4は、こちらのサイトでお求めいただけます。

現代医学の世界で学ぶ解剖学では、肉体の中に宿るダイナミックなエネルギーの流れを重要視していないのが現状です。

が、内臓器官とその機能という点から見ると、このダイナミックなエネルギーを、清流の川のように歪み・滞りのない流れに整えることが、難病といわれている病気や、現代医療の苦手とする自律神経失調症・精神病のような、感情や精神あるいは魂の面が主に障害されてしまった病気、またアレルギーのような自己免疫の病気の改善に役立つことを唱える研究が多くなっています。

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魂の神殿である肉体の構造を解剖しながら、一緒にサトルボディーの探求をしてみませんか?

<神経系>

体が正常な生命活動を営むためには、有機体を構成している諸器官を連絡し調整するしくみが必要です。この機能を行うのが神経系と内分泌系です。内分泌系が体液性にゆっくりと内部環境を整えるのに対し、神経系は神経繊維にインパルス(刺激)を送って、比較的すみやかに全身各部の働きを統御しています。

神経系は、統合の場をなす中枢神経系(脳と脊髄)と、身体各部を連絡する末梢神経系(脳脊髄神経と自律神経)とで構成されています。

脳は頭蓋腔内にあり、これに続く脊髄は、脊柱管の中を下がっています。脳神経(12対)は脳と頭部、その他の末梢を連絡し、脊髄神経(31対)は脊髄と体幹・四肢の末梢とを連絡します。

一方、交感神経と副交感神経は、脳脊髄神経から分かれて独立した神経系を作り、主として内臓に分布します。

中枢神経は、私たちに与えられた種々の刺激から、ここに存在する細胞の活動の総和が最終的に命令として出され、統一された生体としての実際の行動を作り、筋肉などの動きとして表現する伝令役です。

一方、末梢神経は、外界からの刺激を中枢に送ったり、その伝令を筋肉などに伝える役目(運動・感覚をつかさどる)の脳脊髄神経系(体性神経系)と、主として各種の内臓機能をつかさどる自律神経系(植物神経;意思とは無関係に、自動的に器官の働きを調整する神経)で構成されています。

神経系の複雑に連絡する神経叢(神経節)といわれる場所が体内には何箇所か存在しています。私たちのエネルギーセンターと呼ばれているチャクラは、体内に発達している神経叢や内分泌器官のあたりを示しているようです。今回、この神経叢が実際の身体のどこに位置しているのかを確認しながら再度チャクラを感じてみましょう!

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<タントラ・ヨガにおけるチャクラと神経叢>

ヨガの教えによると、身体の各要所に分布する六つの神経中枢(チャクラ)と、それに加えてサハスラーラとして知られる脳中枢(チャクラ)があります。

また、イダ・ピンガラ・スシュムナという三つのナディ(生気の導管)が、これらのチャクラと脳を連結しています。そして自律神経系(イダ;副交感神経系、ピンガラ;交感神経系)と脊髄の中心管(スシュムナ)とは相互に関係しています。

六つのチャクラは六つの自律神経叢とも相互関係にあります。

下・下腹部神経叢はムーラダータ・チャクラ、
上・下腹部神経叢はスヴァディシュターナ・チャクラ、
腹腔神経叢はマニプーラ・チャクラ、
胸部神経叢はアナーハタ・チャクラ、
頚部神経叢はヴィシュッダ・チャクラ、
視床下部?脳下垂体はアージュニャー・チャクラ

というふうに関連しています。

現代の解剖学は、前述の神経叢にそれほど重きをおいていません。が、ヨガの教えでは、器官と内臓機能という点から、チャクラにあたる神経叢が、全身の諸活動を調整していくうえで大切な役割を果たしていると考えています。

大脳皮質すなわちサハスラーラ・チャクラは自律神経と接続して、生命器官の機能に影響を及ぼします。よって、ヨガの教えでは、このような働きをするチャクラを重要視しているのです。

各々の神経叢は自律神経(交感神経と副交感神経)を主な構成部分とし、さらにいろいろな器官に神経繊維結合を行き渡らせて、各器官で知覚神経と運動神経のどちらにも作用しています。

これらの神経叢を通して、器官や内臓機能の求心路を完全に調節しているのです。

神経は神経叢から自律神経節(イダとピンガラ)に至り、知覚はそこからさらに脊髄(スシュムナ)に達します。

だから局所の反射作用などが起きるのは、脳に知覚神経からの情報が入ってからあとになります。

神経叢に加えて、脊髄レベルに一致する局所の反射弓に該当する器官は一つのチャクラとみなすこともできます。

1) ムーラダータ・チャクラ(第一チャクラ)

