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愛と瞑想の 神秘的なヒーリングパワー ラハシャ・フリッチョフ・クラフト博士

 瞑想と愛は、私たちを本質的存在として支える二本の柱です。それらはすばらしく、かつ強力な代替療法であり、うつ、不安、パニック障害、その他の心理的問題を抱える人々に大量に処方される向精神治療薬を代替しうるものです。
―ラハシャ・フリッチョフ・クラフト博士


内なる愛とつながる

 私たちの最も奥深くにあるものは平和、愛、臨在、そして純粋な意識です。この洞察は、かつて存在したすべての偉大な導師たち、仏陀、イエス、モハメッド、マハヴィーラ、クリシュナ、老子などによって語られてきています。そしてまた白隠や道元、そのほか多くの偉大な日本の禅師たちにも共
通しています。
 私たちが瞑想を通して内なるスペースを創造し、また、本質的に持っている愛とふたたびつながって、私たちそのものである愛を思いだし、それをわかちあうことは、肉体の癒しだけでなく、精神的にも癒していくために大いに助けになります。

愛が持つ変容のパワー

 私がはじめて愛が持つ変容のパワーを体験したのは、5歳の小さな子どものときでした。当時、両親と兄と私は地中海の帆船で暮らしていました。
 ある日、私たちはマラガ港に到着して岸壁に着けました。父はボートのなかにいて、母と私は甲板にいました。2、3分すると、大声をあげて怒り狂った港長が走ってきて、私たちがここに接岸するのは許されていないこと、なんという馬鹿者かと、止めどもない怒声を浴びせかけました。
 母は非常に愛と理解力に富む女性で、彼女は彼を見つめて、相手の怒鳴り声が止まるまで待っていて、それからやさしい声で「申し訳ありません。ここに立ち寄ったばかりで、どこに着ければいいのかわからなかったのです。もし、適切な場所を教えていただければ、とてもありがたいです」と言いました。

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