このチャクラは下・下腹部神経叢に相当し、神経支配を受ける主要な器官は、外生殖器にある会陰部です。

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このチャクラは脊髄の最下位中枢であるとともに自律神経の最も下でもあるので、外生殖器は他のどこよりも神経が集中し敏感であり、全身の神経系全体を活性化しているのです。

ヨガでは、ここ会陰部を六番目の感覚器官として扱うことがあります。感覚の発生のうえで大変重要な役割を果たし、感覚は自律神経系を通して脊髄から脳にまで達して一連の変化を生み出しているのです。

また、脳の刺激という点では、脳に存在するサハスラーラに達するまでに、このチャクラは残り五つのチャクラも刺激する、という特別な意味を持つ場所でもあります。

2)スヴァディシュターナ・チャクラ(第二チャクラ)

このチャクラは、上・下腹部神経叢に相当し、交感神経と副交感神経を供給している部位は、男性の膀胱・直腸・前立腺・精嚢、また女性の膀胱・直腸・子宮・膣になります。

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交感神経は等位の脊髄の交感神経幹から来ますが、この部位の副交感神経の方は、脊髄の第2・3仙骨神経の分枝で膀胱・直腸、および性器に分布する勃起神経に由来します。

瞑想に関心を持つ人にとって、解剖学的関連性についての明確な知識は充分に重要で、それに基いてこのチャクラに心を合わせている間、ここに意識を集中できるでしょう。

3)マニプーラ・チャクラ(第三チャクラ)

重要なチャクラの一つで、内臓器官と多くの神経連結があります。

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副交感神経としての迷走神経に加えて、交感神経としての大・小内臓神経を腹腔神経叢に含み、自律神経叢神経節の中で最大の神経節です。

脊髄神経との結合は腹腔神経節、つまり太陽神経叢のそれとほぼ一致しています。

腹腔神経節が関与する器官は、大腸下部(直腸)を除く全胃腸管・肝臓・胆嚢・胆道・膵臓・脾臓・腎臓・尿管・副腎です。内臓の大半を支配しているということは、このチャクラが消化・吸収作用、同化・異化作用、排泄作用に直接関与し、腹部臓器の大半の機能を調整し、代謝の点から見ても、大変強力な役割を果たしていることを意味しています。

諸臓器の働きを調整するこのチャクラは、たとえば何らかの消化障害や代謝異常のある人にとって、健康の鍵を握る要所として大いに注目するべきかもしれません。

4) アナーハタ・チャクラ(第四チャクラ)

胸腔内の心臓神経叢に位置します。

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副交感神経叢側から迷走神経によって支配され、交感神経側から心臓枝と肺枝の支配を受けています。

この神経叢は心臓・肺・気管・気管支だけでなく、食道・大動脈をはじめ、他の胸腔内の臓器にもつながっています。

5) ヴィシュッダ・チャクラ(第五チャクラ)

咽頭と喉頭を含むのどにあります。

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副交感神経は、脳神経の各々(動眼神経)(顔面神経)(舌咽神経)(迷走神経)から、そして交感神経のつながりは頚部交感神経節から来ます。

これらの神経は、目・耳・鼻・咽頭・喉頭・気管に達するだけではなく、口・唾液腺、加えて甲状腺と副甲状腺もいき渡っています。

6) アージュニャー・チャクラ(第六チャクラ)

このチャクラは、大脳辺縁系・視床下部とその隣接領域に位置し、前下方にある下垂体と上後方にある松果体に接しています。

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ここが全自律神経系、つまり交感神経系と副交感神経系の調整機能に関与する最高中枢であり、同時に空腹感・喉の渇き・性欲・情動などの中枢であることがわかっています。

そして、これまでの五つのチャクラの機能をここで調整するという意味で、このチャクラは重要です。伝統的なヨガの教えでは、ここが精神の座であり、ここで基本的な肉体的要求を調整するといわれています。

7) サハスラーラ・チャクラ(第七チャクラ)

このチャクラは大脳皮質全体を内包しています。

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たとえば意識と潜在意識、さらに意識を超える多層的な心象を統御していく重要な領域にあたります。

クンダリーニのエネルギーが、ムーラダータ・チャクラから出発してアージュニャー・チャクラまで昇りつめ、サハスラーラ・チャクラ(大脳皮質の精神中枢)で合流すると、眠っていたクンダリーニが覚醒した段階で望みをかなえる。いわば、心と知性と、あらゆる意識段階とを合一して、啓発された人にするのです。

すなわちこのチャクラが最も重要な中枢であり、クンダリーニの力は、脊柱の最下部から昇りつめて、ついに頭頂に達し、望みどおりの成果を果たして、体躯の最上部から最下部へ下降していくのです。

<色と神経叢とチャクラについて>

以上で、ヨガにおける神経叢とチャクラの関連における考察をひとまず終わりますが、色との関連も含めてまとめてみましょう。

 下・下腹部神経叢はムーラダータ・チャクラ(レッド)
 上・下腹部神経叢はスヴァディシュターナ・チャクラ(オレンジ)
 腹腔神経叢はマニプーラ・チャクラ(イエロー)
 胸部神経叢はアナーハタ・チャクラ(グリーン)
 頚部神経叢はヴィシュッダ・チャクラ(ブルー)
 視床下部脳下垂体はアージュニャー・チャクラ
                (インディゴ、ロイヤルブルー)
 大脳皮質全体はサハスラーラ・チャクラ(バイオレット)
 

ただ、人間の意識や科学の進歩は非常に未熟なので、私たちの進歩にともない、現在認識されていることも、やがては塗り替えられる可能性を充分秘めていることを覚えておいてほしいと思います。

<オーラソーマのチャクラについて>

ヴィッキーの著書『奇跡のカラーヒーリング』では、随所でチャクラとオーラソーマの「バランス」システムの関連を考察しています。

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※オーラソーマの創始者であるヴィッキー・ウォールの自伝的著書『オーラソーマ 奇跡のカラーヒーリング』は、こちらのサイトでお求めいただけます。オーラソーマを知るには欠かせない一冊です。


人間の体は、倉庫を備えたせわしない工場のようなもの、そして私たちの体の細胞は、調和を保ち、健康を維持するために必要な物質をたえず供給してくれる、生産の小さなユニットです。

それはまた、老廃物を外に捨てる浄化の場のユニットでもあります。

造物主は、私たちの体を自ら新しくしていけるもの、自分で自分を癒せるものとして創りました。けれどももちろん、私たち自身が責任を持って、それぞれの部品の手入れをすることは必要で、もしどこかの器官が酷使されれば、補充物資は底をつき、その器官は悲鳴をあげることになります。

オーラソーマのカラーセラピーが登場するのはそうした需要供給の場で、ダメージを受けた倉庫が、もう一度必要なものを蓄える補助をしてくれるのかもしれません。

どのチャクラであれ、もしもストレスを受けたり弱ったりすると、肉体や感情の問題、ときには心理的な問題が生じることになります。

それぞれのチャクラには、それぞれ対応する「バランス」ボトルがあり、そのチャクラのつかさどる内臓や器官のエネルギーの流れを元に戻す援助をします。

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背骨のちょうど前に並んでいる、七つの力強いチャクラを思い浮かべてみてください。それがオーラの核であり、エネルギーが調和して流れ、存在全体?魂と心と体?が協調するためには、それぞれのチャクラがすっかり開いてバランスを保っている必要があります。

ヴィッキーの、チャクラやオーラソーマの「バランス」システムについての見解は非常にシンプルです。

私たちの体の中も、それぞれの器官をミクロに見てしまうと複雑に見えてしまいますが、このダイナミックなエネルギーの流れを再現することに着目すると非常にシンプルにみえてくることを度々経験できるかもしれません。

オーラソーマのワークは、まさにここから始まっているのですね!

最後になりましたが、オーラソーマは魂のセラピーであって、人のエネルギーや波動のレベルでバランスを整えますが、直接肉体の病気を治すということを目的としているものではないということは、再度認識しておいてください。

(次回は内分泌腺について解剖してみたいと思います)

<参考図書>
『ストレスとヨーガセラピー 神経分泌のコントロール』  
 K・N・ウドウパ著 (有)出帆新社
『健康の創造 心と体をよい関係にするために』
 C・ノーマン・シーリー、キャロライン・M・ミス著 中央アート出版社
『人体の構造と機能(1)解剖生理学』
 日野原重明他著  医学書院
『Principles of Homoeopathic Practice』
 Ernest M. Roberts著


メアリー(中村裕恵)

東京女子医大 卒業。日本内科学会内科認定専門医。
対症療法がメインの日本の現代医療の中で、患者さんも医療従事者も迷いながら病気と接している生活に疑問を持ち、補完的医療とカウンセリング(漢方療法、ホメオパシー、アロマテラピー、フラワーレメディー、オーラソーマ)を学ぶ。沢山の人と、動物・植物・鉱物・色・光とワークしながら楽しく生活するのがモットー。西洋の自然療法を主軸に、美と健康に関わる統合医療を提供していくことを志す。

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